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第二十七話 本当にあった御守佐奈の話(混じるバジル)

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 私、見ちゃったんです!夕暮れの商店街で狭い路地に消えていく白いカタルゴの鎧を身に纏ってハンニバルのような兜を被った変身ヒーローを!

 急いで追いかけたんだけどふと気付いたら路地の向こうには誰も居なくってすっかり気配まで消えちゃってた。お父さんやお母さんはそんなの居ないって言うけど私は見間違いじゃなかったって信じてる!

 だってこの間堅悟くんと一緒に似た様なカッコをしたオジサマとお酒を酌み交わしたんだから!


――私が働いている雑居ビルの一角。今日も堅悟くんはどこか遠くの方を見つめながら仕事をしているように見える。あの日、全身傷だらけで事務所に戻ってきてから彼が醸し出している雰囲気はより鋭い感じになっていった。

 噂によると大企業の社長悪魔相手に新撰組の池田屋事件ばりの大立ち回りを演じたとか。すごいなぁ。ふと目が合って自然なタイミングで視線を逸らす。彼は今日も私の知らない世界で戦っているんだ。

「|御守《みもり》さん、この記事今日中に修正お願い」無遠慮に女性班リーダーの山崎さんが私のデスクに資料をどっちゃりと置いた。壁にかけられた時計を見上げると私は席に戻る山崎さんの背中に声を掛けた。

「すみません、私、今日定時であがってもいいですかっ!?」

「はぁ?あなたそういって昨日も早あがりだったじゃない。阿武さん、なんとか言ってやってくださいよー」

 山崎さんが振り返ると阿武さんは一番奥のデスクで手に取った夕刊を眺めながらのんびりとした声を私たちに向けた。

「いいんじゃない?佐奈ちゃんは正規雇用じゃないし。山崎さんも仕事熱心なのは良い事だけど相手してやんないとカレシに逃げられちゃうよー。でも佐奈ちゃん、なる早でお願いね」

「まぁ、失礼しちゃう!…私はここ都内で増え始めた飛行プラズマの謎を解き明かしたくて…!」

 山崎さんがそう言いかけると彼女のデスクの上で携帯が音を立てて鳴った。それを手にとって画面上の相手を確認するとそのままそそくさと廊下へ消えていった。最近付き合い始めたって言ってた彼氏だ。そんな見当をつけて私は自分のデスクのバッグを抱える。

「…千葉との県境の探偵事務所で爆発事故だってさ。なんでも一階に住んでいた老夫婦が爆風に巻き込まれて死亡だって。この辺も物騒になったもんだねぇ」

 阿武さんが手に取った拡大鏡をデスクに置くと堅悟くんの方をちらり、と見た。私は顔を上げた彼に声を掛ける。

「堅悟くん、この間あった仮面ライダーのオジサン覚えてる?実は昨日それに似た鎧を着たヒーロー見つけちゃったんだ!えっと、兜が般若にも似てたから…ハンニャバル?」

 堅悟くんは少し呆れたような態度で軽く溜息をついて自分の仕事を整理しながらデスクの前まで来た私の顔を見上げた。

「ハンニャバルて。どっかの海賊漫画かよ…。いいか、お前はやたらむやみに首を突っ込むな。最近このあたりで爆発事故があったって阿武さんも言ってただろ」

 夕暮れがが差し込むオフィスで長く伸びた阿武さんの影がうんうん、と頷くのが目に入った。それでも…私は拳をぎゅっと握って堅悟くんに言い返した。

「私だって…バイトだけどアトランティスの記者だもん!それにその事故のこと、堅悟くん何か知ってるんじゃない?」

「知るかよ。そんなもん」嘘だ。私はそう告げてやりたくて仕方が無かった。堅悟くんは嘘をつく時に斜め下に視線を落とす。どうしてなんでも自分ひとりで抱え込もうとするんだろう?そんなのとっても苦しいよ。私はバッグの持ち手をぎゅっと強く握りしめた。

「とにかく、私その人にあってくる!」

「あ?おいちょっと待てよ!」ヒールを突っかけて入り口に向かった私を追うように堅悟くんが立ち上がったけど、デスクからたくさんの資料が崩れてきたから彼はその処理に追われた。私はよし、と決意を固めて会社員がごった返してる帰宅路を踏みしめる。私が堅悟くんの代わりにそのヒーローを見つけてこの町の平和を守ってもらうように約束するんだ!

