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XX.ゲームセンターDX 無野の挑戦(不定期連載、20110828 完結!)

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 王様「ナシノよ、とうからだっしゅつするのじゃ」
 
 
 
 無野「どうも! ゲームセンターDX、課長の無野(ナシノ)です!
    えー、ついに第400シーズン、始まりましたね
    まだ挑戦ソフトがあるということに驚きです」
 
 
 
 無野「今回挑戦するソフトは、こちら
    『塔から脱出するゲーム』……知りませんねー」
 
132, 131

  


 ナレ「塔から脱出するゲーム
    2011年、WEB漫画と小説の新都社から発売された塔探索型RPG
    主人公の立川はるかが塔の最上階から降りていく、というシンプルな内容
    可愛い主人公ややり込み要素、そして過激な暴力シーンや陵辱シーンがあり、
    一部のプレーヤーから絶大な支持を得ている
    今回の目的は、難易度HARDをクリアしエンディングを見ること」
    
 無野「この子、主人公なんかな? めっちゃ逃げてますねー
    めっちゃモンスターおるし、そりゃ逃げたくもなるよなー」
    
 スタッフ「(笑)」
    
 無野「不思議なダンジョンみたいな感じなんでしょうね
    さくっとクリアして、家族でランチを食べに行きたいと思います(笑)」
    
 ナレ「いつも通り余裕の発言をかましつつ、『塔から脱出するゲーム』挑戦開始」
    
 無野「ゲームセンターDX!
    かちょ、オン!」
 
 
 
 ピキーン
 
 
 
 無野「そろそろ昇進しぃひんかなぁ
    あ、もう課長になってた(笑)」
 
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*                                        *
*   このゲームには暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています        *
*                                        *
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 無野「え、これそんなゲームなん?」
 
 スタッフ「(笑)」
 
 無野「夜やったら怖いゲームやったりするんかな」
 
 ナレ「一抹の不安を感じつつも無野は進めていく」
 
 
 
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*                                        *
*   目が覚めると、そこは塔の最上階だった                   *
*                                        *
*   なぜそんなところにいるのか、覚えていなかった               *
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*   ……降りよう                               *
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*   『あなた』の脱出劇がはじまる                       *
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 無野「急やなー。入りみたいなんゼンゼンないなー」
 
 スタッフ「(笑)」
 
 無野「『あなた』って、お前が俺の何知ってんねん(笑)」
 
 
 
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*                                        *
*               塔から脱出するゲーム                *
*                                        *
*                                        *
*                                        *
*               ―>はじめから                  *
*                                        *
*                 つづきから                  *
*                                        *
*                                        *
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 無野「タイトル地味すぎるやろ! 昔のゲームやないんやから(笑)」
 
 ナレ「すべての画面にツッコミを入れつつ、無野は『はじめから』を選択」
 
 無野「お、オプションみたいな画面になった。ここで職業が選べるんやな」
 
 ナレ「ここでは難易度、職業、暴力・陵辱シーンの有無を選択できる
    特に職業の選択は攻略の大きな鍵となる
    ここで早くも、ADのピノ上が無野の元へ駆け寄る」
 
 ピノ上「有野さん」
 
 無野「お、ピノコMIX。どうした?」
 
 ピノ上「僕このゲーム大好きなんです。ばっちりロケハンしてきました」
 
 無野「ほんまかぁ? そう言ってても、いつもすぐ死ぬやん(笑)」
 
 ピノ上「そんなことないですよ(苦笑)」
 
 スタッフ「(笑)」
 
 無野「ゲーム好きになったん?」
 
 ピノ上「普通です」
 
 スタッフ「(爆笑)」
 
 ナレ「ピノ上をからかったところでゲームに戻る無野」
 
 無野「今回HARDをクリアするってことやけど……
    これ、いきなりHARD選択してクリアしてもええの?」
 
 ピノ上「尺足りなくなるんで、せめてEASYをクリアしてください(汗)」
 
 無野「ええー、課長、ゲームのプロやで?(笑)」
 
 ナレ「と言いつつしっかりEASYを選ぶ無野」
 
 ピノ上「職業の選択はすごく大事です」
 
 無野「学校の先生みたいなこと言うてるなー」
 
 ナレ「と、ここで無野、あることが気になり説明書を開く」
 
 無野「え、立川はるかってこんな子なん? 箱に描いてあるの子? めっちゃ可愛いな」
 
 ピノ上「可愛いですよね」
 
 無野「おっぱいそこそこあって、腰もくびれてて脚もめっちゃエロいやん
    これで高校生ぐらい? これゲーム製作者の趣味ちゃうん?(笑)」
 
 ピノ上「(笑)」
 
 スタッフ「(爆笑)」
 
 
 
 無野「ピノコMIXおすすめの職業はなんなん?」
 
 ピノ上「バニーガールですね」
 
 無野「エロいなー、こいつ(笑)」
 
 ナレ「聞くだけ聞いて、無野は魔法使いを選択」
 
 無野「処女とか選べるん? 子ども意味わからへんやろ?(笑)」
 
 ピノ上「最初は選べないんですが、一度クリアして選択できるようしておきました」
 
 無野「素直には褒めにくい働きやなー」
 
 ナレ「無野は処女を選択
    そのまま残酷表現、陵辱表現、オートセーブをすべて『あり』とした」
 
 無野「嫌な予感しかせぇへんな」
 
 ピノ上「それは無野さんの目で確かめてください(笑)」
 
 ナレ「すべての選択が終わり、ゲームが始まった」
 
134, 133

  

