Neetel Inside ニートノベル
表紙

飛び降りた
大体そんなもん

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しがないオタクとしてリア充にバカにされたり、
金巻き上げられたりしながら高校生活も終わるもんだと思ったけど、
某動画に投稿したら、
バカみたいに祭り上げられて、でもまぁ悪い気はしなくて、
そのままそこでそこそこ有名になったところに、
季節はずれの転校生とかいう奴が学校に来て、
そいつがすげぇ可愛い女子で(佐々木何とかに似てるって話)、
クラス大盛り上がりだったみたいだけど、
俺は蚊帳の外の人間なわけだから無言でこんな糞共と同じ大学に
行って堪るかとか思いながら単語帳めくってたら、
後ろの一番端に追いやられた俺の隣に
(てか席替えってくじの意味ねぇって思うんだけど)
その女子が来て「よろしくね」とか言ったけど、
俺は学校ではなるべく声を出さないって決めてるから無言で会釈したら、
その女子がにこって笑って、
その時は何も無かったけど、
その後そいつの周りに男女問わず人だかりが出来て、
すげぇウザイから席を立って図書館に行こうとしたら、
そいつが後ろから付いて来て肩をちょんちょんって叩いて、
「何か筆箱に東方のバッチ付いてたけど、東方好き?
 もしかしてニコニコとか行ける人?アニソンとかボカロとかは?」
とかありえない台詞を言ってきたから思いっきり目を見開いて
そいつの顔見て、すこし間を置いてから頷いたら、
マジ嬉しい!と笑われて、
どういう意味だよと思っていたらそれから付きまとわれて、
気持ち悪いってより俺も単純に話かけてこられたり、
可愛い女子に近づいて来られるってのは初体験だから嬉しくて、
二人で、
というかそいつが一方的に話すのをあかべこみたいに聞いていたら、
カラオケ行こうよって話になって、
そいつはオタク仲間が居なかったとはしゃいでたのに、
俺が歌ったら急に黙って、
「凄い歌上手いし声もいいし何か私感動したよ!
 投稿すればいいのに!」
って笑顔で言われたけど投稿もうしてるとは言えなくて、
何かわかんねぇけどカラオケの中で距離が近づいて付き合うことになった、
って夢を見た。

と思ってたけど実際付き合っていて、俺は突然変異のように
リア充の仲間入りをした。
可愛い彼女を連れて秋葉やカラオケに行くのは楽しくて、自慢に思う反面、
全員が俺の事を見て何を思っているのかが気になって仕方なくなった。
良い意味で彼女は目立って、俺も必然的に目立つ。
単純に同じ趣味、詳しくなると違うけど、を持つ相手が居て、
それが彼女で、しかも可愛くてとなると楽しいものは楽しい。
「昨日ニコニコチェックしたー!?」
通学路で後ろから話しかけてくる彼女はオタクになんか見えない。
その日の放課後に付き合ってもう3ヶ月も経つし、
俺の家に誘ってそのまま童貞を捨てた。
その時に見た彼女の裸がAVなんかで見る女優の裸より綺麗で、
俺は一度入れるのを失敗して、二度目で成功した。
終わって背中やどこにも隙の無い彼女の身体を見て、
笑顔で擦り寄ってくる彼女に恐ろしい程の劣等感を感じて、
腕枕をしながらこれで最後だなと思った。
別れを告げると、泣きながら縋り付かれたからつい一発やって、
結局彼女が諦めてある程度穏便に終わった。
その後変な噂流されて学校で今以上に終わるかもなと思ったけど、
そんな事はなくて、後々に彼女が上手くやってくれていたんだと
知った。
彼女は高校卒業まで誰とも付き合わなくて、
卒業式に俺に第二ボタンを貰いに来て、
どうしようもなく切なくて、でも俺も付き合い直すとかは
出来ないと思ったから渡してそれっきりになった。
某動画では一時期持ち上げられたけどすぐ下火になって、
マイリス三桁を推移するようになった。

       

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