Neetel Inside 文芸新都
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私とお酒の日々
2010/05/27/3:52(木)「本日の出来事」

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 こんばんは……おはようございます、でしょうか?
 千世子です。
 
 
 日付が変わる前には布団の中に入ったのですが、一睡もできないままこんな時間になってしまいました。
 実は、ちょっと困ったこと……悩み事ができてしまいました。
 
 私の後輩に山崎くんという人がいます。このブログでも何度か出ている、彼です。
 ちょっとしたおさらいをしますと、山崎くんは今年の4月から私の属する部署に異動してきました。それなりに仕事ができて、以前晩ご飯を一緒に食べました。
 ここではあまり触れていませんが、先週、先々週の仕事が忙しかった時期は、一緒にランチを食べたり、一緒に駅まで帰っていたときもありました。まあ最寄りの駅までですが……
 年は1つ下ですが、性格がそうなのか落ち着いた雰囲気をしています。黙っていれば年上に見えそうです……と言うのが、最近感じたことです。
 
 さて、その山崎くん絡みで、ちょっと困ったことがありまして……
 
 今週入ってからは、大変ではないのですが、やや難しい作業がいくつか私と山崎くんに与えられました。
 お互いの知識を交換し合ったり、資料室に入って何時間も調べ物をしたり、自分たちの部署だけでなく、いろんな部署やいくつかのビルを行ったり来たりしたり。とにかく24日から今日まで、密度の濃い時間を送りました。
 なのでここ数日も帰りは一緒でした。
 
 
 うーん、まだ頭の中で整理ができていません……
 
 
 一緒に帰ることは、もうめずらしいことではなかったのですが……その、帰っているときです。帰っているときに、です。
 
 えーと、うーん……
 
 
 
 
 
 告白されました。
 
 
 
 
 
 あー、もう……すごく恥ずかしいです。
 そのときの状況は、駅までの途中、おしゃべりも一段落して沈黙が続いたところで、でした。
 
「千世子さん」
「ん?」
「好きです」
 
 たったの一言。この気軽さは何なのでしょうか……?
 
「……え?」
「俺、千世子さんのこと、好きなんです」
 
 私の体験談で言いますと……どこかのレストランでご飯食べているときや、駅近の大きなビルから夜景を見ながら告白されたことはありましたが……
 くたくたに疲れた、仕事の帰り途中。これは最近の流行りなのでしょうか。私が知らないだけでしょうか。
 
 告白されることはそれなりに慣れてはいたのですが、シチュエーションにびっくりでした。心臓はバクバク、足はカクカクしていました。
 ……しかも、気づいたら立ち止まっていました。
 
「ど、どのへんが、かな?」
 
 この文章の通り、噛み噛みでした。口の中はカラカラでした。
 
「え、えーと……仕事をしている姿、とかです」
 
 ちょっとうる覚えですが、こんな感じの答えでした。何やら言いよどんでいたのは覚えていましたが……
 年下の男性からというは、過去に一度ありましたが……そのときもでしたが、これは憧れの勘違いによる恋愛感情だと思います。
『自分にできないことを、その人はできる。それに対する憧れ』が昇華されて生まれた、恋愛感情です。これに関しては、どの男性にも共通する感情だと思っています。
 最初にも書きましたが、山崎くんとはそれなりに同じ作業をしてきたので、そう考えるのが自然でしょう。
 
「……うーん」
 
 ともかく、何かしら返事をしなければならない状況でした。
 
 
 
 
 
 結論から言うと、私は断るつもりです。
 
 私は昔から、年下の男性とのお付き合いというのがイメージできないんです。自分が抜けている人間という自覚があるので、年上の男性に頼りたいと思う節があるんです。
 
 
 
 
 
 ですが。
 
「ちょっと、考えさせて?」
 
 結論の先延ばしをしました。
 当の山崎くんはいつまでも待ってます、て言っていました。
 
 あとはずっと沈黙で、駅で別れて帰宅しました。
 
 
 
 以上が本日の出来事でした。そしてこの夜更かしは、ずっと断り方を考えていたんです。
 何しろ、答え方1つで後々の仕事に支障が出たり、職場でギクシャクしたりしちゃうかもしれません。それは非常にマズイです。
 今のところの候補としては……
 
「それは憧れであって、恋愛感情じゃないよ?」

「ごめん、年下は無理」
 
「後輩としか意識していない」
 
 うーん、決めかねます……ようやく出てきた眠気とちびちび呑んでいる日本酒の酔いで、いまいち考えがまとまりません。今日の仕事はうたた寝するでしょうね(汗)。
 
 
 
 今日はもう寝るとして、返事はしっかりと考えます。山崎くんをなるべく傷つけなくて、私も後悔しないような、返事を。
 
 ……普段の仕事中、変にそわそわしちゃうでしょうね……主に私が。
 
 

       

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