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あとがき

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■企画全体の総括

 というわけで最後の感想が終わりました。(一言コメントはカット)
 九月ごろから受け継いで、途中空き期間ができることもありご迷惑をお掛けしましたが、なんとか破綻することなく半年間務め上げることができました。できていなかったなら誤ります。ごめんなさい。でも放り投げはしなかった。白兎先生の力を借りることはあったけど……。

 ここらでどの作品が一番おもしろかったで賞みたいなのを設けても良いのですが、まあ、なんとなく今回の感想で結論は出ているかと思います。
 特段、好きな作品を挙げていくと、場合シリーズ、ニッポニア、LEFTOVERS、ミシュガルド戦記、鹿児島都構想のすべて、HARS、有沢……印象深いのはこの辺りでしょうか。日替わり小説も見逃せない。いつまで続けるんですか、アレ。凄いものの誕生に立ち会ってしまった。

 僕の代では、ストーリーや文章など、項目別の評価を取り入れてます。
 これは小説賞の講評のような感想を書くことで作者のやる気を上げるという目的があったのですが、一番伝えたかったのは「何を面白いと思って、何をつまらないと思ったか」でした。「重甲兵機HARS」が良い例かもしれませんね。
 某感想では酷評を受けた同作品ですが、僕は好きです。ちょうど「鉄血のオルフェンズ」を見ていて、それに近しい? 雰囲気に惹かれたというのもありますが、僕はあの作品の纏う雰囲気が好きでした。もちろんめちゃくちゃな設定など、専門的な人が見れば叩く部分はたくさんあるのかもしれません。でも僕は好きでした。対立するわけではありません。あの人は嫌いで、僕は好き。それだけの話です。

 では、それを表明することで何を伝えたいのか。
 結局は、同じ価値観を持った人に好きな作品を見つけてほしいということでした。

 例えば僕が○という作品と×という作品が面白いと評価しました。
 その感想を読んで、自身もその二つを面白いと思っていた人は、僕と限りなく近い価値観である可能性が高くなります。となると、「他に黒兎が絶賛している作品があれば、自分にとっても面白い作品となりえるのかも?」と思うかもしれません。そうして、僕に近い価値観という狭い範囲に限りますが、色んな人に知らなかった作品を見つけて好きになってもらう、というのが心の底で考えていた僕の思惑でした。
 ……うまくいっていたでしょうか? 場合シリーズ、ニッポニアに関してはもっと読者が増えてほしいな、と思っています。

 これからは感想企画担当を離れ、また一作者・読者に戻るわけですが、もちろん読んだ作品にコメントすることは忘れないようにします。コメントはエネルギーですからね。作者として活動する以上は、欠かさないようにしたいです。
 四代目として引き継いでくださるのは安彩花先生。新鋭の作家であり、早くも人気作家の地位に上り詰めた恐るべき方です。僕は最初から足元にも及んでいなかった気がしますね。土俵が違うので直接対決となることはないでしょうが、これからは安彩花先生という企画担当者に対して作者という立場で、執筆した作品をいくつもぶっこむという迷惑な存在に戻ろうと思います。そういう点も含めて、安先生には覚悟をしておいてもらったほうがいいかもしれませんね。
 ……そういえば、今年の8月8日でニノベが8周年という記念すべき日を迎えますが、さてさてどうなることやら。これからはOBとしてのんべんだらりと四代目を見守っていこうと思います。何様だよ。見守らせてください。

 そろそろ、この会場も畳む時がやってきたようです。
 初代の後藤健二先生、二代目の岩倉キノコ先生、もう一人の三代目・白兎先生、四代目の安彩花先生。大変ご迷惑をお掛けしました。三代目で打ち切り……ということにはならずホッとしています。機会があったらもっとしっかりやれよと存分に殴っておくんなまし。
 更新を合わせてくださった全ての作者様。皆さんがいなければ、当然ですがこの企画は成り立ちませんでした。拙いながらも誠心誠意書き上げた感想に反応などもいただき、ありがたい限りでした。これからは再びみなさんの仲間入りを果たし、ともに感想企画担当を討ち倒さんとばかりに怒涛の執筆を続ける輩になる所存ですので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。
 そして、僕の感想を、今記している文章をお読みいただいている全ての方に最大の感謝を送りながら、西洋のおとぎ話の跋文に倣って、この三代目感想企画を閉じさせていただきます。
 それでは――――

 はつかねずみがやってきた。はなしは、おしまい。
 ……だけど感想企画は、まだまだ続きます。


 黒兎玖乃  2016/4/27
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