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*                                        *
*   ここは『初心者の塔』                           *
*                                        *
*                                        *
*                                        *
*   武器や防具の装備                             *
*                                        *
*   トラップの種類や発見・回避の仕方                     *
*                                        *
*   モンスターとの戦い方                           *
*                                        *
*                                        *
*                                        *
*   生きる術が、ここにある                          *
*                                        *
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 無野「チュートリアルっぽいなぁ。あ、それで初心者の塔なんか」



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*                                        *
*   初心者の塔 3F                             *
*                                        *
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『ん、んんっ』
 
 
 
 無野「うお、エロい声出た。はるかっちエロい声出した
    これ子どもにさせたらアカンで(笑)」
 
 ピノ上「無野さん、そろそろほどほどに(汗)」
 
 
 
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*                                        *
*   お目覚めかな? 可愛いお嬢さん                      *
*                                        *
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 無野「えらい歓迎ムードやな。お嬢さんって呼ばれたで」
 
 
 
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*                                        *
*   ようこそ! ここは『初心者の塔』!                    *
*                                        *
*   全3Fで造られたこの塔は、基本的な操作方法を学んでもらうぞ!       *
*                                        *
*   まずは目の前の宝箱を開けてみよう!                    *
*                                        *
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 ナレ「無野は言われた通り宝箱を開ける。すると……」
 
【魔道士の杖を手に入れた!】
 
【魔法学校の制服を手に入れた!】
 
【魔法書を手に入れた!】
 
 ナレ「宝箱には装備品などのアイテムが隠されている
    探索の手助けとなるが、トラップが設置されていることもあり、油断はできない」
 
 
 
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*                                        *
*   装備品は、身につけないと意味がないぞ!                  *
*                                        *
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 無野「ドラクエみたいやな(笑)」
 
 スタッフ「(笑)」
 
【ステゴロ ―> 魔道士の杖】
 
【布の服 ―> 魔法学校の制服】
 
 無野「これセーラー服やん」
 
 ナレ「と、ここで無野は信じられない行動にでる」
 
 無野「こっちのほうがエロいし、こっちにするかな」
 
【魔法学校の制服 ―> 布の服】
 
 ナレ「あろうことか、無野は初期装備に戻してしまった」
 
 無野「そういや、魔法書も手に入れてたな」
 
【立川はるかは魔法を習得した!】
 
 ナレ「メニューを開き、覚えた魔法を確認する」
 
 無野「おー、めっちゃ覚えてるやん。魔法使いっぽくなってきた!」
 
 ナレ「さっそく覚えたばかりの魔法をロケハンしてみることに」
 
 
 
『ファイアボール』
 
 
 
 無野「あら可愛い」
 
 
 
『追撃弾!』
 
 
 
 無野「なによなによ、はるかっち、めっちゃ声出すし火出すやん(笑)
    クルって回ったで! しまったー、さっきの装備ならパンチラしてたんちゃう?」
 
 スタッフ「(失笑)」
 
 ナレ「結局、無野は手に入れた魔法学校の制服を装備
    そして立川はるかの声とアクション、ついでに残りの魔法を堪能する無野」
 
 ピノ上「無野さん」
 
 無野「あれ? 魔法使えなくなったな」
 
 ピノ上「無野さん」
 
 無野「あ、MP切れか」
 
 ピノ上「無野さん」
 
 無野「なんやねんピノコMIX!」
 
 ピノ上「そろそろ先に進んでいただかないと……」
 
 無野「ああ、そういうプレイスタイルをご希望?」
 
 
 
 ナレ「魔法のロケハンだけで1時間が経過。この先、どうなってしまうのか」
 
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*                                        *
*   初心者の塔 2F                             *
*                                        *
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 ナレ「2Fは縦に長いフロア。ここで待ち受けるもの。それは」
 
 
 
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*                                        *
*    このフロアではトラップについて説明しよう!               *
*                                        *
*    まずは1歩、踏み出してみよう!                     *
*                                        *
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 無野「え、トラップ? 罠なんてあるん?」
 
 ナレ「探索の障害となるトラップ
    計4種類あり、どれもプレーヤーの行く手を妨げる」
 
 無野「1歩前、か」
 
 ナレ「言われた通り前に進む。すると」
 
 
 ゴッ
 
 
『う、あっ……』
 
 
 
 無野「レ、レンガ降ってきたで! エロい声出たで!
    なんやねん、やりたい放題やな!」
 
 
 
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*                                        *
*    これは設置型トラップ                          *
*                                        *
*    ダメージの大きいトラップが多いが、じっくり観察すれば発見できるぞ    *
*                                        *
*    たとえばこのトラップなら、床にひび割れているぞ             *
*                                        *
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 無野「気づかへんよー。おっさんの目には見えへんよー(笑)。ドリフ的な笑いもあらへんし」
 
 
 
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*                                        *
*    次は3歩、前に出てみよう                        *
*                                        *
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 無野「ぜったいなんかあるやん。あるに決まってるやん」
 
 ナレ「恐る恐る前に進んでみると」
 
 
 
 ヒュンッ!
 
 ドズン!
 
