Neetel Inside ニートノベル
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マーキング!
番外編_01 学園編

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番外:学園編

登場人物

・黒木瞳
物静かなクールビューティー
・竹下卓也
通称たけぼう。趣味はパソコン。
・智一
たけぼうの唯一無二の親友。
・新谷
やんちゃ坊主

僕の中学での立ち位置。どこにでもいる。目立たない。
友達も少ないの三拍子揃ってる。いやゆる負け組的位置だろう。
それは、中学三年に上がる一か月ぐらい前。この時期に転校生が来た。
肩ぐらいまである黒髪。西洋のアンティーク人形のような整った顔。
僕とは到底釣り合わないであろう部類に属す子だ。
彼女は転校初日から大人気。特に群れをなしてイケイケのやんちゃ男共が
群がっていた。僕はそれを見ていることしかできなかった。だけどそれも
彼女が誰も寄せ付けないためか二三週間したらその熱も冷めていった。
そして、何もないまま三年生。
僕は数少ない友人である、智一とお昼を食べていた。この学校に給食はない。
なので弁当である。僕らは肩を寄せるように隅で食べる。これが弱者のスタイルだ。
「たけぼう、あの子気になってるんだろう。」
僕の名前は武下卓也。皆からはたけぼうと呼ばれている。
「痛いとこつくな。たしかにそうだけどさ。」
彼女のほうに目線を向ける。物静かに本を読んでいた。何気なく髪をかきあげる仕草が
妙に色気があった。
「たけぼう、がん見しすぎだろう。」
智一が笑いながら言う。
「別に見ても減るもんはないだろう。」
僕はそう言い返す。
懲りずに今日もヤンキー新谷が黒木さんに近づいていく。
止めろ、やめろ、その空間を乱すな。
心の中で呟いていたつもりだった僕の言葉は
その日に限って口にでてしまっていた。
「あぁ?なんだ。竹下?お前今なんかいっただろ?」
それは最悪なことに新谷の耳に入っていた。絶対絶命だ。
だけど、神は僕を見捨ててなかった。
「新谷君、確かに私も静かに本を読みたいの。頼むから目の前から消えてくれない?」
彼女の口から発せられた明確な殺意にも似た言葉。新谷はその言葉と圧に耐えられず。
何も言わずにその場を去って行った。
「すごいなあ。黒木さん。」
智一が感心している。僕も感心している。黒木さんはとてつもなく強かった。

       

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