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新都社作家の小説の書き方アンソロ自慰
秋冬編

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こんにちは。秋冬です。
書き方。と言う事で僕の書き方を書いて行こうと思います。


・キャラ先かストーリー先かについて


 基本的に物語を作るとき「キャラ先」か「ストーリー先」のどちらかになると思います。
 僕の場合「落下」はストーリー先で「黄昏スーサイド」はキャラ先でした。
 個人的に書きやすいのはストーリー先ですね。
 大体僕は話の始まりの部分と結末を最初に考えて、真ん中はそれから考えるんですが、ストーリーをあらかた決めてからキャラを考える場合、それにあった性格のキャラを配置していくだけなのであまり悩む事がありません。
反対にキャラ先だと、こういうキャラを出そう、と思って登場人物だけをポンポンと出してみても、そのキャラクター達をどうやって絡ませるのかと言うところで結構悩みます。反面キャラ先の場合人間像を重視するようになるので、内面的な描写を細かく書く事が出来るような気がします。
 ストーリー先でも細かく書く事は出来ると思いますが、最初から最後まで決めてしまっている分キャラクターを動かしにくいと言うのはあります。序盤に複線を仕込むタイプの人はそういう事が多いんじゃないかなと思います。
ただキャラ先はキャラ先で一人一人を追いかけすぎて話の収集がつけられなくなったりする場合もあるのでこの辺は好き好きだと思います。
 個人的にはSFとかファンタジーとかミステリーとかの大局的なものはストーリー先。恋愛とかドキュメントぽいものがキャラ先に向いてるかなと。


・話の作り方について



 短編も含めて僕は余り推理とか戦争とか難しい話を書くタイプではなく人間関係的なものが多いです。
 なんで僕は普段の生活から物語の取っ掛かりのようなものを見つけるようにしてます。
 誰かと話してる時にふと違和感を覚えた事とか、離れた人の声は聞こえないけど身振り手振りでどんな話をしてるのか、なにを思っているのかとかを考えたりとか。
 そういう事をしてる内に「あーなんか面白そうだなー」と思ったものを文章に起こします。
 でも普通のことを普通に書いてもそれは単なる日記だし、人間関係の話が多いとは言え、僕はただ単に「人間とは」みたいな延々説教的だったり感想のようなものに近い小説は、そんなのエッセイとかブログでやれ、と思っているので、最低でも一つは非現実的なものを入れるようにしています。


・文章について


 僕はあまり読者の人を感嘆させるような上手い文章は書けません。
 とりあえず三点リーダーとかの基本は守ろうと思ってます。
 たまに文章作法とかで「そんなのどうでもいい」と言う方もいますが、僕個人は守った方がいいかなと思ってます。
 なんでかと言われてもそんなに理由はないですけど、多分自分が好きな作者が本毎とか、それこそ章毎に「……」だったり「・・・」とか変わってたら嫌だし、落ち着かないので。
 それにまぁ、そういった簡単なものは習うまでもなく読んでれば自然に「そういうもの」だと思います。とは言え新都社なので、絶対にそうじゃないとダメとは思いませんし、読む分にもあまり気にした事はないです。
 あとは「読者の人が理解出来る文章」を書かなきゃいけないな、と思ってます。
 基本的に作者側は文章として形になっていない部分も理解しているため、そこらへんを混同して適当に書いてると、読者側からは意味不明になったりする事があると思うのでそこらへんは客観的に抜けがないように気をつけてます。
 ただ書き込みすぎてくどくなったり、テンポが悪くなったりという事を僕はよくやらかしているので、そこらへんは本当文章が上手い人に説明してもらって下さい。
 僕なんかは「行間を読む」と言う言葉がありますが、それが全く出来てなくて一から十まで書いてしまうような悪い癖があるのでそのへんを直したいと思います。


・キャラクターについて


 僕の特徴は「キャラクター」だと思ってます。コメントとかレビューとかでもそこらへんを言及される事が多いので、多分僕の話を好んでくれる方はそこらへんを見てくれているのかな、と思ってます。
 つー訳でキャラクターの作り方ですが、僕は芸能人とかを参考にする事が多いです。全員がそうとは言いませんが、そういうふうにこのキャラクターはあの芸能人ぽい、と勝手に決めて頭の中でその人を動かしてキャラクターのイメージを作っていきます。
 絵とかでもいいんですけど、実在してる方が僕はイメージしやすいです。絵だと皆同じ顔に見えてくるし。
 大体そういう風に「このキャラはこの人」と決めていると「その人物らしくない突飛な行動」と言うものをあまりやらかさないようになります。頭の中で想像した時「いや、あの人はそんな事しないよな」と自分の中で冷静に突っ込む事が出来るので。
 キャラクターの書き分けもそこらへんで僕は処理してるんですけど、あと僕はキャラクターを表現する時に会話ではなく、地の文をメインに使います。よく言葉使いでキャラの個性を差別化すればいい、と言われますが、僕は全然とは言いませんがあんまりその方法は使ってないです。
 例えばエヴァンゲリオンの綾波レイとかああいう無口なキャラとか、僕は余り書いた事がありませんが萌えキャラとか結構小説ってパターン的なキャラクターと言うのはあるんですけど、どの作者さんもそれにプラスで個性を作り出そうとしてるはずで、僕はそこを地の文で表現する派です。
 まぁ、それがなにかと言うと「動き」になるんですけど。
 大体台詞とかってもう変えようがあるのって「口調」くらいだと思うんですよね。でもそれだけじゃ結局どこかで見た事あるキャラクターの焼き増しのような気がするので、僕はそのキャラクターがする「動き方」で個性を作る事にしてます。
 個人的に台詞のやり取りが多くなってくると、その言葉を追いかけるだけになる気がするし、心情に関しても、それをそのまま書くより、動作で表したほうが想像しようと言う気になるかな、とか思いますし、想像をすれば、感情移入もし易くなると思います。
 なんで登場人物同士が似たような行動をしないようにする、と言う事を意識しながら書くようにしてます。