 昨日と同じ商店街に向かうと路肩の隅の方に白い糸を引きずったような気配が漂った。そこだけハイライトが当たったように鮮明に浮かび上がる感覚。私は神経を尖らせてその先っぽを追いかける。途中、もふもふ猫の誘惑や焼き上がる串カツ屋の匂いに負けそうになりながらも私はその影を袋小路の手前の角まで追い詰めた。彼にあったら何て言おう?『本当のヒーローですかっ?友達の、堅悟くんの代わりに戦ってくれますかっ!』なんてことを考えながら私はその鎧が消えた先の路地を覗き込んだ。

「あのっ!……ひっ!」

 思わず目の前に飛び込んできた凄惨な光景に身構える。黒いロングコートを着た大きな男の人が白い鎧を身に着けた銀髪の男の人の首を体ごと掴みあげて頚動脈に指を押し当てている。

「あらあら、私たちを追って日本まで来たのにすぐに見つかっちゃうなんて、おばかさん」路地の奥からそのいかつい男の人と同じようなコートを着た女の人がヒールをかつかつ、と響かせて歩いてくる。

「偵察用の能力を持つ英雄か…その名が聞いて呆れるな」重そうで何十キロもありそうな鎧を身に着けている人間を腕一本で持ち上げてる男の人がそう言った。鎧の人は何かを呻いているけど締め付けている腕の強さで自由が利かないのか、言葉にならない声で相手の十字架型に剃りあげた髪型を睨みつけている。

 奥の方から歩いてきた女の人が宙に浮かぶ鎧の人に呆れたような声で訊いた。「おおかた、“組織”から私たちを始末するように差し向けられたのでしょう?」細いけど、しっかりとした芯のある声。この人達も堅悟くんと同じように傷つく覚悟を背負って命を賭けて戦っている立場なんだ。

「ときに、そこのあなた」その声が私の方に向けられて「はいっ」と返事をしてしまいそうになる。「この男の鎧が見えるの?」私がボカしたように頬を指で撫でるとその女の人は蛇のような瞳を細めて面白そうに声を弾ませた。

「驚いた。こいつはまだ|隠密行動《スニーク》の能力を出したままだっていうのに。信じられない。どこかでこいつを見かけて追いかけて来たんでしょう?」

「…生まれつき英雄の能力を可視化出来る一般人がごくまれに能力を持たない人間の間でも誕生する事があると殺した天使が言っていた」

「か、彼を放しなさい!」体の震えを押し殺して背の高い刈り上げ男に声を出していた。今思えばどうしてそんな事が出来たんだろう?私自身、ヒーローになりたいという使命感?それでも…2メートル上の現実から見ず知らずの怪我人を助け出そうとした私の勇気に報いる事無く、残酷な決定が下された。

「却下」男は冷たい目で私を見下ろすと、一瞬その鍛え上げられた腕に太い筋が走った。そして…その延長線上でゴキン!と骨が折れるやな音が鳴った。

「あらあら。そんなに驚かなくても大丈夫よ」叫び声をあげてその場にうずくまる私の前に綺麗な女の人の顔が優しく語り掛けてくる。真っ赤に熟れた瞳を妖しく輝かせながらその女の人は私に顔がくっつきそうな距離で言った。

「私たちの間では殺しなんて日常茶飯事。それに世の中には知らなくても良い事がたくさんあるのよ…あなた可愛い顔してるわね。背が低いのに胸が大きくて長い睫毛がくっついた目がぱっちり開いてる。昔見た日本のアニメの登場人物そっくり。あなたみたいなコ、この国のロリコン野郎どもに遊ばせておくのは勿体無いわ」

