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短編2枚目

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暗い中で、動いて揺れている。わたしはいまどこへいるのだろう。
左へひっぱられたり、右へひっぱられたりするその空間の中。
そうだ、うごいてみよう。
少し動いた先には、細長い何かに頭をぶつけたみたいだ。
いたい。いたい。いたい。
涙をながしながらその物をよく見た。
細い棒がたくさんならんでいる。
これはなんだろう。ふしぎだ。
触ってみると、ひんやりとして冷たくてとても硬い。
これじゃあ、なかのようすがわからないじゃない。
と、怒って長細いものを叩くと、
前の方から、「~~~~!」と聞こえた。
なにかいるの?
そう思ってもっと叩いてみた。
「~~~~」「ーーーーー」
なにかはなしてる、けどわからない。けど、ぼうをとってほしいな。
重い何かが外れる音が聞こえた。
すると、大きい扉のようなものが開いた。
開いた先には、日差しのような光と、土の上に動くものが2つが目に入る。
日差しが強くてなにか分からない。
動くものが何か持って、私の棒の前までやってきた。
手に持っているものを、私の体へ当てた。
なにをしているの?なんだか、ねむたくなってきちゃった。

まぶしい。あたたかい。
気がつくとそこは藁がたくさんひいてある中にいた。
見渡す限り、出口には若々しい草が生えていた。
やあ。きがついたかい?
はい?わたしのことですか?
そうそう、きみだ。
だれかが喋ってくる。聞こえる先には、大きく白くて黒い模様で動く物がいた。
きみはきょうからわたしたちのかぞくよ。
うれしい。やった。
うれしくはない、かなしくもないよ。
どうせふとらされてたべらるのだから。
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