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9月29日更新文芸作品感想

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★9月29日更新文芸作品感想

新都社文芸10周年おめでとうございます!
この良き日に感想日程最後を迎えることができて感無量です。
うまく時期が重なったというか、さすがに感慨深い。

しかも今回の更新は7作品。
うち一作が完結作品、新作が2作品。
実はもっと更新来るかとびくびくしている時期もありました。
しかし考えてみれば3月13日の10周年企画のときは6作品くらいだったかと……。
それを思うと文芸単体の10周年でこれだけの更新がきてくれたのは万歳といえる。
手向けの花を頂いたようでありがたい。感謝! 感謝!! 感謝!!!
前回、ニノベの感想では魔法・学園モノが3作品ありました。
今回、文芸ではミシュガルド(ファンタジー)が3作品。ワロタ
ふはは、ふはははは。やってくれるじゃあ~ないか。嬉しいぞ。
ファンタジーこそ私にとってラノベの原点。小説を大量に読むきっかけになったジャンル。
商業ラノベと一線を画し、新都社文芸界隈にはファンタジー・軍記の良作はごろごろある。
ええそりゃもうね。皆さんもご存じあの作品にこの作品……とね。
そんな感じで今回29日に更新のあった全ての作品、楽しく感想書かせていただきたいところです。




文芸・ニノベ作品感想2最後の感想対象は以下の作品。
更新順に読んで感想をageていきます。よろしくお願いします。


「ミシュガルド戦記」
「ねむりひめがさめるまで」
「黒兎物語」
「月光」
「ミシュガルド戦記~~丙武従軍記~~」
「拝啓クソババア」
「きかんしゃトーマム」




「ミシュガルド戦記」   ミシュガルド・サーガ 作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18210

更新きてくれると思っていました!
一番乗りありがとうございます!!
前回本作の感想を書いた際、ご丁寧に作品のほうでもコメント頂いておりました。
リンクまで貼っていただきいやはや恐縮の極み。
以来話数も順調に進んでいて読者をしっかり捕まえておられるもよう。
文芸ファンタジーの頭をになうか一翼をになうかいずこといったところでしょうか。
ミシュガルドの風、まだまだ熱く吹いているもようです。
頼もしい! これからも期待。



■各話ごとの感想
5話 迫りくる脅威
無事任務を終えたゲオルクは亜人の城へ戻る。一方、亜人を非人道的に扱う丙武軍の野営地では荒んだ光景がお決まりだった。
この回で登場した「幻肢痛の一種」。この言葉がとても人間らしい奥行きを感じさせてくれました。機械にこそなってはいるものの、こういう感覚があるのこそ、人として自然だと説得力を感じる。読み手としては感覚を作中の人物に重ねることができてよい。
丙武の目的を果たそうとする姿勢、目的のためには手段を択ばない武人ぶりはどこか研ぎ澄まされたストイックさを秘めている。非道ではあるけれど信念が伺えて良い。

6話 戦う理由
広がる戦火を逃れ、幌馬車移動をするアルフヘイムの民たち。手狭な馬車の中、仲睦まじい子供たちは微笑ましい。
ゲコの奇異な口調が印象的です。気色悪く書かれている。良い。
少し出てきたセンチなウォルトと潔癖なヨハンもいいキャラクターで、今回ちょい役での登場だけど味がありました。

7話 流血の河川
丙武軍の多くは密林侵攻で難儀していた。メゼツは別所で部下と安穏としていたところ……。
ヴォルグランデの「御意」ばかりに草。
ガザミの腕が生えてくるという現象いいですね。困ったときはおかずにできますね。

8話 空に舞う
空軍と海軍の出番が長かった戦況は近年陸軍の活躍へも移行を見せる。先進を見ない陸戦兵器での戦いに甲皇国軍の勝機はあるのか。
ジィータの理想に首をふるゲオルクの姿と台詞が心に沁みます。現実を突きつけることから抗えない。戦争って悲しみの遺産しか残せませないのか。
いや、違う。先に戦争は技術開発の母であると本文でふれている。
されど人々に残される悲しみの傷は深い。技術はこんなにも辛い中で革新して行くのだ。この無情観を綴られているところに好感が持てました。人の業を感じます。
丙武の心残りの最後の面が浮かぶようでした。彼の殺戮への執念が復活はあるのかと期待せずにはいられない。この人良いキャラクターだ。

9話 甲皇国の闇
丙武軍勢を退けたゲオルクたち。ゲオルクの若き日の物語が始まろうとしている。
ゲオルクと言う人物を見ていると、現実のおっさん世代の面々を見ている気持ちになります。自分なんかよりもっと年配でそれこそ真の中年。30代はおっさんに非ず。(壮年期の何かいい呼び方ないかな)ファンタジーも一つの社会で舞台とすると、何ら変わらないと感じさせる。
ゲオルクの、彼のこの世界のあり方は、世の中(戦場)で場数を多く踏み、様々な責務を潜り抜けてきた。しがらみや重責に立ち向かってきた威風を感じさせます。これこそ彼の持つ魅力でかっこいいところだと思います。この人物の過去だからこそ見てみたい何かがあると期待する。

