松本人志(以下、松)「あ、ども、よろしくお願いします」
石橋貴明「以下、石」「すっげ~緊張しちゃってんじゃん。」
松「そりゃしますよ。言うても僕らライバルって
言われる関係ですからね」
石「ライバルつったって、俺の方が先輩じゃん。」
松「そうですよね。実は僕、石橋さんより後輩なんですよ。
やけど世間じゃ同等って見られてるらしくて」
石「どうしてそうなったのかねえ。」
松「なんでですかねえ?やっぱ西と東で二大巨頭・・っていう意識が
あるんじゃないですか」
(一同笑)
インタビューアー(以下、イ)
イ「松本さんと石橋さんは、いつぶりの対面ですか?」
松「いいとも以来ですね。後は全く絡むことも無く」
石「すれ違うって事もあんまりないよね。
周りが気を遣ってんのか知らないけど」
松「ああでも、僕、”ごっつ”やってる時、
石橋さんがやってる番組のスタジオ、間違えて入ってもうた事ありましたよ!」
石「あったの、そんな事!?」
松「ありましたよ!トイレ出てから、戻るスタジオ間違えてもうて。
猿の格好してたんですけど、そこのスタッフが
「え!?なんで松本が!?」みたいな顔でこっち見よるんですよ」
石「へえー」
松「それで引くに引けんなってもうて、
パイプ椅子に「なるほど、なかなかやるやんけ」みたいな
顔で座ってたんです」
石「どういうお笑いやってんのか、見せてもらおうじゃねえか、
みたいな感じで?」
松「そうそう。見せてもらおうじゃねえかみたいな感じで。
で、結局そのまま何もせず、帰ったんですけど」
イ「―スタッフはびっくりしたでしょうね。」
松「びっくりしたと思いますよ。何か始まるんちゃうんか!?と
思ったんじゃないですかね。結局何も無かったんですけど。」
石「へえー、そんなのあったんだ。全く知らなかった」
イ「松本さんは、石橋さんに対して、どういう印象を抱いてました?」
松「いやぁー・・・こういう事を言うとアレなんですけど、
全くお笑いの土俵が違うというか、お笑いのタイプが違うので、
どうこう、っていうのはなかったかなあ。
ただただ、”でかい”っていう意識はありましたけど」
石「そうだよね。やってるお笑いが全然違うもんね」
松「関西のお笑いも関東のお笑いも、根本は一緒だと思うんですけど、
やっぱりお互いのフィールドというか、やってる事は別なんですよね。
例えばボクシングと総合格闘技って全く別モンでしょ?
二つとも殴り合いであることは共通してますけど、
いきなりボクシングの選手に総合格闘技やれって言っても、
無理な話でね」
石「それは良い例えだね。どっちが良いかって話じゃないもんね。」
松「そうです、そうです。だからボクシングの選手の方が強いとか、
総合格闘技の選手が強いとか、
比べることがそもそもが無理なんですよ。
だってルールが二つともちゃうから。」
イ「では特に、ライバル意識というものも?」
松「なかったですねえ。さっきも言いましたけど、
ライバルというよりは先輩ですから。」
石「俺も特に無かったなあ。なんか周りが騒ぎ立てるんだよな」
松「あのー、ここでちょっと言わせてもらっていいですか?
なんか週刊誌とか、ボクが誰それと仲悪いとか、
たまに書きよるんですけど、そんなん全部嘘ですから。
SMAPと仲悪いとか書かれた事もあるんですけど、全然そんな事無い。
中居君とはワイドナとかでよく共演してるし。」
石「俺もさー、松本をライバル視してるみたいな記事を書かれんのよ。
今まではそれに乗っかって笑い取ってた時もあるけど、
ぶっちゃけて言うと、そんな感覚は全然ないんだよね。だから不思議なんだよ」
松「本当に仲の悪い人って、芸能界にいないですよ。
俗に言うNGタレントとか、全くいないし」
石「芸能界ってすごいギスギスしてるとかドロドロしてるとか、
そういう風に思ってる人って多いのかなあ?
まあこっちもそれを利用してきた事はあるから言えねえけどさ」
イ「いいともグランドフィナーレは、どうでしたか?」
松「やっぱテレビって、生でやる事が減ってきてて、
すごい編集された状態で出荷する事が多いんですけど、
編集するとキチッとしたもんができる代わり、生は生で良さがあって。
その良さが何かって言うと、やっぱ”ドキドキ感”やと思うんですよね。
これから何が起こるんやろ?っていう、ハラハラ感と、期待感?
昭和のテレビとかにはあったのかもしれないですけど、
最近のテレビにはあんまり無い感覚ですよね。それが出せて
良かったんじゃないかなあ」
石「面白かったね。松本からとんねるずって言葉が出て来た時は
ビックリしたよ」
松「あのー、嫌じゃないですか、みんなが思ってるのに、
言わんっていうの。だから逆に言ってもうたれ!みたいな意識は
ありましたよね」
イ「何か反響はありましたか?」
松「いろんな人から(見ましたよ)っていう風には言ってもらいましたね。
特に今まで一緒にやってきたスタッフからは反響が凄かったですねえ。
今まで思ってたけど、口に出さんかったんでしょうね」
イ「―石橋さんは?」
石「矢作とかはすごい喜んでたよね。「貴さん、歴史の分岐点ですよ!」
なんつってたよ。他にも色んな奴らから言われたな。」
イ「本当に歴史の分岐点でした。」
松「まあひとつの時代が終わったというか、
そういう感じはしますよね。」