 
 
『うっ……』
 
 
 
【ゲームオーバー】
 
 
 
 無野「え、え?」
 
 ナレ「突然のゲームオーバー。無野は理解できないまま、ボタンを押していく」
 
 
 
 
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*                                        *
*    それは感知型トラップ。                         *
*                                        *
*    設置型トラップと違い、ポイントではなくエリアで作動するため避けにくい  *
*                                        *
*    比較的ダメージが少ないものが多いので、無視してもいいだろう       *
*                                        *
*    発生源を攻撃すれば破壊が可能だぞ!                   *
*                                        *
******************************************
 
 
 
 無野「即死ですやん。ダメージばりばりですやん(笑)」
 
 ナレ「しかたなくフロア入り口からやり直し
    2度目は無事にトラップを破壊し、先に進むことができた」
 
 
 
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*                                        *
*    最後はこれだ。即死型トラップ!                     *
*                                        *
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 無野「うわ、うわー!?」
 
 ナレ「無野が見たものとは!?」
 
 
 
 王様「わしもはるかっちにめろめろじゃ」
 
136, 135

  

 
 ゲームセンターDX「塔から脱出するゲームに挑戦」
 
 
 
 ナレ「第400シーズン1発目、塔から脱出するゲームに挑戦
    まずは初心者の塔で動きに慣れようとするもののトラップに苦戦
    果たしてクリアできるのか」
 
 
 
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*                                        *
*    最後はこれだ。即死型トラップ!                     *
*                                        *
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 無野「うわ、うわー!?」
 
 ナレ「突如、壁から2本の丸太が飛び出し、激しく打ちつけた
    これにはさすがの無野もたまらずADのピノ上を呼びつける」
 
 無野「ピノ上、ピノ上ー!」
 
 ナレ「ここでピノ上、再登場」
 
 無野「なんやこれ! 最近のバラエティでも見たことないで!」
 
 ピノ上「これは丸太の罠ですね。当たったら即死です」
 
 無野「さっきみたいに壊せるん?」
 
 ピノ上「無理です」
 
 無野「無理かー」
 
 ナレ「無野は諦め、タイミングを見計らって進むことに
    しかし、そううまくいくはずもなく」
 
 
 
 ドンッ
 
 
 
【ゲームオーバー】
 
 
 
 無野「痛っ! あ、痛って言ってもうた(笑)」
 
 スタッフ「(笑)」
 
 無野「……はるかっち、顔吹き飛んだなぁ……」
 
 スタッフ「(落胆)」
 
 ナレ「無残な死に意気消沈してしまったのか、その後もミスを連発
    進展がないまま、かれこれ30分が経過
    さすがに見るに見かねてピノ上が動く」
 
 ピノ上「無野さん」
 
 無野「なんやピノコMIX」
 
 ピノ上「タイミングが合っていないようなので、僕が隣から入るタイミングを言います」
 
 無野「おお、それええな」
 
 ナレ「ピノ上の提案を聞き、さっそく試してみることに」
 
 ピノ上「1、2の3で入ってください」
 
 無野「3といっしょに入るん? それとも3のあとで入るん?」
 
 ピノ上「3といっしょに……いえ、3のあと、やっぱりいっしょに入ってください」
 
 無野「どっちやねん(笑)」
 
 ナレ「あきかわらずのチームワーク。やる前から暗雲が立ち込める」
 
 ピノ上「1、2の3」
 
 無野「えー、早いよ」
 
 ピノ上「1、2の3」
 
 無野「なんか言えよ(笑)」
 
 ピノ上「1、2の3」
 
 ナレ「そんな問答をしつつも、いざやってみると」
 
 無野「おお、行けたで!」
 
 ピノ上「やりましたね」
 
 無野「はるかっち、丸太と丸太の間におんで
    風圧でスカートがチラチラしたりしいひんのかな(笑)」
 
 ナレ「ただでさえもたついたプレーをするこの男
    煩悩にまみれた頭ではうまくいくはずもなく、なんと拘束の罠にかかって」
 
 
 
 ドンッ
 
 
 
【ゲームオーバー】
 
 
 
 無野「がめおべらかー……」
 
 ナレ「その後、ピノ上とも呼吸が合わず、ゲームオーバーを重ねていく
    繰り返すこと21回。そのときが訪れた」
 
 ピノ上「1、2の3」
 
 ナレ「まずは1本目、成功。無野の手に力が入る」
 
 ピノ上「1、2の3」
 
 無野「行けた、行けましたー!」
 
 ナレ「挑戦22回目。丸太の罠、突破!」
 
 ピノ上「無野さん、やりましたね」
 
 無野「やったなー。これで終わりでいいんちゃう?」
 
 スタッフ「(笑)」
 
 無野「知ってますよ、ダメなんでしょ。やればいいんでしょ?」
 
 ナレ「挑戦開始から早くも2時間30分が経過。初心者の塔も残すは1Fのみ
    どうなる、無野」
 
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*                                        *
*   初心者の塔 1F                             *
*                                        *
******************************************
 
 
 
 無野「ようやく1Fかー。時間かかったなー
    エレベーターつけてバリアフリー化したほうがええんとちゃうかなぁ」
 
 ナレ「塔の造りに文句を言う無野。と、ここである発見をする」
 
 無野「なんかおんで」
 
 ナレ「フロアの中央にはモンスターの姿が」
 
 
 
******************************************
*                                        *
*   塔の中には様々なモンスターが住み着いている                *
*                                        *
*   こいつらはゴブリン。塔内で最弱のモンスターだ               *
*                                        *
*   まずはこいつで腕試しだ!                         *
*                                        *
******************************************
 
