Neetel Inside 文芸新都
表紙

夏の文藝ホラー企画
ショートサイズ/こわい/只野空気

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「ただいま」
 人の気配のない部屋に明かりをともす。
 返事は、当然ない。
「つかれた」
 返ってくるはずのない独り言を吐き、明日やろうと先延ばしし続けたゴミの中に腰を下ろす。
 安物の缶ビールのプルを開け、半額シールの貼られた弁当をモソモソ食べる。
「あ」
 ふと、カレンダーを見た。
 気がつけば、今年でもう三十だった。

       

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Neetsha