10話 ミシュガルド計画 1~4
報われ難き恋に目覚める若きゲオルク(19歳)は丙家台頭へむけてその身を投じることとなる。
ゲルに笑いかける優しさ溢れるホロウィズ。真の腹内に抱える闇は誰よりも暗そうです。このお爺さんをこれからどんなふうに扱ってくれるのか楽しみなところ。駒使いを見極めたい。



■総括的感想
甲皇国の内政にも触れてくる部分が多くなって内容的に分厚さを感じました。非常に楽しめたと思います。登場人物の使い方もよくて、人間味を感じさせてくれます。それだけ書き手がちゃんと人物を操っているからなのでしょう。人物の扱いになかなか隙がない独自性を感じます。
汚い奴もいて腹黒い輩もいて……、そう、それが戦争。それが戦記になると思わせてくれたのではないでしょうか。
小粋な設定なども見受けられ妙に説得力を感じる場面もありました。甲皇国の荒れた内情(貧富の差からくる民の暮らしぶりの様子)は圧巻といえました。
前回感想を書いたときに物語の雰囲気や軽さから、ニノベよりかと感じていたのですが、今回読んでいく中で、やっぱりこれは本格的に文芸の雰囲気だわと納得できる気持ちに変化しました。
個人的に感じる範囲なのですが、作家さんの言葉選びや文章作りが文芸っぽい。文芸に傾倒のある文章。そんなふうに感じたところもあります。時には大河ドラマを思わせるような下りもあり、筆筋に憎らしさを感じたところもありましたw
「戦争は新たな技術開発の母だ。」なんて格言に近い。これをドーンと頭に持ってくる強さがなんとも言えません。
他、本文内容にふれると、各話ごとに導入部分が親切に読み込みやすく連ねられているので物語に入りやすいです。
本作の軸にはゲオルクという武人がくっきりある。しかしそれだけでなく様々な人物が既に登場し命をもやし消えて行く。戦記らしくどこまで歴史を繋いでくれるかこれからも楽しみなところです。ミシュガルドキャラがどこまで登場するのか。期待が込められている作品ではないでしょうか。キャラが終わるか、戦記が完結するか。作家は書き続けるこの世界の記録を。
相変わらずミシュガルドの世界設定・人物設定は詳しく読んでいないのです。
それでも十分本作を楽しめています。これはもう作家さんの力量と言えるでしょう。
作家さんがんばれがんばれ! 今後に期待!!



以上感想おわり!


147, 146

  

「ねむりひめがさめるまで」   硬質アルマイト 作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=17948

まずは完結おめでとうございます!!!
ぱんぱかぱーん(紙吹雪バッサーンバッサーン)
文芸10周年記念日に合わせての最終回。
その姿はまるで文芸の生徒会長。腕章輝く優等生。
さすがパスつくのボス。やることが違う。
なんだこのかっこいい男子は!
えいっ、こうだ。こうしてやる、えいっ、えい!
…………。
はい。
と言うわけで怒涛の連載お疲れ様でした。
これまで存分に楽しませてもらった気がします。
最後の感想日程まで見守ることが出来て嬉しいです。
さて、本作は今回、最終回の更新でした。
再読みをして一気にこの作品をまた読み耽ると違った印象になるのかもしれません。
けれどそれはまた後日。まだ読む作品が待っているので先を急ぎます。
今までの読んできた中で特に感じてきたことをピックアップしつつまとめておきたいと思います。