 
 
 無野「ゴブリンか。顔色悪いなぁ(笑)
    塔最弱なんやろ? もうちょい強いヤツでもええよ(笑)」
 
 ナレ「しかしこのゴブリンとの戦いが、思いもよらぬ苦戦を強いられることになる」
 
 無野「とりあえずはるかっちの魔法でやっつけたらええんか」
 
 ナレ「ロケハン済の魔法を使用しようとする無野。だが」
 
 無野「え、あれ? 使えへんぞ」
 
 ナレ「何度ボタンを押しても魔法を使用することができなかった」
 
 無野「なんや、バグか? 中古なんか?」
 
 ナレ「これはバグでも中古でもない
    無野は魔法を覚えたとき、すべての魔法をロケハンしていた
    そのときにMPを使いきってしまったのだ
    慎重さが、仇となってしまった」
 
 無野「ゴブリン寄ってきとる。どうするか、どうするか
    ……殴れ、はるかっち、殴れ!」
 
 
 
『せいやぁ!』
 
 
 
 ナレ「物理攻撃をしかけるも」
 
【魔道士の杖は壊れてしまった】
 
 無野「壊れたー! 不良品や、ポンコツやんけ!」
 
 ナレ「しかたなくステゴロで戦うことに
    しかしステータスが低い魔法使いがまともにダメージを与えられるはずもなく」
 
 無野「あ、あー……やられたー」
 
 ナレ「ゴブリンたちの猛攻に、立川はるかは力尽きてしまった」
 
 無野「またがめおべらか……ん、ん?」
 
 
 
 ナレ「そこには目を疑うような光景が!」
 
138, 137

  

 
『や、いやぁ……』
 
 
 
 無野「は、はるかっち?」
 
 
 
『そんな、ゴブリンなんかに……』
 
【立川はるかは非処女になりました】
 
『ちが、そっちはイヤぁぁぁ』
 
『んぐ、んんんんっ』
 
『(そんな口の中に……ううう、きもちわるい……)』
 
『(出された……ゴブリンなんかに……)』
 
『(また出されてる……これぜったい、できちゃってる……)』
 
『(…………)』
 
 
 
【ゲームオーバー】
 
 
 
 ナレ「ここでようやくゲームオーバーの文字が」
 
 無野「ハッキングされたんかなぁ」
 
 ナレ「事態を飲み込めない無野。ピノ上が説明に入る」
 
 ピノ上「無野さん、残念でしたね」
 
 無野「いったいどういうことだね、ピノ上くん」
 
 ピノ上「このゲームは、たまにこんなイベントが発生するんです」
 
 無野「こんなイベントって、さっきみたいな?」
 
 ピノ上「そうですね。これがこのゲームの売りというか」
 
 無野「そうなんや。とてもじゃないけど、お子様にはおすすめできへんな」
 
 ナレ「理解できたとしても、ゴブリン攻略はまた別の話
    その後、攻撃しても逃げても1Fを攻略することはできず、何度も力尽きた
    つまりそれは、立川はるかがゴブリンに嬲られるということ」
 
 無野「はるかっち、もう何匹ゴブリンの子を孕んでんやろなー……」
 
 ナレ「立川はるかの身を案じるもどうすることもできない
    ここで、苦渋の決断を下す」
 
 無野「やり直すかー……」
 
 ナレ「無野はリセットボタンを押し、やり直すことにした
    同じように魔法使いを選択し、1Fまで進める」
 
 無野「よし、今度は魔法使えるで」
 
 
 
『ファイアボール!』
 
 
 
 無野「うお、一撃やん」
 
 
 
『ウィンドカッター!』
 
『アイスニードル!』
 
 
 
 ナレ「先ほどまでの苦労がウソのようにモンスターを撃破」
 
 無野「やりました! サックサクでした!」
 
 ナレ「無野お得意のガッツポーズ。だが」
 
 無野「え、ええっ!?」
 
 
 
 ナレ「立川はるかの、信じられない光景を目にすることになる」
 
 
 
『あは、あはははは』
 
 バキッ、グシャッ
 
 
 
 無野「おいおい、はるかっち、死体をめちゃくちゃにしとんで」
 
 
 
『あーん……んぐんぐ、おいしぃ』
 
 
 
 無野「ゴブリン食っとるやん……」
 
 
 
『焼けたお肉。香ばしくって、とってもジュウシィ
 さっくりと切れた生のお肉。繊維が壊れてなくてなめらかな食感っ
 カチコチのお肉はさっくさくでおいしぃ』
 
『うふ、ふふふふっ』
 
『ちゃあんと生血を飲まないとね』
 
『んぐ、んぐ、んぐ』
 
『苦いけど内臓も食べないとね』
 
『あんぐ、あんぐ』
 
『うぇ、苦い……でも、これがいいのぉ』
 
『……ん、気持ち良くなってきた』
 
『誰もいないし……自慰、しちゃお』
 
 
 
 無野「うわ、うわー……」
 
 スタッフ「(落胆)」
 
 
 
『あ、あっ、んんんっ!』
 
 
 
