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超訳聖書

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 先日女房が気まずそうにこう言ってきたんです。息子に「赤ちゃんってどうして生まれてくるの。」と聞かれてなんて答えればいいか困っていると。
「それは困るんじゃなくて、喜ばなきゃいけねぇよ。我が子がそういうこと聞いてくる年頃になったってね。」
「じゃあ、あなただったらなんて答えるの。」
「そりゃあ、おめえ、ちんこをまん……」
「なんでそのまんま教えちゃうのよ。少しはおしべとかめしべとかボカしなさいよ。」
「こうか。男は手の平を押しつけるようにして花芯を押し回し始めた。女は花園が熱くなったまま、腰がしびれたように震えつづけて止まらなかった。男がズボンのチャックを開けると女は顔をちかずけた。女の目の前には、男の熱いおしべがそそりたっていた。」
「余計卑猥になってるじゃない。もう、コウノトリが運んできたって話すわ。」
「とは言ってもいまどきのすれたガキがコウノトリやキャベツ畑で納得するかね。それならいっそのこと創世記でも話そうか。」
 よっしゃ、おいらも噺家だ。明日俺から息子に話してやるということになりました。


 はじめ天地がありまして、天ちゅうても、こりゃ空のことじゃなくて宇宙のことですから、真っ暗なんです。そこでカミさんが「光……アレ?」とぼやくと明るくなった。
 それではご唱和ください。
月曜日に昼夜を分けて
火曜日は空を創る
テュリャ テュリャ テュリャ
テュリャ テュリャ テュリャリャ
テュリャ テュリャ テュリャ
テュリャ リャ
水曜日に陸海出来て
木曜日は天体出来た
テュリャ テュリャ テュリャ
テュリャ テュリャ テュリャリャ
テュリャ テュリャ テュリャ
テュリャ リャ
金曜日は魚と鳥
土曜日は獣を作る
テュリャ テュリャ テュリャ
テュリャ テュリャ テュリャリャ
テュリャ テュリャ テュリャ
テュリャ リャ
ともだちよ これが私の
一週間の 仕事です
テュリャ テュリャ テュリャ
テュリャ テュリャ テュリャリャ
テュリャ テュリャ テュリャ
テュリャ リャ
 さてカミさんは一休みする前に、最後の仕事にとりかかった。赤土をこねて作った人形にぷうっと息を吹き込んだ。するとたちまち意識が芽生え、それが最初の男となった。最初の人間、アダモだよ。おっと、いけねえ間違えた。確かに見た目は最初の人間ぽいが。最初の人間はアダムだよ。
 カミさんは人にすべての生き物を支配させようとしたが、アダムはどこか寂しそう。来る日も来る日も浮かない顔してた。ニートだからやることがないんですな。
 アダムが一人身でかわいそうだってんで、世話好きのカミさんがアダムの肋骨から娘っ子を作り出したわけです。これがホントのアダムとリブ。なんて言ってね。
 さて、アダムとイブにカミさんは一つだけ約束させた。
「エデンの園の知恵の木の実だけは絶対に食べるなよ。絶対にだぞ。食べるなよ。食べるなよ。」
 そこに木からぶらさがっていた蛇がイブの耳元に囁いた。
「ちょっと、何やってるの。あれはリアルガチで言ってるわけじゃないから。この業界で食べるなって言ったら、食べろって意味だから。リアクション期待してるからね。」
 イブは知恵の木の実を二つもいで、一つをアダムに渡して言いました。
「アダムの旦那、いっしょにせえので食べましょうか。」
「せえの。」
 二人は同時に知恵の木の実を食べまして、互いの姿が裸であることに気づいて、大事なところをイチジクの葉っぱで隠しました。
「ちょっと待ってくださいよwwwwwwwwww」
 二人の声を聞きつけて、降りてきたカミさんが叱りました。
「何、するってぇと、お二人さんはあれほど食べるなと注意した命の実を食べちまったのかい。しょうがないねぇ。アダム、あんたには生きていくために働かないといけないという罰ゲームをやってもらうから。イブ、お前さんはお腹を痛めて子供を生まなきゃならねぇ。そして蛇、あんたはこれから地を這って生きなきゃならねぇ。そして人からは忌み嫌われ続け、毎年抱かれたくない男ランキングで一位を取り続けることになるだろうね。」


 創世記のさわりを落語風に話して「どうだい息子よ。分ったかい。」と聞いてみたんですよ。そしたら余計分んないっていうから弱っちゃったよ。結局おいらもコウノトリが運んでくるって話したんですわ。そしたら息子の奴なんて言ったと思います。
「でもおかしいな。日本のコウノトリは国の特別天然記念物になっていて、数が減っているはずだけど。ああ、だから少子化なのか。」
 お後がよろしいようで。
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