Neetel Inside ニートノベル
表紙

わが地獄(仮)
俺には何も分からない

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「う、うーん・・・・ここは!?」

 俺は目を覚ました。するとそこは遠い国のお空だった。俺は幸せになるために頑張っていたのだが、何かが駄目になって今こうしている。だがそれも幸せの一つの形なのかもしれない。苦しみや悲しみはいつまでも残留し続けているが、俺はそれを押しとどめてやり直そうと考えている。幸せはいつもどこかへいってしまうが、そうでなかったからといってなんだというのだろう。まあいいじゃないか、という気分になる。大切なことはどこかへいってしまって、ふと我に返れば暗黒の世界がどこまでも広がっている。俺はそれに負けた。だからもうラクになってもいいころなのだ。幸せはいつだって不透明でよくわからないぶにょぶにょしたもので出来ている。俺は疲れていたし、休む権利があるのだ。そうしていつか幸せになるのだ。そうすれば助かるのだ。俺はきっとそうだと思うのだ。違うのだろうか。いやきっと大丈夫、俺はやり直せるし、大切なものを守れるのだ。そうに違いない。エスパーのような不透明な感じ。透明なものはどこにあるというのだろう。何もかもが澱んでいてぶよぶよしているのに、誰もそれを白状しない。俺しか気づいていないのだろうか? いやそんなことはない。だけれども強いということが俺にはもう分からないのだ。なんにも分からなくなってしまったのだ。面白いってなんだろう。素晴らしいってなんだろう。俺にはもう分からない、でも、誰かが俺を追いかけてくれるのだろうか。でなければ寂しい。だがもういい加減に俺だってやめたいだなんて思っていて、もう何も信じられない。自分のことだって他人のことだって世の中のことだって信じられない。いつもいつでも俺には不和がまとわりつく。俺が悪いのだろうか。それならそれでいいかもしれない、どこまでも自分を責め立てていって苦しみ続ければいい。そうしていっていつかラクになる日を待ち続ければいい。俺はもう闘いたくないのだ。闘わずに生きていける道がどこかにあったはずなのに俺はそれを見失った。後に残っているのは血まみれの自分だけだ。どうやってそれを取り戻せばいいのかわからない。みんなわかったような顔をして生きてはいるけれども、本当に何かを理解しているやつなんているのだろうか。俺はどうもそれからして疑わしいと思っているのだ。何かが妙だ、何かが変だ。俺はすごくそう思っているし不愉快でもあるのだ。言っていることとやっていることが滅茶苦茶で信用ならない。嘘つきばかりで面白味が全然ない。どうせ嘘をつくなら綺麗な嘘をつけばいい。みみっちぃ嘘ばかりでとても嫌になる。そんなふうに生きながらえて何をしようというんだろう。そんなことで明日が来るなんてどうして信じられるのだろう。俺はいらないそんなもの。俺には欲しいものがあり、俺はそれに突き進んでいたはずだった。でもそれも苦しくなってきて、続けられなくって、どうしていいのか分からないのだ。俺に出来ないことがどうしてお前に出来るんだ。そんなことはありえないんだ。俺が出来ないと言ったらそれは天地がひっくり返っても誰にもできやしないのだ。誰にでも出来ることが出来たところでそれの何が偉いんだ。みんな自分のお気に入りを探しているだけだ。自分自身を探しているだけだ。自分自身なんて本当はどこにもいないのに、そうやって惑い続けて何がなにやら分からなくなっていくんだろう。俺はそんなの嫌だった。幸せになるために頑張って来た。それなのに俺には何もないのだ。もう何も残っていない。あるのはただ疲れ切った自分だけだ。もう何も残っていない。空っぽだ。そして空っぽになったくらいじゃ人間ラクには死ねない。それがとても間違っている気がする。俺には終わる権利があるはずだ。ラクに終わっていいはずだ。みんなに見送ってもらって自分自身の葬式を執り行いたい。少なくとも俺はそう思っているしそうしてもらって結構だ。俺は自分自身を見送りたい。いたわってやりたい。疲れているなら休めばいい。そしてどれほど休んでも俺には回復なんてものはもうやってこないのだ。それはありえない爆発を求めているのと同じだ。火種がないのに爆発なんて起きるものか。火種があればと思いながら必死に生きているのに俺にはもう火種が無い。まだ怒り狂って壊れていたほうがマシってやつだ、そうやって真実から目を逸らして何になる。それで本当にお前の明日が来るのか。きやしない、そんなものあるわけがない、それが分かっていながら生きながらえているのがお笑い草だ。死ねばいい。死ぬことになんの不備もないし、実にそれは整っている制度だ。いらなくなったら死ねばいい。消えてなくなれ。そうして少しは過ごしやすい風が吹くって寸法だ。俺はもういやだ。闘いたくない。闘い続けて何が俺に残った。何もない。俺には何もない。だが、おかげで少しは戦えた。でもそれの繰り返しだ。どこに終わりがあるんだ。俺はもう闘いたくない。どこかの別の誰かがやればいい。俺はもう嫌だ。それなのに、闘う以外に俺に道が残ってない。こんなおかしいことがあってたまるか。どうして俺じゃないんだ。どうして俺がラクにならないんだ。俺はラクになりたいだけだ。そして同時にラクになるなんて嫌なんだ。俺は俺にどうしてほしいんだ。それが俺にも分からないんだ。それなのに誰もが俺にそれを尋ねる。責めて来る。俺にだって分からないのに。俺には何をどうしたらいいのかがまったくもって分かってないんだ。なんんにも分かっていないんだ。それだけが俺の分かってることだ。俺には分からない。何も分からない。

       

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