 ナレ「なんとも言えない重い空気の中、ピノ上が口を開く」
 
 ピノ上「無野さん、おめでとうございます」
 
 無野「おめでとうやないよ! どういうことやねん!」
 
 ピノ上「実はですね。主人公の立川はるかには、職業に応じて特殊な性癖があるんです」
 
 無野「ご存知なかったなー」
 
 ピノ上「魔法使いですと、カニバリズムですね
     モンスターの死体を食べることで強くなると思い込み、性的な興奮を催すんです」
 
 無野「それ、攻略に役立つん?」
 
 ピノ上「いえ、言わばサービスシーンですね」
 
 無野「誰に対してのサービスやねん!」
 
 
 
 ナレ「ともあれ、初心者の塔は見事クリアー
    このまま勢いに乗って、最後の塔をクリアすることができるのか?」
 
 
 ゲームセンターDX 無野の挑戦「塔から脱出するゲームに挑戦」
 (画面は箱に描かれている立川はるかの顔に無野の顔がコラージュ)
 
 
 
 ナレ「新都社から発売されゲームソフト『塔から脱出するゲーム』に挑戦
    難易度EASYをクリアし、次はいよいよ難易度HARDに挑む」
 
 無野「次は……HARDやろうなぁ」
 
 ナレ「再び職業を選択する画面で、ピノ上が登場」
 
 無野「どした、ピノ上」
 
 ピノ上「あの初心者の塔でわかったと思いますが、職業の選択が大事なんですよ」
 
 無野「おお、そうやな。MP切れとかシャレならんで」
 
 ピノ上「なんで、ちょっと職業一覧を作ってきました」
 
 ナレ「ピノ上はお手製の職業一覧を広げ、無野に見せた」
 
 
『職業一覧
 
・戦士
 攻撃:大 防御:大 魔法:中 素早さ:中 性癖:殺戮欲求
 ステータスが高く、非常に扱いやすい。魔法は使えない
 
・魔法使い
 攻撃:小 防御:小 魔法:大 素早さ:中 性癖:カニバリズム
 すべての魔法が使用可能。
 
・学者
 攻撃:小 防御:小 魔法:中 素早さ:中 性癖:愛書狂
 アイテムの合成・調合が可能。全職業で一番弱い
 
・盗賊
 攻撃:小 防御:中 魔法:小 素早さ:大 性癖:守銭奴
 機動力が高く攻撃回数最多。アイテムやモンスターを発見することができる
 
・バニーガール
 攻撃:中 防御:中 魔法:小 素早さ:小 性癖:異常性欲』
 
 
 無野「ほほー」
 
 ピノ上「盗賊とかならトラップやモンスターの位置もわかるので、
     無野さんでも大丈夫だと思います」
 
 無野「俺でもってなんや、俺でもって(笑)」
 
 ナレ「しかし無野、ピノ上の教え通りに盗賊を選択」
 
 無野「性癖も守銭奴やし、さっきみたいな惨劇にはならへんやろ」
 
 ナレ「しかし、この守銭奴が後に悲劇を生むことになる」
 
140, 139

  

******************************************
*                                        *
*   ここは『最後の塔』                            *
*                                        *
*                                        *
*                                        *
*   すべてはここから始まった                         *
*                                        *
*   世界はある男の支配下に落ちた                       *
*                                        *
*   男は塔を作り、そこから世界を支配していた                 *
*                                        *
*   大賢者でさえどうすることもできない                    *
*                                        *
*   世界は、終わっていた                           *
*                                        *
*                                        *
*                                        *
*   ここは『最後の塔』                            *
*                                        *
*   その最上階に今、あなたはいる                       *
*                                        *
******************************************



