Neetel Inside ニートノベル
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目が覚めた
気分は…かなり悪い
あたりを見回した
アイツは横でぐっすりと寝ていた
そこはガレキのやまではなかった
そう俺の部屋
「帰ってこれたんだな…」
自然に言葉がでた
さてそろそろコイツを起こすとするか…
「おい起きろっ!」
呼びかけながら体をゆすっても起きる気配はない
ちょっと手荒なまねはしたくないが…
軽く溝打ちをしてみた
「…ぶっ!」
「起きろ!」
「…気持ち悪い…」
「すまんすまん。なかなか起きないから…つい…」
「…でも痛いのは嫌いだ」
俺たちこんなによく話せてたか?
なんか話しやすくなってるような気がするんだが…
あって半日しかたってないんだぞ
なんとなく気分が楽になった
ちょっとだけ自分の気持ちに気づいてきた…
「これからどうしようか?」
「…ここに住んじゃ駄目なの?」
「えっでも俺の親とかにはどういえば?」
「…大丈夫脳に直接アクセスしてすり替えておくから」
「そんなことできんの!?」
「…一応記憶の中の人だからね」
「てか名前とか聞いてなかったよね?」
「…記憶の中での名前は錦野 千代里」
少しコイツのことわかってきたかな
今度からはコイツなどと呼ばずにちゃんと千代里と呼ぶことにしよう

その後一階に下りて母に千代里のことを話したが
なにも疑われなかった

「ねぇ千代里…明日から俺は学校だけど…どうする?」
「…どうするもなにも一緒に学校いくに決まってるでしょ」
はっきり言われた
こんなにもあっさりと千代里の夢が叶うなんて

「じゃあ明日、転入手続きして同じクラスになるように言ってみようか?」
「…いや、すでに済んでいる…」
千代里は俺が言う前に先生の脳にアクセスしていた
「なんか勝手にアクセスして大丈夫なのか?」
「…問題ない.....たぶん」
そこは断言してもらわなきゃ困る!
「俺の脳にもアクセスしたことあるのか?」
おそるおそる聞いてみた
「…智の脳にはアクセスできない」
いきなり智などと呼ばれて驚いた
「どうして?」
「…智の脳内で生まれた私たちはあなたの脳にアクセスすると記憶から消え去り、いなかったことにされる」
俺って重要なのか…?
それにしてもまさかコイ…いや、千代里が俺のことを智と呼ぶなんて…
「…ねえ今日はもう寝ない?」
コイツ…まだ寝れるのか!?
「お…俺も寝る!」
明日は大変な一日になるだろう
だが楽しいかもしれない
今日はゆっくりと休もう
楽しい夢を見ながら…

       

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