■感想
 こちらの作品、「印象深かった箇所」として挙げている文がたくさんあったと思います。それだけ読ませる強さを感じさせてくれた作品だったのでしょう。
 印象的に魅せるために書きこまれた多くの文章は時としてに読み手によっては余計だったかもしれません。アルマイト先生の作品をふりかえると蛇足かなと思わせるところもあるにはある。けれど、それは個人的に読むには全くネガティブな点ではならない。この作品のみに関して言うなら、新都社文芸で蛇足と言われる部分、拘ることはない(気にすることはない)かと感じています。
 どちらかと言えば印象的に残る文が活かされる(鮮烈なものとして心に残る)のなら、書き連ねてくれて構わない。作家の脳みその秘めたる部分をどしどし見せてくれても構わない。ずらずらと書いてくれて構わない。その中から作家がぽろっと書き下した一文や言葉で自分が魅了的に感じた場所を抽出したいという思いもある。
 ただ、こういう嗜好は投稿対策へは全く向かいだろうと思う。そこは作家さんが今後いろいろやってくれると良いだろう。プロになる際はその辺よろしくたのむ。
 感想として印象的に残っている文章。それはアルマイト先生独自の個性でもあり、文が美しいことや、雰囲気が綺麗なだけではないだろう。
 以下これまでの印象深かった箇所を参照にしながら述べていきたい。(過去感想として連ねていない部分もあるが了承願う)
 日頃口にしてしまうと気恥ずかしいことや、かっこよすぎて言い辛いこと、胡散臭くなってしまうこと、多々ある。しかしそれでも人間には大事な心根や心情を本作で見せてくれたと思っている。再認識ともいうだろうか。
 ごく当たり前に、日々大切にしないといけない価値観や、メッセージ性を強く感じられた。読んでいるとき、これらに強く気圧されそうになることもあった。
 自分より若い作家さんが考えているとは到底思えない大人びた空気や、落ち着きをはらむ登場人物の表情をくみ取ることができる場面もあり、成熟した感性を垣間見て唸らされた記憶もある。
 真崎先生がみどりにしがみつく(抱きしめる?だっけ)シーンは印象的だった。いい歳の大人の男が幼女にしがみつく光景は奇妙だけど、その行動は欠けたものを埋める精神の象徴的な構図を思わせてくれた気がする。淡音を失った萌黄では失った友人と友愛の行くへの儚さを見せてくれた。
 目下、朱色の目線からは、姉である強い自覚や摺れたところのない弟とのまっとうな姉弟感情が真直ぐに書ききられていたと思う。真直ぐすぎるこんな姉弟っているだろうかと思わせるけど、大人の目で見るからこそ楽しめる彼らのような理想的姉弟の関係を書いてくれていたのではないだろうか。そこに好感を持っていたのは確かに嘘ではない。この姉弟を見ていると彼らのいる家庭環境が推察できるような気持ちになる。そういう部分も楽しめた。甲斐甲斐しく送り迎えをする父親の影が温かさを物語っている気がする。
 ミステリアスの中に不思議となぜかぬくもりを感じさせられた作品でもありました。
 しまいにモッズコートの青年だが、彼の作中での出番、配置、役割は絶妙だったと思う。最後まで心引っぱられるものがあった。
 ラストの一文、綺麗だったとおもいます。
 あれを平仮名にするか変換して漢字を入れるかは読み手の私では考え及ばない。
 個人的には平仮名のままが好きだ。込められた文字の意に気が付いた瞬間、読んでいるときの臨場感や気づいたときのよろこびは活字からくるのだと……。

 また一つアルマイト先生の底力を見た気がします。
 コメント欄、ツイート含めおよそ4回目、完結おめでとうございました!!!


 あと少しで2000字ほどになるんでおまけに何か書いておくとしよう。これは最後のサービスだ。
で、余談。この作品を読んでいたとき、時期を同じく連載ハイペース更新だった「太陽の眷属」。二作からはコロッケと唐揚げという揚げ物飯テロ攻撃をくらっていたというのは言うまでもない。
 ご丁寧に本作では最終回までコロッケを出してくれていた。肉屋のおっちゃんの出番にちょっと嬉しいものがあった。(コロッケサービス回と命名している)
今回の感想ではコロッケに唐揚げの黒兎先生が感想を述べるという面白い構図が見れる。個人的に楽しみにしている。ラジオ視聴は逃せないところ。



 以上感想おわり!




「黒兎物語」   バーボンハイム 作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18317

漫画でもお馴染みのバーボンハイム先生の作品。
「アサシーノス」は漫画作品に無知な私でも有名と知る。
因みに、バーボンハイム先生の漫画はいずれも未読です。
感想企画終了後読ませて頂こうかと。
そして今回なんと小説のほう、正直驚かされました。
文章作品において他の文芸作品と全く引けを取らない書きっぷり。
感服するところが多かった。
更新話数が多いのでいくつかの章をまとめながら感想を書いていきます。



■各話ごとの感想
1アルフヘイムの深淵~3ダニィとディオゴ

アルフヘイムは亜人のユートピアか。否違う。その世界には一つの悲しみを背負う種族がいる。洞窟の中、密やかに愛を確かめ合う若い男女の黒兎人族の姿があった。
生物学的に悪い影響を受けることなく子孫を残せる強い遺伝子を持って生まれた黒兎人族。しかしその強者が迫害を受けてしまうという構図が皮肉で不謹慎にも興味をもってしまう。
有能でも受け入れがたきものは叩くというのは現実でもある。どこか重ねてしまう現象があり初っ端から物語に引き込まれます。
こわごわとするモニークの挙動が拙いセリフからうかがえました。情報量が少なめの文章。悪くない。
洞窟の閉鎖的で静けさを感じる空間で交わされる二人の密かな声や動きが滲み出ている気がする。
モニークの辛い過去がディオゴの心に闇をつくり、彼は戦場で狂人と化した。
ディオゴの背負う妹の苦しみが、彼の見せる悪辣ぶりからうかがえます。良い。