『ん、んんっ』



 ナレ「主人公、立川はるかを操作できるようになったところで、ADピノ上が登場」

 ピノ上「僕、隣でナビします」

 無野「え、大丈夫? 浦海はおらんの?」

 ナレ「AD浦海。持ち前のゲームセンスで数々のゲームをエンディングまで導いた男
    無野は、絶対的な信頼を寄せる浦海の不在が気になっていた」

 ピノ上「浦海さんは、今日は別番組のロケでいないんです」

 無野「おらんの!? 不安やわー!」

 ナレ「不満を口にする無野。それもそのはず、ピノ上とのチームワークは最低なのだ」

 ピノ上「大丈夫です。このゲーム、ほんとに得意なんです」

 ナレ「そのあとも3分ほど不満を言うものの、ゲームを進めることに」


【ダガーを手に入れた!】
 
【忍装束を手に入れた!】
 
【盗賊の指南書に入れた!】


 アイテムを入手し、早速装備することに。

 無野「忍装束、まるで全身タイツみたいやな。ぱっつんぱっつんやん」

 ピノ上「エロい、ですね」

 ナレ「身体のラインが浮き出る立川はるかを舐めるように見る、おっさん2人」

 無野「ん、なんや画面が赤く光ってるな」

 ピノ上「盗賊の特殊能力ですね。モンスターは赤く、アイテムは青く光るんです」

 無野「おお、そりゃ便利やな」

 ナレ「赤く光るところへ近づく無野。するとスケルトンが出現する」

 無野「よし、攻撃や!」

 ナレ「颯爽と攻撃する無野。盗賊の身軽な攻撃がスケルトンを何度も斬りつけていく」

 無野「すっげぇ、すごい回数や」

 ピノ上「素早さはすごいんですよ」

 ナレ「そしてスケルトンを討伐。しかし、事態はあらぬ方向に」

 無野「ん、ん? 操作がきかへんで?」



『う、から、身体が、勝手に……』

『どうして、そんなところに手がっ』

『あ、だめ……んん、あっ』

『ダガーの柄……だめ、だめ……!』

【立川はるかは非処女になりました】

『いたっ……うう……!』

『ダガーがこっちに……あ、ああああ!』

 ざくり。
 
【ゲームオーバー】



 ピノ上「無野さん」

 無野「…………」

 ピノ上「実はですね、スケルトンは2種類いまして、
     その内の1種類は、討伐後にゴーストが攻撃してくるんです」

 無野「早く言わんか!」

 ナレ「あいかわらずのチームワーク。どうなってしまうのか」
 
 ナレ「あっさりゲームオーバーになったものの、その後は順調の滑り出し。
    早くも、5Fに到着」
 
 無野「やっぱ最後の塔ってだけあって、難しいな」
 
 ナレ「無野の言う通り、最後の塔はやはり最後ということだけあり難易度は最高レベル
    5Fにしては、何度もゲームオーバーを繰り返した」
 
 無野「敵の位置がわかっても、モンスター強いなぁ」
 
 ナレ「盗賊も決して弱くはない。無野も、プレーを身体で覚えてきている
    しかし、それでも難易度は高い
    そんなとき、あるイベントが発生した」
 
 無野「ん?」
 
 
 
『あなたは?』

『はじめまして。私は、旅の行商人です』



 無野「おかいものイベントか」



『私の村は大変貧しい国で、こうして出稼ぎに来ているのです
 こんな状態ですが、いずれは外に出れると思うんです
 もしよければ、見ていってください』



 無野「ほほー、健気やなやな」



 ナレ「ともあれ、これは強力な武器や防具、アイテムを買うチャンス
    しかし、そんな展開は訪れなかった」



『へー、そうなんですか。でも心配ありませんよ』

『え?』

 ざくり

『キミの命、ここまでだからね』

【行商人は死亡した。立川はるかに賞金がかけられた】



 ナレ「立川はるかは、行商人を一突きした。まさに、一撃であった」



『ちっ、しけてんな。金もないしアイテムも貧相。これなら奴隷にして売ったほうがマシ。
 ああ、それにしては身体も貧相か。
 ……どれどれ。
 なんだ、非処女か。売ってもたいした額にならないなー』

『まーいいや。もらえるもんはもらっとこうかな』

【上質なダガーを手に入れた!】
 
【手縫いの忍装束を手に入れた!】
 
【クナイに入れた!】



 無野「どういうことやねん……」

 ピノ上「これが、守銭奴ですね。商人には見境なく攻撃して、金品を強奪するんです」

 無野「笑えへんわ……」

 ピノ上「1人殺すごとに賞金首として有名になるので、賞金稼ぎがやって来ます」

 無野「最初に言えよー!」
142, 141

  


 ナレ「その後、何度もゲームオーバーになりながらも、4Fに到着」

 無野「もうモンスター姦見飽きたなー」

 ナレ「そんな無野の言葉にゲームが応えたのか」

 無野「あれ、人間やん」

 ナレ「敵として、人間が登場」

 ピノ上「あれが、商人を殺したことによるペナルティ、賞金稼ぎですね」

 無野「まじか、めっちゃ強そうやん」



『私が賞金首? へー。それよりもさ、あんな殺して所持金とアイテム、もらっていーい?』



 無野「やる気まんまんやな」

 ナレ「しかたなく戦うことに。しかし、まったく歯がたたない」



『強い……このままじゃあ……』



 ナレ「明らかに劣勢。そして」



『くっ……あああっ……』



 無野「負けたー、がめおべらかー」

 ナレ「しかしこのゲームに甘えは許されない。ママより怖いイベント発生!」



『なに、するの……もう勝負は……』

『や、やだ、やだぁ、離して、離してえええええ!』

【立川はるかは非処女になりました】

『だめ……赤ちゃん、赤ちゃんできちゃうよぉ……』

『出さないで、中は、中は……!』

『あ、あっ……』

『ああ……』



 無野「ピノ上くん」

 ピノ上「はい」

 無野「今後、賞金稼ぎは出てくるのかね?」

 ピノ上「はい。仮に倒せたとしても、さらに強いヤツが出てきます」

 無野「最初からやり直してもよかですか?」



 ナレ「まさかのリスタート発言! どうなってしまうのか!」
 
 ゲームセンターDX「塔から脱出するゲームに挑戦」
 
 
 
 ナレ「第400シーズン1発目、塔から脱出するゲームに挑戦
    ようやく目的である最後の塔に挑むものの、ゲームオーバーを連発
    リスタート宣言も飛び出し、どうなってしまうのか」
 
 
 
 無野「盗賊はあかんで。モンスターよりも強いやつがボコボコ出るやん」
 
 ピノ上「そうですね。それが恐ろしいところなんですよ」
 
 ナレ「リセットを押し、再度職業選択」
 
 無野「ピノコMIXおすすめは、バニーガールやっけ?」
 
 ピノ上「はい。バニーガールには裏技があるんですよ」
 
 ナレ「ADピノ上が裏技を伝授。それは、バニーガールで非処女を選択する、だった。
    そうすると、何やらすごいことが起こるようなのだが」
 
 無野「はるかっちが脱ぐんです、とかならどうしよかな。
    もうとっくに剥かれてるけどな(笑)」
 
 スタッフ「(笑)」
 
 ナレ「さっそく最後の塔6Fから再挑戦することに」
 
 無野「最初からバニーなんやな」
 
 ナレ「バニーガールは初期装備からうさ耳などをつけている
    そのかわり、最初の宝箱は置かれていなかった」
 
 無野「武器はダーツやねんね。なんかシューティングみたいやな」
 
 ナレ「遠距離から攻撃できるものの、その分一発は弱い。それが吉と出るか凶と出るか」
 
 無野「で、裏技ってなんなん?」
 
 ピノ上「あ、はい。まず、画面端にいるゴブリンを見てください」
 
 無野「ほう、強そうだねぇ」
 
 ピノ上「ゴブリンの中でトップクラスで、戦士でも苦労するモンスターです
     無野さん、近づいてみてください」
 
 ナレ「言われるがままに近寄る無野。すると」
 
 
 