 その人は青紫の口紅が引かれた下唇を淫靡に舐めあげると蟲惑的な表情で私の耳元で囁いた。

「私が可愛がってあげようか?」ふと喉が引きあがるのが見えて私はそっと顔を上げた。空中で停止したままの彼女の顔に真っ赤な五芒星が咲いた。

「離れろ!佐奈!何やってんだ!」

 路地の後ろから堅悟くんが呼ぶ声がする。私は涙を拭ってその声がする方へ走る。ヒールの片方がアスファルトに引っ掛かって、転びそうになった所に彼の腕が伸びて私ははっと彼の顔を覗き込んだ。

「馬鹿野郎。これだから首突っ込むなって言ったんだよ」

「ごめん」また堅悟くんに迷惑をかけてしまった。でも私、そう言い掛けた途端、顔を押さえながらその女の人が恨めしそうな声を上げて前に倒れた身体を持ち上げた。おでこの中心に深く突き刺さっていたダーツの矢が消えると堅悟くんの利き腕に洋剣が握られた。

「魔力で矢を創り出してヴァイオレットの眉間に当てたか。アーティファクトの部分変化。貴様、石動堅悟だな?」相方の男がその腕から動かなくなった鎧の人をボンと路地の奥へ放り投げた。

「あの人、首の骨が折れちゃってる」私が堅悟くんにそっと告げると大丈夫だという風にごつごつした手の平が私の肩を撫でた。

「並みの英雄の回復力なら致命傷にはならない…おいオマエラもどっかの組のヤクザに雇われて俺の命狙ってるんだろ?カーサスとヴァイオレットつったか?何のために俺を狙う?」

 堅悟くんが目の前のふたりに声を張り上げると愉快そうに口元を歪めてそのふたりは言った。

「何のためって、決まってるじゃない」

「金だ。それ以外に何が要る?」

「ふざけんな馬鹿野郎共。ぶっ殺すぞ」

 そう吐き捨てると堅悟くんはその手に持った洋剣を強く握り締めた。口ではああ言っているものの、二対一の状況。おそらく堅悟くんの情報は相手にバレちゃってて、堅悟くんは相手の能力を知らない。そして私という役立たずを抱えている。


「奇遇だな。こんな所をうろついていたのか」

 ふいに路地奥のブロック塀の上から響く声。「おまえは…」堅悟くんが頬に零れ落ちる汗を拭うと、ローブの男女を挟む形で背の高い細身の男の人が長い洋剣を地面に引き摺る様にしてゆっくりとこっちへ歩いてくる。

「あら坊や、生きてたのかい?アジトの件は災難だったわね」

 おそらくヴァイオレットという名前の女の人が新たに現れたその男の人をからかうようにして宝石の取り付いた指輪が輝く手の平を持ち上げた。声を掛けられたその人は垂らし髪の奥で鈍く光る瞳をふたりを挟んだ堅悟くんにぶつけてきた。

「石動堅悟、またお前か。死線に女連れとは、たいそうなご身分だな。さて、先日俺達が根城としていた事務所が運び屋の襲撃によって跡形も無く消え失せた。犯行手口となった精密爆弾の出所も調べさせてもらった。どうせお前が一枚噛んでいるんだろう?」

「勝手に決めんなよ」堅悟くんの視線が斜めに落ちる。「大宮の事務所を出入りした記録が残っている」「それは、こいつらをやろうとして組長が勝手に」堅悟くんの声が言い淀む――千葉との県境で起こった事務所の爆発事件。阿武さんのいう話だとその事件で多数の死傷者が出たっていうから、もしそれが本当だったら堅悟くんは…

「詳しい事情は後だ。コイツラは俺の命を狙っている。まずはコイツラをどうにかしないと」

「…話をはぐらかしたな。確かに、俺もこのふたりは最初から気に入らなかったんだ。聞く所に寄ると母国でも名の知れた万死に値する悪人らしいじゃないか」

 構えた剣の刀身を長い指で撫でるとたらし髪の男の人はおっかない顔で微笑んだ。挟み込まれた二人組みもこれから始まる戦闘のためのそれぞれに構えを見せる。

「あらあら。うまくやっていけると思ってたのにね。優等生のお坊ちゃん」

「俺が来て戦況は変わった。お前等の余裕たっぷりという態度が気に入らんな。さっさと本性を現せば楽に成れるぞ」

「殺れるモンなら殺ってみろよ。英雄殺しの刈り上げサイコとレズシスター。一時休戦だ。ここは共闘と行こうぜ間遠」

 堅悟くんと彼の間遠と呼ばれた背の高い男の人がローブの二人組みを挟んで剣を構えた。すっごい安心感。大きな圧力釜の中に居るような鉄壁の強さに、私は戦いを前にして電柱に身を隠していた。

