Neetel Inside ニートノベル
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わが地獄(仮)
おれ

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 またこんなこと書くと馬鹿にされるから黙っていようかと思ったが、いつ明日が来なくなるかわからないし、書いておく。
 おれは創作を格闘技みたいなものだと思ってる。虚弱に生まれたこのおれが満足できる精神の格闘技だ。こういえば、何を馬鹿な遊んでるだけのくせにと言うだろう。そんな好きなら24時間だってできるだろうと間抜けが言うだろう。だが、おれはいいたい、ボクサーがスパーリングをサラリーマンの就業時間と同じ間だけぶっ続けでできると思うか?
 おれだってそうだ。意識が集中して脳が燃える24時間のうちのわずかな数時間を費やして今までずっとやってきたんだ。世間からはひた隠しにして、親には一言も立派になったねなんていってもらえない、そんな勝負をおれはずっとやってきたんだ。
 なぜやるのか。そんな問いかけをされるたびに虫唾が走る。おれはまともに生きたかった。小さな社会の仲間に入れて欲しかった。そしておれが誰かの仲間であることを、そうしていられることを誰より実感してみたかった。だが駄目だった。おれはおれだった。
 仲間はずれにされたんだ。だから、今度はおれがそうしてやろうと思った。この指がある限り、おれは誰にも捕まえられない。世間とか、愛情とか、そういったものを今度仲間はずれにしてやるのはこのおれさ。













『診断レポート』

 自分に関することを書け、という作文題。
 総文字数537字。このうち『おれ』という単語が出てきたのは12回。
 患者は、気が強く、自信家で、孤独感が強く、ユニークな芸術的なセンスを有しているとK医師は診断。
 受診した患者に精神安定剤と『けいおん!』のBDを処方。
 後にブルーレイ再生機がないと苦情があり、病院側がこれを提供。
 アニメーションによる精神環境の改善実験はまだ臨床報告が少ないが、このケースにおいて患者の精神は快方へ向った。




『付記1:K医師のコメント』
 クソして寝ろ。




『付記2:患者自身のコメント』
 かきふらい先生と京都アニメーションさんのおかげで今日もご飯が美味しいです。


       

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