『山本さん、学校に来て下さい。みんな心配しています。』
同じような内容のメッセージが後30程
山本の自宅に寄せ書きとして届けられた。
「ほらぁ、みんな心配してくれてはんねんでぇ。」
山本の母親はそう言って可愛い娘を励ます。
山本は反応しない、ただボーっとしている。
山本は分かっている。
100%とは言わないけれど、おそらく殆どのクラスメートは
自分のことなど心配するはずがないと分かっている。
どうせクラスのリーダー的な子が
「みんなぁ。山本さんに寄せ書き書こうやぁ!」
とかなんとか言ったんだろう。
そしてその予想は大体当たっている。
どうあれ、まだ山本はクラスメートたちに心を許さない