私は朝から乾いた笑いを浮かべていた。
野となれ山となれ。そんな心境である。
しかし、同じに胃の痛みはどんどんと激しさを増し、結局は胃薬を服用した。
しばらくすると胃の痛みは癒えたが、心苦しさは留まることを知らず、仮眠の後に家を飛び出て気分転換を図った。
本屋を屯し、CDを物色して、喫茶店で一息つく。
それでもふとした瞬間に頭を過ぎってしまうのである。
誰が描かれるのだろうか。
どんな構図なのだろうか。
もしやカラーじゃあるまいな。
そんなことを思っている内に私は気づいた。
この心苦しさは、恐縮しているだけではなく心待ちにしているからこその心持ちなのだと。
そう思うと居てもたってもいられなくなり、私はカップに入る褐色の飲み物を半分ほど残して帰路に着いた。
帰り着いた私は階段を駆け上がり、パソコンを起動させる。
普段なら気にならないその起動するまでの時間が異様に長く感じられ、煙草に火をつけた。
煙草の火がフィルターを焦がし始めた頃、漸く起動を報せる音を耳に入り、私はパソコンの前に座りなおした。
ブラウザを立ち上げブックマークから新都社を開く。
手が振るえ、心音が大きく速くなる。
――カチ。