第七話 兄弟愛
兄貴が死んでから4ヶ月。もうそんなに経ったのかと、寛太はカレンダーをボーっと眺めながら考えていた。
兄貴は何故死んだんだろうか?警察から発表された内容はほとんど納得できるようなものではなかった。
兄貴は、初めてのアルバイト先のカル○ス工場で、白い液をぶちまけながら走り回り、工場を飛び出した先で4tトラックに引かれて即死していた。
警察は、「彼は将来に不安を感じ、精神に異常をきたした」と説明していたが、
兄をよく慕い、いつも行動を共にしていた寛太にはそれが真実でない事などすぐに分かった。
しかし、まだ中学2年生の寛太にはどうする事も出来ない。
只々事実とは全く違う、警察の説明にうなずきながら聞く事しか出来なかった。
寛太は某有名私立中学に通っている。いわゆるおボッちゃまである。
成績は学年内でもトップクラスだったが、スポーツは全くダメで、部活には、ほんの少し手を出してはすぐに辞めていた。
彼には目標があった。それは兄であった。
兄は、弟の寛太とは対照的で、勉強はまるっきりダメでどん底だったが、スポーツに関しては「神」としか思えない程に達者であった。
特に彼のチンポコしごきには世界が圧倒された。それは、「神の手」とさえも評される代物であった。
3秒で射精しまくれた。兄はそれを誇る事無く、ごく普通の学生として生活をしていた。
寛太に欠けている部分を兄は持っていた。それが何よりうらやましかったし、弟として誇れる事であった。
「俺も兄貴みたいになりたい」
毎日のように寛太が口にしてきた言葉である。
しかし兄の死後、めっきり言わなくなった。さらに彼自身のイメージも暗くなった。
友人もめっきり減り、ワキガになった。嫌われた。死のうかと思った事も何度もある。
だがそんな勇気などあるわけもない。悩んでいた。
明日は休みか。気分転換に外の公園に行ってみよう。
寛太は、親には何も告げず、家の向かいにある公園に向かい、シーソーに腰掛けもの思いにふけっていた。
このシーソーも寛太にとって、重要な思い出の場所でもある。兄とよく小さい頃に遊んでいた。
いつの間にか、寛太は地面を蹴り、シーソーをギコギコと揺らしていた。少し強く蹴る。
涙が少し目のふちから溢れた気がした。最初が出たとたん、全てが一気に出た。
声を出して泣いていた。死にたかった。
シーソーが彼の心をさらに傷つけるように音を立てていた。
ガターン・・・ガターン・・・ブニュ
何か、シーソーが地面に挟む音が聞こえた。
ガターン・・・ブニュニュッ・・・ガターン・・・
背筋が凍り付くが、後ろを見ないわけにはいかなかった。兄がいたような気配がしたのだ。
パッと後ろを振り向くと、男がかがんでいた。
寛太は小さく叫び声をあげた。それはまさしく、現在国際指名手配されている人物。寺田であった。
寺田は、ズボンをはいておらず、落ちてくるシーソーの端にチンポコを挟めて笑っていた。
そんなことは寛太には気にならなかった。詰まる思いで、喉から声を絞り出した。
「ど、、、どうやったらあんなに早くしごけるんですか!?」
寺田が、少年の目を見て、微笑んだ。
「ムヘヘ」
少年が一瞬、闇に包まれたと思った瞬間、寺田のマグナムから兵士が射出された。それは、多かった。
寛太はそれを見て突然、ズボンを脱ぎ捨て、家の玄関まで走っていき、
密かに特訓していたチンコしごきでチンコを立てると、家の玄関の鍵穴にブッさした。
ブス!!ドブヅス!!
夢中で、いや、必死で腰を振った。
「ムヒィ」
ドビュルビュルルルルウビュウルルウ・・・・・・・・・ブビビッ!!!!!
寺田は少年を見て、いっそう激しく射精した。