Neetel Inside ニートノベル
表紙

静崎さん
幕間劇「変化」

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今日は最悪だ。
俺がこの能力を手にした日の夜に見たのと、同じヤツに遭った。…思い出すだけで気分が悪くなるってのに、また遭うなんて。
「おい、お前は結構酷いことをやってるなぁ。ゼー…ヒュー…。ぐぐぐ」
息をするのも辛そうに、怪物は語る。痰が絡んだような声は聞いてるだけで吐き気を催しそうになる。
「…何か用?」
「XXXXX。XXXXXX。」
「は?」
「XXXXXXXXX」
「…マジ?」
「ぐぐぐ。もっと、もっと暴れろ。もっとコッチ側に来い。ぐぐぐ、ぐぐぐぐ」
気味の悪い笑い声と共に、視界が反転した。





気がつくと、いつものアパートで大の字に寝っ転がっていた。カーテンの隙間から差し込む光が眩しい。
……光?
俺はガバッと起き上がると、真っ先に外に飛び出した。
「おいおい、マジか…。この世界はどの方向に向かってるんだ?」
驚愕、歓喜、憎悪。
右手で握ってるドアノブがドロリと溶けだして、足もとに滴り落ちる。
俺の右手には、青い炎が宿っていた。

       

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