4神にのぞむ幸せ~6ダニィの音色
愛する恋人はそばにいても遠い。モニークが抱える傷は恋人関係に暗い影を落としていた。一方モニークの兄ディオゴも戦場で心は荒れていた。
ダニィの我慢を強いられるところ、物悲しい切なさを感じます。同情のような。そう思いながらも彼が神に祈る痛烈な台詞さえ、え?それ男の本性じゃないよねと疑ってしまう自分のゲスぶりも自覚しました。
ディオゴのほうはむしろ嫌われ役を買ったのではないだろうかと思っていた。
モニークの為に奏でるダニィの音楽。音は彼女の心に届き、寄り添う事のない身体の代わりに魂と添い寝しているのでしょうか。優しく書かれていたように思った。

7セキーネの苦渋の進言~9メラルダの腹の内
甲骨国軍丙武の蛮行は亜人たちを震え上がらせる。甲骨国軍の危機が迫りくる中、兎人族は白と黒、和睦を成立できるのか。
エロ黒兎のディオゴに交渉が務まるのかと少々心配しましたが、彼よりもむしろ、ダートの爺さんのほうがエロかったw

10平和のための止むを得ない犠牲~12許し合うこと…
和睦交渉が進む中、ディオゴには拭い去れない懸念があった。
ディオゴがダートスタンに向けてはなった台詞。争う者たちの心情を映す力がこもっていて良かった。
台詞からうかがえる彼の印象、ずっと芯のある男だと感じられ見直したところでした。直情型の発情兎ではなかったこの男の株は上昇の一途。
セキーネはあんまりいい亜人物ではないと見ていたけど、12話で印象よくなりました。
男として話し合えばこんなにも分かり合えることが出来たのかと思うと、黒兎と白兎の味わってきた苦渋という汁の味は苦すぎて、腹に重い痛みを残す毒だったと思うとホントやるせない。
10~12話は一際内容が濃く重かったです。
あとミハイルさんのギトギトした嫉妬に期待している。

13マルネ・ポーロとダニィの優しい音色~15君こそ僕の故郷なれ 僕こそ君の故郷なれ
白兎族と黒兎族の和睦成立より、ダニィは再びディオゴに以前ように好感を持つようになっていった。そんな彼の奏でるロンロコの音色は優しく、遠く残してきた恋人モニークへの思いを忍ばせてか。
なんとも言えない恋人の新たな再出発を見せてくれたのでshないでしょうか。それでも互いに近くにいられないという歯がゆさにうたれます。
ダニィ無事に帰れるといいですね、そしてモニークには何も起こりませんようにと願うばかり。いつか普通にラブシーン見たいと思いますね。

16コネリー高原の攻防~18スカイナイト、空の英雄
丙武軍はコネリー高原・トレイシーフォレストにて兎人たちの猛反撃をくらい苦戦を強いられてリタ。白兎族と黒兎族、和睦によって結ばれた援軍を得た兎人にもはや勝ち目はないのか。空の英雄ゼット将軍現る。
丙武の醜く悪態をつく姿が戦線の血なまぐささを彷彿とさせます。対してディオゴとセキーネの別れ際の美しさは眩しいほど後世まで美談となりそうな絵図。
使われている単語に一々笑うのはもう、仕方ないですね。こればっかりはw

19屈辱の咆哮~20白い悪魔
苦戦の中、撤退を強いられる両軍の雄丙武とディオゴ、敵に背を向けるしかない二人には同じ屈辱が残った。
丙武とディオゴ、次会いまみえるときがあるのでしょうか。あるとすればどんな形で終わるか楽しみです。
最終20話目ではさらに迫る驚異の観測! どこまで行くのか奥が深待ってくるこの物語。
兎人の未来は如何に……。
作家さんにはぜひ頑張って欲しいです。期待!



■総括的感想
一話ごとが短くて読みやすいのでサクサクと読めてしまいます。ミシュガルド戦記を先に読んでいたせいもあってか、「黒兎人族」には馴染易かったです。パッと思い描きやすいキャラクターが主役だととっつき易さがある。
加えてディオゴの生みの親である作家さんの執筆している作品ともなれば、丹念に描かれる人物像に俄然目が行きました。登場人物たちの台詞にも説得力を感じられるものが多く、それぞれのキャラクターが魅力的に映ります。
ディオゴの行動からは、彼がモニークのことで抱える切なさと、はがゆい思いがひしひしと伝わってきました。
モニークは、もどうにもできない辛さから、義理の姉との会話をきっかけに再び恋人への熱が燃え上がるところは情熱的で、彼女の待ちきれない気持ちを良くうつしていたと思います。
ディオゴも序盤は戦場で見る強姦魔の化身的扱いかと思いきや、和睦交渉あたりから彼が冴えてる切れ者だということが馴染んできて作品に読み応えを感じはじめます。
内容は部族に焦点を置いている物語ですが、そこには舞台としているアルフヘイム内での各兎人の立ち位置や複雑な人間関係を面白く群像劇として描いてくれていて読ませてくれました。先の感想で書いたミシュガルド戦記とは全く違った楽しみ方ができていたと思います。
フィクションとして、本作は部族差別闘争が出てきますが、現実でのモデルになりそうな出来事があるだけに考えさせられる部分もいくつかありました。日本にいるとそれこそあまり意識はする機会はいのですが、多民族国家だと、暗黙の了解のルールとして社会に溶け込んでいる部分はないとは言い切れない。センシティブな部分だけに闇を感じさせてくれる臨場感のある作品であったもと感じます。



以上感想終わり!


