Neetel Inside ニートノベル
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 道が枝分かれしている。嫌いだ。道は一つであるべきだ。右にいこうが左にいこうが、最後はどうせ死ぬだけだ。そう思えたらラクなのに、いつも何かが俺を引っ張る。あっちへいこう、こっちへいこう、そんな囁きにはウンザリだ。どちらかを選べばどちらかを選べない。そんな残酷な話を平気な顔で耳にはできない。心臓は跳ねるし、呼吸は浅くなる。視界が明滅して脳は酒気に沈む。俺には決められない。俺には選べない。道など無くなればいい。誰も歩かなくていい世界が欲しい。もう俺を惑わすな。
 最後に何を掴めばいいのか、決めてくれ。









       

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Neetsha