Neetel Inside 文芸新都
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小学生の頃、クラスにWさんという女子がいた。彼女は先天的な病で体がただれていて、
声もうまく発声できなかった。大人しい子でいつも本を読んでいた。
男子の友人はいなかったが、女子の友人は不思議と多いようだった。

修学旅行で旅館に泊まった時、友人が女子の部屋に遊びに行こうと言い出した。
俺も同意して、どうせだからこっそり行って驚かせてやろうってことになった。
そしてクラスで一番人気のあった女子のいる部屋に行く事となった。
こっそりドアを開けると(どのように鍵を開けたかは忘れた)恐ろしい光景が。
体育座りで座り込むWさんを円になって囲むようにクラスの女子全員が立っていた。
そして、Wさんに対して「豚」「焼けど野郎」などと罵声を浴びせていた。
さらにクラスで最もかわいかった子が「じゃあ、カツラはずしまーす」と笑いながら
言ってWさんの頭に手を伸ばした。

次の瞬間、Wさんの髪の毛が全部その女の手にあった。Wさんは頭皮も病気で、
髪の毛が生えないためカツラをしていたのだ。
男子は誰もそれを知らなかった。ショックで何が何だかわからない俺の前で女子は
Wさんを蹴飛ばしたりカツラをライターであぶったり。
Wさんはかすれた声でうめく。助けを呼びたくても呼べないのだ。
俺と友人は無性に怖くなって見つからないように逃げた。
次の日、Wさんもクラスの女子も何事も無かったように京都を観光していた。
それが一番怖かった。

時がたって同窓会が開かれた。Wさんはすでに亡くなっていた。
俺は思い切って女達に修学旅行でのことを聞いてみた。
すると例の一番かわいかった女の子が「あんなの別に死んだっていいじゃん」といった。
趣旨がちょっと違うかもしれないが、これが俺の経験した最も怖い話です。

     

僕の所に中学生の同期の同窓会の知らせがきた
僕にとって中学生の頃の思い出はかけがえのないものだ
だけどそれは決して充実したものなんかではなく
僕の生きる糧となった一人の女の子との思い出・・・
それだけがかけがえのないものだ

ここが僕の思い出となった教室
(なつかしいなぁ・・・)  
僕は思いきって戸を開けた
もう大分人数が集まっていた 
大半の人が僕に気がつかないようだった


僕は当時クラスで一番人気のあった女子の隣の席に座った
派手なブランド物の服、いやらしい臭いのする香水   
宮子路「ん?あなたダレだっけ?w」 
「中井です・・・」    
委員長「あぁ!思いだした!あの地味な奴w」


宮子路「・・・あっ・・・・いたね・・・そんなのw」
中井「あの・・・」   
委員長「何?地味地味くんw」 
中井「和久井さんって覚えてますか?」  


宮子路「あぁ・・・あのいじめられた障害のある子」
僕はこぶしを強く握った
中井「修学旅行の時・・・和久井さんをいじめたこと覚えてますか?」
宮子路は一瞬いやな顔をした 
中井「和久井さんが死んだの覚えてますか?」


宮子路「あんなの別に死んだっていいじゃん」
僕は耐え切れなくなって教室から出た 
半分泣きながら屋上に走った
屋上は僕と和久井さんの思い出の場所だった  
僕は屋上につくとゆっくりと和久井さんのことを思いだした

     

中学一年の頃、僕のクラスに和久井さんは転入してきた
担任「えー今日からウチのクラスに転入してきた和久井だ」 
僕たちは唖然とした
彼女は顔に酷いあざがあり、目も片方つぶれているようだった  
担任「さぁ自己紹介して」



和久井「わぁ・・・わ・・・・・く・・・」
クラスじゅうがどっと吹いた 
「なんだよ!へんな声!ワハハハ!」
担任「中学生にもなって自己紹介もできないのか!」 
和久井「わ・・・・く・・・・いぃぃぃ・・・・」



担任「もういい!お前は中井の隣に座れ!」
ゆっくりと和久井さんは僕の隣の席に座った
僕はちらっと和久井さんを見た
(泣いてる・・・)
クラスじゅうがヒソヒソと彼女をうわさした



休み時間になるとすぐにみんながよってきた
「どこからきたの?」   
和久井「あ・・・が・・・・・」 
「今はどこに住んでるの?」    
和久井「ぁ・・・・ぅ・・・」



宮子路「ねぇー・・・・あんたなんか臭い!」
和久井「ぁ・・・ぁ・・・ご・・・めん・・・さ・・・い」 
宮子路「はぁ?何いきなり謝ってるの?」
僕はこの瞬間、彼女の運命が決まったと思った  
(この子はいじめられる・・・・きっと・・・)



クラスの誰かが面白がってからかった
「顔が腐ってて、しゃべれなくて、臭い女wwww」   
宮子路はクラスのまとめ役だったから彼女が言うことは絶対だ
委員長「やめなさいよ!みんな!」 



委員長「和久井さんに失礼よ」
委員長「いこっ!和久井さん」 
委員長は和久井さんを連れてどこかに行ってしまった
僕は委員長も偽善者なのを知っていた  



休み時間が終わると委員長は和久井さんを
連れて戻ってきた 
和久井さんはつぶれた目の方に眼帯をしていた
委員長「みて!これなら和久井さんもかわいいでしょ?」  
和久井さんはちょうどあざと目が隠れるように眼帯をしていた



和久井さんはそれから毎日のように眼帯をしてきた
(僕が危惧したほど和久井さんはいじめられてないみたい)   
僕は少し安心した 
和久井さんは毎日教室で本を読んでいた  
誰も和久井さんにかまったりしなかった



僕もクラスからはほとんど誰からもまってもらえない存在だ
勉強も運動もできないからだ
でもクラスに一人だけ友達がいた
外井「中井くーん、またジャガイモの所いこうよ」
中井「うん行こう!そろそろいい感じに育ってるかも」



外井君はエッチだけど僕の唯一の友達だ
僕と外井君は体育館の裏でじゃがいもを育てている 
二人だけのヒミツだ
中井「大分幹が太くなってるよ!」 
外井「もう少しでたべれるかなぁ?」



外井「じゃがいもを食べると一杯精子ができるんだよ」
中井「・・・」  
外井「そしたら一日三回は宮子路さんで抜けるなぁ」 
外井君は宮子路さんが好きだった   
クラスには宮子路さんが好きな人がたくさんいた



でも僕は宮子路さんがあんまり好きじゃかった
彼女が表向きしか性格がよくない気がしたからだ  
教室に戻るとやっぱり和久井さんは本を読んでいた 
次は科学の授業だ   
科学の先生「よーし今日は教科書の6ページをひらけぇ!」



科学の先生「中井!立って読んでくれ」
中井「・・・・」 (やばい・・・)
僕は教科書を忘れていた
すると科学の教科書が僕の手をつついた  
隣にいた和久井さんが教科書を差し出していた



和久井さんが( ^,_ゝ^)ニコッと僕を見つめた
中井「ありがとう・・・」僕は小声で礼を言った  
始めて和久井さんが微笑んだところを見た
僕が6ページを読み終えると  
和久井「よ・・・かっぁ・・・・・ぁ・・・」とつぶやいた



この日以来僕は和久井さんに朝「おはよう」
と必ず声をかけるようにした
和久井さんはそのたびに微笑んでくれた
僕は彼女をこの頃から気にかけていたのかもしれない



和久井さんにも友達ができたみたいで
何人かの女子が積極的に声をかけていた 
(和久井さん友達ができていいなぁ)
僕の友達は外井君だけだった

       

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