149, 148

  


「月光」   上総安芸 作
http://www.ac.auone-net.jp/~scritto/GK_index.htm

初見の作家さんです。
自サイトであるところをみるに別名義というわけでもなさそう?
はじめての登録ということで読ませてもらいました。
作品は音楽モノで読切りを更新していかれるっぽい。
音楽好きの作家さんなのかな。
一読の印象、悪くはありませんでした。
一話分なので短いです。さくっと感想いきます。
あと、もとより私はベートーベン好きでも信者でもないとだけ明言しておきます。


■感想
ピアノの音に誘われて粗末な家に辿り着いた背の高い男と低い男の二人。彼らはそこで目の見えない少女とその兄に出会う。驚いたことに少女は目が見えず、耳コピで旋律を奏でていたことを男たちは知った。
何の変哲もない演奏帰りの男二人の会話で始まる序盤から終わりまで、文章は読みやすく分かり易い内容でした。男が奏でる音楽に思いをのせたのでしょうか、綴られる詩も綺麗すぎるくらいです。
ただ、オチが実在の作曲家本人だったというまとまりすぎる終わり方。これは気に入らなかった。
しかも西洋古典派音楽では有名すぎる人物。どうなんでしょうね。耳が聞こえなくなるという設定も知られすぎていて、独自性を感じることが出来ません。
実際全く聞こえなくなったというわけではなく、わずかに耳の機能は果たしていたというレベルの難聴であったと認識しています。ベートーベンの難聴に関しては諸説あるようですが、実在の歴史上の人物に焦点をあてて作品を書くなら、史実はどうあれ短編でもなにか自分なりの解釈や設定に凝ってほしいと思いました。
詩から耳が聞こえなくなるという事実にぽろっと触れられ、名前を語るだけではあまりにも芸がない。むしろ個人的にはただの名もない演奏家(作曲家)くらいで終わっておけば余韻が残って文芸らしいかとも思う。
ベートーベンは難聴になり絶望しますが、彼は確かに人生をくだらないと思ったでしょうか。私はそうは思わない。ベートーベンは音楽を捨てなかったし、生きることも辞めなかった。なぜなら、芸術とは所詮人のなせる現象や事物でしかない。人の生業から生まれる産物でしかない。彼はそれを分かっていた。だから人生を否定してしまっては自らを否定し、愛した音楽をくだらないとすることにつながるからです。本作で登場するベートーベンの詩は、演奏の一瞬や、何かを作るときのほかはくだらなくないという内容。これは耳を失う事実を受け入れながら演奏する作曲家としてあまりに浅慮。
そこで本作で表現されるベートーベン、作曲家(演奏家・音楽家)と言う人間の考えに私は矛盾を感じてしまったので、うーん、どうも共感はしにくい内容だと感じてしまいした。これを作家さんの独自の表現とするならそこは認めましょう。ただ共感できるかと言うとまた違う。
不幸の生い立ち、悲しみや同情を煽り綺麗に書くだけで心は揺らされません。
文章自体は悪くない。むしろとても良い。整っている。誇っていい! ですがそうであるが故に作品からくる勿体なさが浮き彫りになっているように感じました。
初見で文章が読みやすく、上手な作家さんだと思ったので率直に思ったこと言わせてもらいました。
意地悪なつっこみだったかもしれない、西洋古典の音楽がモチーフのようでしたので関心のあるジャンル。
つい、熱が入りました。
音楽について勉強するとか知識を深めるということではなく、そもそも音楽を含めた藝術が人にとってどういう存在で、どういったものであるかという根幹の部分や、作家さんの価値観をもっと見せ欲しい。それを表現する手段として音楽がモチーフであれば文句の付け所はない。今後に期待している。がんばってほしい!
あと、余談のようになりますが、個人的には小説(短編・掌編・長編なんでも)として読ませてくれるならそれ以外の要素、私には必要ありません。文芸・ニノベ作品感想2のルール概要でふれています。3はどうなの?知らないけどw 文芸・ニノベ作品に期待するのは「読書として読ませてくれる作品」です。よいですか、「読む」です。視聴作品と見なせる部分へ感想、ここで書くことは控えます。



以上感想終わり!



