Neetel Inside ニートノベル
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 体調管理が悪いのだ、と人はいう。なので今の状況をメモしてみよう。
 吐き気がする。しかしそれほどひどくない。少なくともビールを飲んだときよりはましだ。あと一杯飲んだら吐く、と自覚できる程度の吐き気がもうずっと続いている。
 眠気。ある時とない時。夜は眠くない。朝日を浴びると眠い。これはおそらく、学校へいく時間帯に寝ればラクに一日が終わるということを身体が覚えているからだ。しかし、そんな風に堕落していればかえって死期を早めるだけだと思うのだが。人間の仕組みというのは不思議だ。それともあるいは、この俺の遺伝子というものが限りなく劣性であることを俺自身が理解していて、何か間違いを起こす前に死なそうとしているのだろうか。それなら心臓を止めればいいのに。
 腹痛。稀に。家にいると平気。学校へいくと、特に眠気を押していくと痛むことが多い。出席を取りそこなってしまうこともしばしば。
 執筆。最近は快調といえるかもしれない。しかし腹案がまったくにつまらない。あせる。大切にしすぎなので一度忘れるか破棄するかした方がいいかもしれない。腹案にすがる人生はごめんだ。
 ああ、だめだ、だめだ、気が違う。どこかで正気を補充しなければ。正気はどこだ。正気はどこだ……
 何か燃えるようなことがしたい。熱くなれることが欲しい。だが、なにもかも奪われた。死期が近づいている。肉体的ではなく、行動的な、何かを為そうとしていた頃の俺の死期が。前へ進もうとしていた頃の俺の死期が。だが、またそれを乗り越えさえすれば、何かが変わると信じたい。信じたい……


       

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Neetsha