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弱肉強食

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目の前に城がある
横を見ると、狸と人間が交尾をしていた
異種間恋愛に感動しながら、玄関をくぐる
人間サイズの真面目そうなコオロギが、私を出迎えてくれた
 いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件でしょうか。
横に立っていた大きな蜘蛛に左の前足を食べられながら、正装のコオロギは私に言った
いえ、気が付いたら目の前に立派なお城が会ったので。
特に理由が会って訪れたわけではありません。
私が喋り終えた時、目の前には大きな蜘蛛しかいなかった
せっかく喋ったのに、と少しがっかりしていると、
 じゃあ、とりあえず中に入りなさい。
蜘蛛が、妙に艶っぽい声で私に言い、そのままどこかに消えてしまった
お城の住人らしき蜘蛛の許可を得たので、ずんずん中へ進む
ふと目を向けた大広間の窓の向こうでは、
箍の緩んだ桶で、狸が人間を煮込んでいた
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