「ミシュガルド戦記~~丙武従軍記~~」   丙武 作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18375

お待たせしました! 今回3作品目のミシュガルド作品。
作家さんはブッツ……初見の作家さんです。
ブッコロ大魔王先生に見える初見の作家さんです。
本作も含めてですがミシュガルド作品、いずれもなかなか強敵揃い。
読ませてくれます。魅せてくれます。
どの作品も独自の面白みがあり個々に優れているのではないでしょうか。
作家さんがた、みんなアプローチが上手い。
嬉ししいですね。これほど何を読んでも面白いって。
私もミシュガルド小説はほぼどれもチェックしています。
登録キャラクターは全部設定までは読み込んでいませんがそれでも楽しめます。
そこがまた嬉しいところでもある。




■各話ごとの感想
・アルフヘイムへ
甲皇国軍とアルフヘイムとの海戦では特攻人魚が迫り次々と友軍の船を沈めていく乱戦状態。そんななか、主人公・丙武は波打ち際で奇跡的に一命を取り留め意識が回復するのだった。
戦場の光景の凄惨な様がありありと描写される出だし。断末魔の兵士たちの恐怖や助けを求める表情が思い描けて痛々しさを感じます。血みどろで我先に逃げ惑う混乱の様子、書かれる文章から確かな作家さんの文才が伺え知れます。

・ペリソン提督
友人との会話でようやく落ち着いた丙武。命の恩人であるペリソン提督に面会。
丙武に郷愁がある。貴重さを感じました。それに対するペリソン提督の台詞も実感がこもっていて印象的です。

・兵舎にて
丙武、アルフヘイムの甲国軍支配下へ赴いた。
うんちくさい丙武、いじられていて面白かったです。
オークのハーフ女子。シュレックみたいなのでしょうか?
この回では亜人と人間の混血について書かれている。甲皇国が亜人を支配下においたら、亜人との混血具合で新たな格差社会が生じるのでしょうか。考えさせられる部分がありました。興味深い。

・出陣式
壇上演説の場に加わることになった丙武と乙文。乙文は緊張の蒼白面。そのおかげか丙武は落ち着いていられたもよう。
人物紹介になっている丙武の心理描写がシニカル。皮肉たっぷりな下りが本作の作家さんらしいカラーを感じられて嬉しいです。笑える。大好きですねこういう気配。



■まとめ
ガッツリと書きこまれる皮肉な表現や凄惨な光景の描写。えぐさを具体的に想像させてくれる力強い文章に並々ならぬ作家さんの力量を感じられるところがありました。そればかりではなく人間の魂に訴えかけてくる大切な心情も書きこまれていました。だからこそ感じられる人として大切にしたい一本筋の通った思想ってあるのではないでしょうか。マッド・トルネコでもそうでしたが、そこがこの作家さんの文芸らしい筆筋かと思います。
またも吸引力のある本作の綴られ具合を見ていると、あのとき(3月の感想企画で)読んだマッド・トルネコの興奮がまた甦ります。トルネコの微笑みが浮かびます。ああ、あの揺れる闇がまた味わえるのかと。心躍ります。未読の方は大長編ではありますがそちらも一読の価値ありと記しておきます。マッド・トルネコのほう、私もあまりの感動からアワードでノミネートさせてもらっています。
本作にもどると、物語はまだ序盤で悲しみや痛みで心揺らされる部分はまだ序の口と言ったところでしょうか。丙武の従軍記録が回を重ねるごとにどのように変化していくのか見もののような気がしました。
こちらも作家さん自らミシュガルドに登録した人物を作中で動かしているので期待を込めつつ、間違いなく興味深く読ませてくれるのではと高く買っている部分は確かにあります。
いや、羨ましい。文才と画才の両道。
私なんぞはまだまだ精進が足りませんなー。ははは。



以上感想終わり!

151, 150

  


「拝啓クソババア」   豊穣 誠 作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18227
 
本作の感想これで2回目になります。
高校生作家は勢いが違いますね。
感想をage更新する前に作品のほう早々に更新なさいました。
その後感想要望の連絡を下さっていたので今回感想更新となっています。
しかしながら29日更新分までとさせていただきますがあしからず。
前回は三話の1まで感想をかいていました。
今回は三話の7まで。
私の感想はこれで最後ですので今後はルール概要に沿って黒兎先生にあわせると良いかと思います。
色んな人の感想を聞くのはやはり創作にはためになると思います。
3話分だけになりますので、まとめてサクッと行きます。