『はぁー、はぁー……オス、オスだぁ……!』
 
【立川はるかの全ステータスが上昇した!】
 
 
 
 ピノ上「今です!」
 
 無野「おお、おおっ」
 
 ナレ「無野の放ったダーツは、信じられないことにゴブリンの頭を吹き飛ばした」
 
 無野「めっちゃ強いやん!」
 
 ピノ上「ここからです」
 
 
 
『はぁ、はぁ、はぁ、ああ、ステキ、なんて立派なイチモツ……!』
 
『いただき、まぁす』
 
『あんむ、んむっ……ぺろ、ぺろぺろ……ちゅぅぅぅぅぅっ』
 
『ぷはっ、お口で愉しむのもいいけど、柔らかくならないうちにっと』
 
 ぐちゅっ
 
『ん、あああああああああっ、あー、入ったぁ……!』
 
『いいよぉ、硬くって太くって、もっと、もっと身体を、埋めてぇ……!』
 
『あー、イくイク、イっちゃうっ! あっ、アッ! アアアッ!』
 
 
 
 無野「またかピノ上!」
 
 ピノ上「こ、これがバニーガールの異常性欲なんですよ
     オスのモンスター相手なら最強、交尾することでレベルアップ
     強いですよ?」
 
 ナレ「なんだか釈然としないまま、無野はこの裏技で塔攻略を目指す」
 
144, 143

  


 ナレ「その後、バニーガールの裏技を使い続け、先ほどリセットした4Fに到着」

 無野「強いんやけど、なんか釈然とせーへんなー」

 ナレ「ともあれ、先ほどのおつかいイベントが再び発生」



『あらぁ、あなたは?』

『はじめまして。私は、旅の行商人です
 私の村は大変貧しい国で、こうして出稼ぎに来ているのです
 こんな状態ですが、いずれは外に出れると思うんです
 もしよければ、見ていってください』



 ナレ「幸い、バニーガールはお金を集めやすい。
    小金持ちの無野は、ここで買い物をしておきたい、が」

 無野「またさっきみたいなこと、起きたらイヤやなー」

 ナレ「先ほどの惨殺、そして賞金稼ぎの襲来が心に残る
    そんなとき、立川はるかが動いた」



『うーん、そうだなぁ。じゃあ、キミをもらおうかな』

『え?』



 無野「はるかっち、押し倒した!」

 ピノ上「ニヤニヤ」



『やめてください、私っ、まだ……!』

『わあ、初めてなんだ。じゃあ、隅々まで愛さないとね』

『んん、あぁぁ……』

『可愛い声。ほら、こことかどうかな?』

『あっ、なにこれ、キモチイイ……』

『うふふ、女の子の身体は、すごぉく知っているだよ?』

『だめ、です、これ以上は……キちゃう……!』

『ふふ、イっていいよ。イっちゃえっ』

『ア、あー、ア、あーーーっ!』



 ナレ「盗賊とはまた違ったイベントに、周囲の空気は重くなる」



『すごく良かったです……あの、もし良ければアイテムとお金、ぜんぶ受け取ってください』

『ありがとう。それともう1つ』

『んっ』

『ちゅっ、んんっ……あなたのキスも、もらっておくね』

『…………っ』



 無野「これはそういうイベントなんか……」

 ピノ上「アイテムとお金が手に入りましたね」


 ナレ「ついに最後の塔2F。ここまでのプレイ時間は10時間以上。
    そろそろロケの時間も無野の体力も限界が近い」

 無野「そろそろ盛り上がるところですよ。課長のスーパープレイ」

 スタッフ「(笑)」

 ナレ「いつもどおり根拠のない自信……と思いきや、2Fをさくさくと攻略していく」

 無野「そろそろ階段かしら」

 ナレ「と、ここで大きなフロアに出た。するとそこには」

 無野「でかいー!」

 ナレ「最後の塔2Fの門番、ミノタウロス。
    繰り出される斧の一撃はまさに必殺」



『アレはさすがに……入らないよぉ……』



 ナレ「立川はるかも怖じけづいたのか、パワーアップは不発。
    つまり、自力で倒さなければならない」

 無野「ここで課長の腕前が試されるわけですな」



 バシュッ!

