Neetel Inside 文芸新都
表紙

新都社作家の小説の書き方アンソロ自慰
匿名作家編

見開き   最大化      

 皆さんが書いているのを見て、つい感化されて勢いで書いてしまいました。
 あえて作者名は伏せておきますが、私の拙くて適当すぎる書き方の話が少しでも参考になってくれたら嬉しいです。



①ストーリーを練るorキャラクターを練る
 まず第一段階はストーリー重視にするか、キャラクター重視にするかで変わってくると思います。
 例えばですが、ストーリー物なら話の骨組みを作る意味合いでストーリーという一本の大きな幹を一本通します。
 そこに必要な肉付け、つまりは樹で言うと枝や葉、花や実となる部分を付け加えていく感じでおおよそのストーリーの全体図を作る感じです。
わかりやすく言うと、ストーリー上必要なキャラクターを作り、話を彩る細やかな世界観設定を練り、読者をミスリードさせたり閑話休題するためのストーリーの脱線部分を考えておいたりします。
 逆にキャラクター重視の場合は、コメディならまずメインとなるボケ役とツッコミ役を作ります。おおよそ、それが主人公とヒロイン、もしくは主人公とその親友という具合になるでしょうか。
 それでサブキャラクターにストーリーやらコメディノリを円滑に進める役割を持つキャラクターを作っていきます。
 例えば、主人公達に情報を与えて物語の進行のきっかけを作る役や、ボケ役のボケを更に悪化させるための暴走役とかでしょうか。
 キャラクター重視の場合は何よりキャラクターとキャラクター同士の連鎖が大事だと考えていますので、このキャラクターがボケのスターターになってあのキャラクターが状況を悪化させて、それに巻き込まれるorストッパーになるのがツッコミ役とそういう感じです。
 それを考えておくだけで、頭の中でキャラクターが勝手に動いてくれるので、キャラクター重視の場合はそれを何より考えます。
 できれば、キャラクター重視の場合は見た目も考えてしまった方が取っつきやすい上に、その身体的特徴をネタにしていくことができるので一石二鳥です。なので、もしも挿絵をつけないという方でも発表しない方向性で裏設定的に絵に描いてしまったほうが良いと思います。



②実際に書いて、また考える。
 第二段階はとにかく書く事。
 まあ、当たり前と言えば当たり前の事なんですが、この段階が一番大事な部分で、実際に形にしないことには案を考えた意味がありません。
 それで、何で「実際に書く」じゃなくて「実際に書いて、また考える」なのは何でかというと、小説である以上漫画とは違って文字で描写しなかった部分は読者の想像には入ってこないと考えて良いです。
 例えば、その話の世界観にあるテーブル、椅子、ラジオ、テレビ、主人公達が暮らす世界にある様々な身の回りの物を書きながら考えていきます。
 できれば、物の材質やテレビで放映されている番組、主人公が食べている食べ物の味や見た目や、服装やら習慣やら、細かく設定していきます。まあ、大体の設定が割と読者にとってはどうでも良い裏設定になってしまう可能性があるのですが、世界観構築のための基盤にしていきます。
 例えば、ロボット物であれば、ロボットの内部構造、使用している部品の一つ一つの名前(専門用語)、その部品を作っているメーカー、仕組み、ネジの位置やジョイントの形まで細やかに設定してエンジニアのキャラクターにその話をさせるとそれっぽさが出てきます。
 また何気なくストーリーに出てきたテーブルでも、それは木なのか、樹脂なのか、石なのかで変わってくると思います。更に細かく言えば木だったらマホガニーやパインやブナ、樹脂なら光沢加工されているか否かや、石なら大理石なのか御影石なのかでも雰囲気は細かく変わっていくと思います。
 材質によっては雰囲気が上品なのか一般的な生活の物なのか、はたまたSF的な物なのかで別れてしまう所はありますので、世界観の構築には大事な部分なのだと考えています。
 ストーリー物でもキャラクター物でも、それは同じなので、第二段階は一緒です。
 それで架空の世界の詳細、要は脳内に箱庭を作り上げていくという魂胆です。
(ただ、この方法は地の文をどうしてもメインに考えてしまうので、台詞だけを読む読者さんには不評だったりします。ご注意を)



③書けるときに書く
 第三段階はまた書く事。
 しばらく書いていくと、第二段階で定義付けした世界観が固定されて、一定のルールを持つようになります。
 あとはそれに従って書き続けるだけです。
 書き続けるのに必要なのはやる気や根気もそうなのですが、とにかく書ける瞬間を逃さないことです。
 私は忘れっぽい性格なので、思いついた瞬間にいつでもメモを取れるような道具をいつも持つことにしています。
 持つとしたら、以下のような物が良いと思います。

 1.メモ帳とペン
 2.携帯電話
 3.qwertyキーボードのついた携帯電話(いわゆるスマートフォン)
 4.ノートパソコンもしくはそれに準ずるテキストエディタ機能のあるガジェット

 家でしか書かないor家でしか書けない派の人は普通にパソコンで書くと良いと思います。
 私は主に1と4でやっています。
 


④道具にアシストを貰って書く
 第四段階はまたまた書く事なんですが、どうしても表現に納得がいかなくて筆が止まる事があります。それが障害になってしまうと、書いている作品は途中で止まってしまったりしますのでそれを取り除く為にまた道具を使います。
 持っておくと役に立つ道具は以下の通り。

 1.類語辞典機能付きの電子辞書
 2.携帯電話(※電子辞書を持っていない場合はこれで、weblioなどの類語辞典機能のあるサイトを閲覧します)
 3.自分が書いているジャンルの文庫本で、作品の雰囲気が近い物を作者をばらばらにして何点か携行(たまにパラパラとめくってインスピレーションだけ貰います。文章をまるまるパクってはいけません。また予め、ある程度同ジャンルの作品を読んでおきましょう。インプットが無ければアウトプットはできません)
 4.MP3プレイヤー(作品の世界観に没入するために、なるべく作品のテーマに添った音楽を聴くようにすると良いと思います。また、気が散らないようにするための道具にもできますのでお勧めです)
 5.ATOK(これはパソコンで執筆している人向けですが、日本語入力ソフトは断然ATOKが良いです。詳しい説明は省きますが、日本語入力ソフトの中で一番頭が良く、デフォルトでついている連想変換機能だけはなく追加の辞書機能(類語辞典や広辞苑など)が充実しているので作品中のボキャブラリーを良くするにはもってこいです。ただし、スマートフォンやポメラなどに入ってるATOKではなくて、ちゃんとジャストシステムがパッケージして売ってるATOKをパソコンにインストールして下さい。性能が全く違うので、驚くほど書きやすい環境になるはずです)



⑤最後に
 小説を書く上で大事な三点をお話したいと思います。
 まず始めに「書く」。
 その次に「書く」。
 最後に「書く」です。
 それ以外ありませんし、それ以上求められることもないと思います。だからとにかく書いてください。
 ていうか、書き方なんて物は人それぞれなので、書いておぼえて下さいとしか言えません。

 適当な文章にお付き合い頂きありがとうございました。

       

表紙
Tweet

Neetsha