Neetel Inside 文芸新都
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フルーツ・イン・ザ・ルーム
あとがき

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 作家を気取るにあたって(個人的に)最大の難関……あとがきです。ほかの作家さんのを読んでると、しっかりと考えを言葉にできててすごいなあと感心したりします。

 そんなこんなで『フルーツ・イン・ザ・ルーム』は閉幕です。
 拙作を読んで頂いた読者の皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。
 この作品のテーマっていうのは、正直書きはじめたころはからっぽでした。ただ単に、女の子を誘拐するコメディタッチの話が書きたいなあと思って連載に至ったんですけど、徐々に同時進行的にかたちが出来上がっていきました。
 それが“家族”と“希望”です。僕はまあヒューマンドラマが好物ですので、映画だと『レインマン』とか『クレイマー・クレイマー』とか『レナードの朝』が好きですので、当然の帰結といえばそうなんだと思います。ただ、そういう要素を取り入れていった結果、喜劇的な部分がなかなか薄れていってしまいましたが(後半重い話ばかりで……)。
 登場人物たちは、最終的に希望への確かな道筋を見出すことができたと思います。それなりのハッピーエンドではなかったでしょうか。
 今回はけっこう軽いテンションでキーを打ってきたので、次回作は逆をいってシリアスな感じのお話でも書いてみようかなと思います(予告ではありません予感です)。
 では。
 またお会いできる日を心待ちにしています。

 池戸葉若

       

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