Neetel Inside ニートノベル
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無題の無駄意
4 感動路線

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登場人物紹介

ミチ 高校生。美少女である。その方が想像していて楽しいからだ。好きな貝はしじみ。
サチ 高校生。美少女である。その方が想像していて楽しいからだ。好きな貝はバカガイ。


第四話

 場所はミチの部屋。テレビを見ているところである。

ミチ「うわー。やっぱり金持ちなんだな。見てよサチほら。」
サチ「えー? ……『世界の大富豪特集』。ミチこーゆーの好きだよね」
ミチ「好きで悪い? やっぱりね、世の中カネと権力よ? 現実は」
サチ「夢がないなー。あたしはねー、やっぱ愛だね! 愛! 愛は地球を救う! さくら~ふぶ~きよ~」
ミチ「うっさいな。テレビが聞こえないでしょー? ……うっわ。何この家! でっかい玄関! 住めるし!」
サチ「サライ~~~~のそらへ~~~~~」
ミチ「うっせえなさっきから! 聞こえないでしょ」
サチ「いつかかえ~~る~~~そのときま~で~~」
ミチ「もー勝手にしてよ」
サチ「ゆめは~~すてな~~~い~~~~~~」
ミチ「……終わった? やっと静かになっ」
サチ「まぶた~とじ~~れば~~~~」
ミチ「2番突入すんな!」

ミチ「あたし思うんだけど」
サチ「?」
ミチ「あたしもさー、こういう石油王みたいな大富豪みたいな大金持ちに生まれる可能性あったんじゃないかって」
サチ「はー」
ミチ「数ある可能性の中で、なぜフツーの女子高生に生まれたのか? ほんとに神様は不公平だね」
サチ「どんなのに生まれたかったのー?」
ミチ「そりゃあ大金持ちの箱入り娘ねー。アラブあたりの。許嫁がいるんだけど、給仕の青年に恋をしてしまって、板ばさみに苦しんだりすんの! 今のあたしじゃ絶対できないからね。くはー、あこがれる」
サチ「あたしはねー、今のあたしで十分かなー」
ミチ「はっ、欲がないねー。ハングリー精神もとうぜ? 上、見ようぜ? インテル入ってる?」
サチ「だってさ、もしあたしがアラブに生まれちゃったら、ミチには出会えないってことになるじゃない? なんかやだもん、そんなの」
ミチ「え……あ、そっか……」
サチ「あたしは別にお金持ちじゃないけど、ミチと友達でいれたのはすごくうれしいことだし……こうやって二人が会って友達になる確率って、すごく低い気がする。ある種の奇跡なんじゃないかって思うんだよね」
ミチ「……サチ、あんた、珍しくいいこと言うじゃん」
サチ「え!? いまいいこといった!? あたしいいこといった!?」
ミチ「まあ、ちょっとね」
サチ「よーし、じゃあ後3回言おう! こうやって二人が会って友達になる確率って、すごく低い気がする。ある種の奇跡なんじゃないかって思うんだよね。
  こうやって二人が会って友達になる確率って、すごく低い気がする。ある種の奇跡なんじゃないかって思うんだよね
  こうやって二人が会って友達になる確率って、すごく低い気がする。ある種の奇跡なんじゃないかって思」
ミチ「あのー、帰ってくれないかな」

続く

       

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