「これはどうでしょう?」
「さっき言った展開になった時に先手2四歩でしょうか」
「飛車は捨てちゃうんですか?」
「銀と金二枚取れますし、相手の守りガタガタになりますから」
「えー……でも、何となくですが、飛車はどうしても切れないというか。将棋をはじめたばかりの頃だと、王手飛車をされた時に飛車を逃がしたくなったり、しませんか?」
「いや、無いでしょう」
「ありますよ」
「そうなんですか?」
「浅井七段は少し少年の心が足りないですね」
 ――後1五銀、先同飛、後1四香――