■感想
更新№2では今までの文体をそのまま感じる行間のつまった態。このまま延々続くと読み辛いと思う読み手もいるかもしれないとさすがに思いました。内容は良かったです。
頭の中に思い描く事柄がそのまま口を突いて出てしまったように、言葉を投げかけるように感じられるところがやはり魅力的。イモリのグロテスクな描写も鮮烈に心に残ります。
少し前になりますが、人大甲先生の「そして俺はカレーを望んだ」を再読させてもらったのですが、同先生の作品は突き抜けて流れるように細密な脳内描写が秀逸な作品でした。文章はあちらもかなり軽快さを密度でくりだす書かれ方をしていましたが、笑い要素で強力に心掴まれます。気だるさを全く感じることなく、読む動作に目と脳が集約される印象です。
穣城先生の本作はどちらかと言えば笑い要素は少ないのですが、3話では中学生らしい少年の行動や、大人になりきれない青い悩みやよく分からない行動に現実味を感じられます。それはどこか実在の人物の赤裸々な実体験であるかのようにも思えてくるところが不思議なところ。
個人的には物語だけで見ると、1~2話よりもこの3話が一番好きです。主人公である少年のありのままな雰囲気がそこはかとなく伝わってくるのと、お寺のお婆さんとのやり取りに人情や温かみを感じられて趣があると思わされました。
人情や温もりが直接良いものとして作品の魅力を持ち上げているというだけでない。未熟な中坊と老婆というキャスティングから見える開きすぎる世代間の交流が魅力的です。まさにお婆ちゃんの老婆心とそこから生じた押さえきれない少年の心の揺れに、読んでいて気持ち良さを感じたと言った方がいいかも知れない。読み手の中にはお爺ちゃん子やお婆ちゃん子っていると思います。自分の親世代よりも心のよりどころはそういうかけ離れたお年寄りであることって珍しいことではないと思います。安らぎを感じられる部分でもありました。
過去回想が3話分丸ごとになるので、読み始めた当初多いと感じ、回想がある必要性がよく分からないとさえ思いましたが、読み終わってみるとあら不思議、多さは意外と感じませんでした。むしろいい話だったと感じるくらい。
改行も最後のほうは増えていましたので苦にならなかった。台詞も多くはいっていた。お婆ちゃんの口調が良いですね。味わい深い。
成長を待てない、時間の経過を待てない。若さとはそういう待てなさ具合を象徴しているのでしょうかね。どうにも本作を読んでいるとそればかりを感じさせられることが多々あります。



以上感想終わり!


「きかんしゃトーマム」    七面鳥 作
http://shichimencho.digi2.jp/tomam/index.html

お待たせしました!
これにて最後の作品感想になります。
ラストを飾るにはふさわしい力作ではないでしょうか。
漫画でお馴染みの七面鳥先生、ありがとうございます!
本作、ジャンルはきかんしゃ。
きかんしゃトーマスの二次創作となっています。
原作のトーマス好きとしてはかなり嬉しい作品です。
今回の更新、奇跡ではないかと思うくらい喜んでいた一作でした。
因みに私も元ネタ知らない箇所がありました。
元ネタ知っていたらもっと楽しめたかもしれないと。
あとバーボン先生の「アサシーノス」にもふれられていた。
同作品も現在未読。こりゃもう読むしかないですね。
あはは。



■各話ごとの感想

第一部
・トーマムの特別な仕事
一話ごとが短いからあらすじいらなさそう。未読のかたはぜひ読んでみて欲しい。
台詞や地の文からトーマスそのままの語り口調が聞こえてくるよう。それっぽい節回しをかんじられます。笑ってしまう。
岩を転がすトーマスの絵図がシュールで超笑えます。目がコワイねw

・パルシィに花束を(前編~後編)
感受性豊かなパルシィ病んでしまったようでこれまた笑う。この物語でのパルシィの扱われようの残酷さが爽快です。
ヴィクタンだけじゃないのだけど車両に手とかないのにどうやってダイナマイト作るんだろうw
本作では、似たような描写で擬人化表現か出てくるのですが、これは読者との暗黙の了解になっている現象。盛大に笑わせてくれる。超ウケる。

・J・J・ジェイムスのありふれた日常(前編~後編)
チャラ男のジェイムスのしゃあねえなーこいつって感じの一幕。
やはりここでも飛び出す擬人化表現に笑いました。笑えるんですよ。とてもね。それでいて彼の熱くなりきれないという情の部分もしっかりと書き込まれているところが実に憎い。機関車のラブシーンを連結という斬新表現でぶち込んでくるたまらなさ、草不可避です。
後編ではジェイムスだけでなく、トーマムまでもが機転の利いたタイミングの汽笛。美しい物語の仕上がりに感嘆させられるところでした。いやー、すごい。

・なぜトビーは「しかくいなかま」なのか
個人的にあの四角くて古臭く野暮ったい形、トーマスシリーズの中では希少価値あると思います。好きなんですけどね。歌の歌詞の紹介なんかもされていて嬉しいところでした。

・エドワッドの秘密(前編~後編)
わはははーまたきた。手がないのにどうやって撮影するんだあエドワッド(棒読み)。当たり前に飛び出す疑問はスルーがデフォw
スポンサーを意識し、金と権力に与する姿勢を書き尽くす作家さんに好感が持てます。この黒さこそ私鉄のワンマン社長という態を露わにしている感じがしますね。
煙の中でエドワッドにとってかわった某機関車が現われる箇所、仕上がりが非常に上手いと感じられます。

