トップに戻る

<< 前

第2話「2012年のJ1」

単ページ   最大化   

7, 6

  

9, 8

  

11, 10

  

 現在のJ1クラブの主流は世界的流行と同じくパスをつなぐポゼッションサッカー。ほとんどのクラブが大なり小なりポゼッション志向です。それに対して猛威を奮っているのが仙台・鳥栖の激烈な運動量を軸としたハイライン・ハイプレス。猛烈なプレスでパスを寸断させるハイライン・ハイプレスと、どんなプレスに対してでもパスをつなぎ通すポゼッションサッカーが互いに切磋琢磨している状態にあります。


【サンフレッチェ広島】
06年途中から昨季まで率いたペトロビッチ監督が変則フォーメーションを駆使した魅惑的なポゼッションサッカーを構築。今季はOBである森保監督が就任。前線からのプレス、ショートカウンター、控えの充実などペトロビッチ監督時代の問題点を解消して躍進。

【ベガルタ仙台】
ハイライン・ハイプレスが武器。昨季からは守備だけでなく攻撃も改善。縦に速く、人数をかけた極めて組織立った攻撃を構築。ショートカウンターの鋭さは抜群。

【浦和レッドダイヤモンズ】
過渡期を過ぎたチームの改革に失敗し続け低迷。今季からペトロビッチ監督が就任し、広島時代と同じサッカーを導入。広島時代の教え子の柏木と槙野、戦術理解力が高く戦術上のキーマンを担える阿部の存在があったとはいえ短期間で変則フォーメーションのポゼッションサッカーを浸透させ、いきなり上位進出中。

【清水エスパルス】
低迷したクラブを再生し、上位の常連となった長谷川健太監督体制から11年に刷新。大幅な選手の入れ替えとなるも着実に若返りを果たす。高木と大前の両ウイングからの攻撃力が最大の武器。得点の計算できるセンターフォワードの欠如が課題。

【ジュビロ磐田】
技巧派ぞろいの中盤の巧みな構成力と多彩なキックを誇る駒野のオーバーラップが武器。そして、前線には絶対的エースストライカーの前田の存在感が光る好チーム。

【柏レイソル】
J2で過ごした10年シーズンにネルシーニョ監督の指揮の下、じっくりチーム作りを行い大幅にパワーアップしたクラブ。今季はさらなるパワーアップのために新外国人FWで得点力向上を狙うもそれが不発に終わる。

【名古屋グランパス】
ストイコビッチ監督・久米GM体制5年目。故障者が戻った後半に調子を上げるも広島との重要な一戦を落とし意気消沈。運動量が少なすぎる。ピークを完全に過ぎた感があり、来季は一体どうなるのか。

【サガン鳥栖】
猛烈な練習で鍛え上げられた運動量を軸としたハイライン・ハイプレスが武器。戦力的に恵まれていないにも関わらずJ1昇格1年目での躍進は歴史的快挙であり、新たな歴史を刻んでいる最中。中小クラブの新たな可能性を示している。

【横浜F・マリノス】
調子の波が激しいクラブ。パスワークの核となる中村俊輔のコンディション次第なところがある。

【FC東京】
昨季はJ2でチーム再建。09年広島、10年C大阪、11年柏と似たような状況でJ1に復帰するもACL出場のためにこの3クラブほどの躍進には至っていない。

【川崎フロンターレ】
長期間続いた関塚・高畠体制が10年シーズン限りで終焉してからいまいちな状態が続く。今季途中から風間監督を招聘し期待されるが今のところ可能性を少し示す程度。

【セレッソ大阪】
度重なる主力の海外移籍で疲弊気味も、クルピ監督の再就任によって持ち直しつつある。

【鹿島アントラーズ】
長期間続いたオリベイラ監督体制に終わりを告げ、今季からOBのジョルジーニョ監督が就任。試行錯誤中。

【ヴィッセル神戸】
長年ロングボールを多用したとにかく縦に速いカウンターサッカーを展開。今季はそれを脱却してポゼッションサッカーを目指すも何も変わらず。途中から西野監督が就任して立て直しを図るも今のところ大きな変化はなし。

【大宮アルディージャ】
NTTがついているためお金はあるクラブ。それを活かせず下位が定位置。今季は攻撃力の向上が図られるもそれまで安定していた守備が崩れ順位的に昨季までと変わらず。

【アルビレックス新潟】
主力を引き抜かれたりして弱体化に歯止めがかからず。とにかく引いて守ってカウンターに終始するしかない状態に。

【ガンバ大阪】
長期間続いた西野監督体制から今季刷新。しかし、それが大失敗して大低迷中。順位は17位にも関わらず得点数は1位で得失点差ゼロの珍現象。一度狂った歯車を修正できずにいる。

【コンサドーレ札幌】
戦力的に劣る昇格組がたどるよくあるパターンにはまってしまう。堅守速攻を目指すも敗北を続けることで自信喪失状態。優秀な若手は多い。
13, 12

成海 先生に励ましのお便りを送ろう!!

〒みんなの感想を読む

<< 前

トップに戻る