【ゲームオーバー】



 ナレ「開始3秒。瞬殺」

 無野「なんやねん、めっちゃ強いやんけ!」

 ピノ上「バニーガールの裏技もないので、いつも以上に厳しいかと」

 ナレ「この言葉は証明するように、何度もゲームオーバーを繰り返した。
    人は、ここまでゲームオーバーを繰り返せるものなのか」

(画面16分割でゲームオーバーのシーンを再生)

 ピノ上「斧が振り上がったら、とにかく逃げてください」

 ナレ「持久戦。まるで針を使って山を切り崩すような作業。
    しかし確実にダメージを与えている。そしてついに」



『た、倒したァ!』



 ピノ上「ふぉ、ふぉぉぉぉぉぉぉ!」

 無野「やったぁ! やりました!」

 ナレ「ここでお得意のガッツポーズ。
    そしてついに、最後の塔1Fへ」
146, 145

  

******************************************
*                                        *
*   最後の塔 1F                              *
*                                        *
******************************************



 無野「音楽が変わった。ボス的な感じなんかな」

 ナレ「画面は暗転したまま。まるで、最後の決戦を予感させる。
    暗転が晴れた、その瞬間」



『よくここまできた。か弱い人間よ』



 無野「お、おお、ラスボスか!?」

 ナレ「最後の塔、当主。
    もはや人間を超えた魔力は、あらゆるモノを破壊する」

 無野「やっぱり急に始まるんやなぁ」



『うー、あの人はちょっと……好みじゃないかも』



 ナレ「ここで思わぬアクシデント。
    どうやら当主はタイプではなかったらしく、バニーガールの裏技が不発」

 無野「え、そんなことあんの!? ゴブリンにも盛ってたのに!」

 ナレ「裏技の不発、つまり実力での勝負。
    そうなってしまうと、この男が勝てるはずもなく」



【ゲームオーバー】



 ナレ「30分以上足止めしたところで、ADピノ上が助っ人に入る」

 ピノ上「無野さん、相手が攻撃した直後、隙ができるからチャンスですよ」

 無野「わかってんねんけどなぁ」

 ナレ「ピノ上で絵に書いて説明。そして丁寧に動きなどを解説する。
    さすがの無野も理解できたのか、相手に着実にダメージを与えていく。
    もはや、負ける要素はない。
    そして、ついに」



『ぐお、おおおおおおっ!』



 ナレ「崩れ落ちる当主」

 無野「できた、やった、やりましたー!」

 ナレ「超難関ゲーム、塔から脱出するゲーム攻略!
    そして、念願のエンディング画面」

 無野「あれ? え? ええ!?」

 ナレ「戦いは終わっていなかった」



『ぐ、ぐうぅ、これは、本気を出さないといけませんね。
 おおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!』



 ナレ「さらに音楽が変わり、ラスボスの姿も変化する」
    当主、第2形態。
    周囲に魔力を纏う、人を超えた生物が誕生」

 無野「おおお、サイヤ人やんけ!」


【ゲームオーバー】


 ナレ「あっという間にゲームオーバー」

 無野「うわー変身しますかー、そうですかー」

 ナレ「その後、やりなおしは第1形態から。
    第1形態ですら難敵、第2形態になるころには体力はほとんど残っていない。
    ロケの時間も12時間を超え、いよいよ無野の体力も限界に近づいていた」

 ピノ上「無野さん! 僕が第2形態まで進めます!」

 無野「なんか頼りないけど、頼るしかあらへんな」

 ピノ上「(苦笑)」

 スタッフ「(笑)」

 ナレ「分担制の協力プレイ。ピノ上が第1形態をノーダメージでクリアし、
    第2形態になれば無野にバトンタッチする作戦。
    しかし無野は思うように攻略できない。何度もゲームオーバーを繰り返す。
    17回目の挑戦。ついに」



『ぐわあああああああああああ!』



 ナレ「第2形態撃破!」

 無野「やった、やったぁ!」

 ピノ上「うひゃうううう!」

 ナレ「狂喜乱舞。そして、塔から脱出するゲーム、念願のエンディング画面!」
148, 147

  


 無野「あ、あーっ!!!!」

 ナレ「雰囲気を一転させるような無野の叫び。
    そう、もうお気づきだろう」



『ぐ、ガああああア、魔力、魔力が暴走する……!』



 ナレ「最後の塔、当主、第3形態。
    すべてのプレーヤーの心をへし折る、まさにラスボスにふさわしい設定」

 無野「何よこれー……」

 ピノ上「これで最後です!」

 ナレ「もちろん瞬殺。また第1形態からのスタート。
    しかし挑戦開始から14時間。もう、無野の体力は限界だった」

 官「無野さん」(←時計を差し出す)

 無野「お……おー、もうこんな時間ですかー……」

 官「もう限界かな、って思うので、ここでどうするか考えてほしいなぁと。
   後日、再挑戦とするか、ここでギブアップにするか」

 無野「ギブで! もーはるかっちがボロボロなるの見たくないです!」

 ナレ「あっさりとギブアップ宣言!
    塔から脱出するゲーム、挑戦失敗!」

 無野「いやねー、もう少し普通のゲームがしたいですね(笑)。
    子供も見てるんやし、もっと他にゲームあると思うんですよね(笑)」





『ピノ上の挑戦』

 ピノ上「ロケ終了後、僕はエンディング画面を目指し、プレイしました。
     開始して6時間、バニーガールの裏技を使ってクリア。
     皆さん、こちらがエンディング画面です」

『立川はるかは塔から脱出した。
 しかし、人の欲望がある限り、塔は立ち続ける。
 世界は、救世主を必要としているのかもしれない
                      to be continued』

 ピノ上「なんともすっきりしないエンディングでした」





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*   おうさまは なにか つぶやいた ▼                    *
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 王様「ぴのこみつく
    すいがいにも
    リヨナがすき」
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