・みどりのきかんしゃヘンリーエ
パルシィの消されよう、爽やかに毒があって笑えます。
原作でも同じなのですが、一様に自分勝手な奴らが社員(機関車)の私鉄って問題あるだろって思いますね。そりゃあ事故も毎日起こるぞっていう。しかもその事故を仕方ないとかいっているからお手上げなところがある。真面目にやれよって思わされる、良いけど別に。わはははは。
正直者は所詮はめられて利用される。それでくたばっても黙殺されるという社会の縮図を見ているかのようです。血も涙もない。
きかんしゃトーマム、これはマッド・トルネコに通じるダークサイドな鉄道物語だ。素晴らしい。

・ヘンリーエの森
ヘンリーエの執筆意欲が直球すぎて笑える。
トーマスはここで感心の行動。さすが役に立つ機関車は一味も二味もやることが違います。

・エミミーと危険な機関車(前編~後編)
機関車の女の子、マドンナのエミミーの表現に笑えます。ツンデレ具合の仕草も笑い要素なんですが、ああ、もうこれネタバレなるよね。いいたくないや! あそこのあそこがああでこうでってもう発想凄く良い。
笑うしかないよこれ。

第二部
・プロローグ~ 金糸雀亭 密室失踪事件  ~ ・警察庁官房長官室長 小野田公顕
第二部から何か元ネタがあったのかな? ミステリーっぽい雰囲気でした。
杉下さん良いキャラクターですね。始終笑わせてくれます。
直球下ネタ無遠慮な台詞を投げてくる厚かましさに好感を覚えたw 
現場保存を抜かしておきながら自ら食べて確認していたりするところとかつっこみどころ満載で面白い。
片や相棒の神戸さん、杉下を辛辣に扱って冷たくあしらう。なにこのBL丸出し感w
作中の中での杉下さん、キャラの割にちゃんと冴えているところもあってさすがミステリーの謎解き役と言った感が伺えました。機知な魅力としてとらえておけばよいか。
あと、ヒーロ(原作ではヒロ)、こちらも嬉しいキャラの登場でした。
ソドーの仲間たちからするとボディは黒くて地味、しかも日本の機関車ということもあってレアアイテムの玩具としてこちらでは販売されています。おそらく市場で今後見かけることないと思います。新たに原作シリーズで彼の物語が増えると販売されるかもしれないけれど、ほぼないでしょうねえ。
なにはともあれ、本作でふれられているヒーロのトーマムに発見され、プリマハム・ハット卿にこき使われるに至る曰くについても興味深く面白い内容でした。

・新都社作家 殺人事件
バーボン先生が登場している。ワロタ
同先生の作品「アサシーノス」未読なのです。俄然読みたくなる。
杉下の好みのシーンが満載って、わはははそれは読まないといけないってことでしょうねこれ。
わはははは。
他興味深い部分もありますが、このくらいにして控えておきます。登場作品の内容を色々ご存知の方はもっと楽しめるのではないでしょうか。



■まとめ感想
第一部と第二部、全くガラッと違う物語の内容。
個人的には一部の「きかんしゃトーマム」のほうになじみがあり楽しめた気がします。
原作の中身でも感じられることがある、大人の目からみたトーマス世界のシニカルな部分を色濃く押し出してくれていた二次創作のような気がします。それでいてキャッチ―なところも忘れず守られている。さじ加減は絶妙でした。
読んでいて退屈させられなかったと思います。個人的にトーマスシリーズは好きなのでここまでやってくれると嬉しいところ。本作でのシリーズももっと読みたくなりますね。
七面鳥先生の先のインタビューでは、トーマスのことについて質問礫を投げていたのは他ならぬこの私。スイマセンした! もっと質問あったけどさすがに怖くなってやめました。
本作では作家さんの原作愛を存分に堪能できた気がします。
また、かなりの文章上手なだけあってか、物語の構成やシナリオ作りをちゃんとなさっているのかに見える、面白く読むことが出来ました。
登場人物も魅力的だったと思います。よく分からず楽しんでいた第二部のほうでは、杉下が非常に面白い役どころで会ったと思わされましたが、元ネタがあるのかな。黒兎先生のラジオのほうで少し触れられていましたが、私も元ネタ知りません。しかしこれだけ楽しめましたので単位・良は手堅いかと。
このたびは更新誠にありがとうございました。
こうやって最後にずっと気になっていた作品の感想を書くことが出来たのも嬉しいところ。
今後も更新を楽しみにさせていただきます! 頑張ってください。



以上感想終わり!


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★9月29日文芸作品感想

これにて全ての作品の感想を書き終えました。
言葉が出てきません。
今まさに最後の作品を書き終わりました。
かなり震えています。

企画あとがき、コメント返信、作品リンクまとめなどは後ほど、落ち着いて更新します。



それではひとまず、今回文芸更新ありがとうございました。
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