・読まれる事と書く事について


 やっぱ読者がいてなんぼ。
 って言うのがあります。公開型な訳だし。
 なんで、やっぱ読んでもらいたいので、作者側として気を引くような事をするべきだと思ってます。
 僕はあまり人気があると言う訳ではないのですが、やっぱりそういう事はしています。
 些細なところだと「落下」の場合だと番外編を書いたりしてたんですけど、それが終わってから「Blooms In summer sunset」と言う章タイトルをつけました。それまでは英語でも殆どはカタカナで書いてたんですけど、なんでそうしたかと言うと、本編再開でちょっと今までとは感じ違いますよ、と思わせたかったのでそうしたと言うのがあります。
 そういうのって読者の殆どの人が気にしてないと思うんですけど、もしかすると一人くらいが「お」と思ったかもしれないし、もしそうだったらそれはうまく行ったという事だと思います。
「黄昏スーサイド」の場合は延々読者コメントの欄によく分からない意味不明な文を書いてました。内容がああいうのだったんで、ああいう変な事を書くのもありかな、と思ったのでそうしてたんですけど、とりあえずなんか人目を引く努力をしないと、とは思います。
 やっぱこう、読者の人って気に入ってくれると結構読み返したりとかしてくれたり、コメントをしてくれたり、とかある訳だし、それに甘えたりせずに初心を忘れず「公開型の名前も知らない誰かが見るサイトに自分が望んでアップした」と言う事を認識してれば、どうすればいいかと言う事も考えるようになるんじゃないでしょうか。


 基本的に投げ作家と言われる方が多いです。僕が初めてここで書き出した頃、同時期に連載を始めた方や、僕より後に始めた方とか一杯いましたが、どんどんいなくなっていきました。
 僕はそういうのを見る度、結構勿体無いなぁ、と思います。
 投げる理由は人それぞれでしょうが、多分一番多いのは反応がないから、と言うのがあるんじゃないでしょうか。
 これを言うと怒られそうなんですが、結構自信満々な作者さんって多い気がするんですよ。
 俺の小説は面白いぞ、的な。
 いや、ぶっちゃけ僕も自分の書いてるの面白いと思って書いてるんですけどね。
 でもその面白いって言うのは「自分が好きな話」を書いているからって言うものであって優れているとかとはまた別の話だと思うんですよ。結局僕達が書いているのは「自分が読みたい小説」を自分が書いてるだけであって、果たしてそれが読者も好きなジャンルかどうかと言うと全然別の問題な訳で。
 けど実際にそう思ってあげたはいいものの反応がなくて、それきり書くのをやめてしまう、と言う方が多い気がします。逆にコメントはあるものの批判のようなものが多い場合も、同じように投げられたしします。
 けどちょっと待てと。
 おいおい、待て待てと。
 もうちょっと書けと。
 お前、そんなにすぐに誰かに「凄い」とか「面白い」と絶賛されないと嫌なのか、と。
 だったら結構長い間いる俺はもっとコメント貰ってないとおかしいだろうと。いや、それはさておきですね。
 新都社って気軽に書けるのがいいところだと思うんですよ。
 なんで最初反応がなくても、つまらないと言われても、自由に書き続けられるし、そうやって書いていけば、そのうち上手くなるかもしれないし、反応もついてくると思うんですよ。
 それにさっきも言ったように自分の作品を面白いと一番思ってるのは書いてる自分だろう、と僕は思うし、それをそんなあっさり投げ出してしまうのは勿体無いと思うんですよ。僕なんかは書き出すと完結しないと気が済まないタイプなのであまりそういう悩みはないんですが、もしそういう風に思ってしまう人がいたとしたら、自分の好きな作品を周りが認めてくれなくても、諦めずその気持ちを持ち続けて頑張って書き続けてほしいなと思います。完結すればその作品の事をもっと好きになれると思うし。
 まぁ、ここらへん書き方っつーか投げないための話ですが。投げなければ、小説は書けます。と言いたい訳です。
 単純に僕が色んな作家さんの話を読みたいだけと言う話でもあります。


つー訳で以上です。
秋冬の場合でした。

       

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