Neetel Inside ニートノベル
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【鍛冶屋】勝利まであと6300G 作成した武器:なし

 またも、突如として北東の街の近くに現れたという湖に行った帰りに、グレンは王からの呼び出しを受けた。拒否する理由も無いので城に赴くと、グレンはそこでウーズを退治したという少年と面会させられた。王はいたく少年を気に入っている様子で、グレンにこう命じた。
「この少年に、魔物を退治する為の剣を打て。これは命令だ」
 魔物を退治する為の剣……。確かに、帝都の付近で民家が魔物に襲われたという報告はグレンも既に聞いていた。しかしながら、魔物を退治する剣、それがどんな物なのかはグレンにも見当がつかなかった。だが、この国最高の鍛冶屋として呼ばれたプライドもあり、王の前で澄ました表情を崩す訳にはいかなかった。
 グレンは恭しく礼をしつつも、棘のある言葉で王に噛み付いた。
「武器を作るのは構いませんが、その代金は王様が払っていただけるのですか? 魔物を退治する武器、ともなれば、それ相応の金額をいただけないと……」
 王は苦々しくグレンを見下した。この男、確かに腕は良いらしいが、何かを企んでいるという噂も聞く。国の内情も知っているのでは?
 王とグレンが沈黙していると、少年がすまなそうに割って入った。
「武器の代金なら、僕が払います。正直言うと、王様からいただいた報酬の使い道に困ってたんです」


・青のレベル2タイルを採取、-200G

       

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