Neetel Inside ニートノベル
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【勇者】武器:レベル1 所持金:400G

 少年の提案は受け入れられた。グレンは少年にこう約束した。
「武器が欲しい時は、私が組合長を勤める商人組合に連絡をとってくれ。この国のどこにいてもすぐに駆けつける。幸運を祈っているぞ」
 王様ほどではないにしろ、グレンも少年を信頼し始めていた。先ほどの提案ももちろんだが、何よりも少年の瞳には、正義の輝きが宿っていた。今は何の変哲も無い若者であるが、ひょっとしたらこの国の救世主になるかもしれないというような、奇妙に心地よい予感を感じさせた。
 少年は礼を言い、ファンクルに乗って出発した。東西南北、どちらからも魔物の気配はしている。しかもそれは昨日よりも帝都から遠くなっているようだ。急いだ方がいい、少年は漠然とそう感じた。


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