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新学期

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入学式を終え、ホームルームも終わり、
誰も居なくなった教室でミズナは
ノートの上にペンを走らせる。
足音が聞こえ、ミズナが顔を上げると同時に
教室のドアが開かれた。
「早く帰れ」
金色の髪にピンクのエクステを入れた
若い女が一言だけ、面倒くさそうに話す。
式の時に挨拶していたが、名前を思い出せない。
「……きいてんの?」
返事をしなかったせいか、少しイラついたように話す。
「わかりました。すぐ帰ります。」
ノートを鞄にしまい、立ち上がる。
女の横を通り過ぎようとした時、
「私は聞いてるか聞いてないかを聞いたんだけど?」
トーンを一つ下げて女は話しかける。
だけど私はそのまま帰った。
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