「さぁ、御用改め、だぜ」

 堅悟くんがニッと歯を見せて剣を引く。夕暮れの路地裏で英雄四人による死闘が幕を開けた。




――光に届かない地下13階の研究室。臓物から吐き出された血がこびり付いた診察台の上で菱村真一は目を覚ました。

 深海の奥に身体ごと沈んでいるような鈍痛漂う気だるさを感じながら鰐口状に変形したままの自分の右腕を顔の前に掲げる……記憶が失われる前の一番最後の光景。俺はまた『英雄』に命を狙われてなすがままに身体を切り裂かれ敗北を喫した。

 そして今、この不衛生極まりない台の上、無造作に転がされている。裸電灯がぶら下がる薄暗い部屋の奥からは汗が染み込んだままの白衣を着た中年の男が鼻歌雑じりで自分と同じように診察台に並べられた死体から奇麗な色をした肝臓を切り出している所だった。

 広いとは言えない部屋中立ち込める異臭から完全に麻痺した鼻を鳴らして菱村は診察台から身体を起こす。そっと脈を打つ心臓に手を置いた。自分はまだ、生きている。いや、生かされているのだ。この男の手によって。

「おや、目を覚ましたかい。菱村くん」

 汚れたトレイの上にメスを投げ捨てるように手放すと返り血として浴びた血糊が柄のように染み込んだ白衣の襟を正して、菱村を『修復した』久慈友和が不揃いの前歯を見せて振り返った。

 死体を意のままに操る能力を持つネクロフィリアは外科医としての才も有るらしい。

「なぜ助けた?」

 一番シンプルかつ不可解だった疑問を投げかけてみる。このマッドサイエンティストに身体を診てもらうのは以前、悪魔としてシオンの細胞を身体に取り込んで以来二度目。ぐっと目の奥に鈍痛が響いて俺は患部に手を重ねた。自分を襲った相手が誰だったか。ぶちぶちを音を立てて引き裂かれる意図と糸。此処への記憶が繋がらない。

「おまえさんはもう、戦わない方がいい」

 久慈が元の遺体に向き直って俺に背を向けながらこもった声で呟いた。乱れた髪と意識を振り払って俺は血染めの世界地図に視線を向ける。再び手に取ったメスを後ろ手で揺らしながら久慈は俺に言った。

「この短期間に英雄相手に二度の敗戦。おぬしのような人間と悪魔のハーフであるイレギュラーでなければ普通に死んでおる。なぜワシが取り付けてやった離脱用ブースターを使わなかった?」

 菱村は診察台の上に片足をもたげてその踵に目を落とした。人体で一番堅く創られているその箇所には強烈な圧縮ガスが仕込まれており、以前参加したデビルタワー襲撃の件ではそれを使ってバハムートの『槍』日部梨王を相手に追い詰められながらも離脱に成功。その戦いで三十秒以上足止めとしての時間を稼ぎ出した。相手との能力相性としての適正もあったが天と地程の実力差がある相手に対し、|新参者《ルーキー》が成し遂げた緒戦としては考えられない成果である。だが、その敗走は生まれながらの成功者であった菱村の自尊心を大いに傷つけた。


「どうせ自分も石動や四谷のように立ち回れると思っとたんじゃろ」

 己の浅はかな考えが見透かされて菱村は重く濁った息を吐く。淀んだ口調で久慈が言葉を吐き続ける。

「あやつらの持っている能力は特別じゃ。まさか馬場夢人の首を討ち取るとは口には出さんかったがアライアンスを組んでた連中も誰も思わんかったじゃろうよ。あまりにもうまく事が進みすぎて気味が悪いくらいじゃ。まー、敵側にもなんかしらの思惑が蠢いていたに違いないがの」

「助かった。とりあえず礼を言おう」

 話を打ち切るように床に足をつけると再び鈍痛が頭の中へ訪れて菱村は巻かれた包帯の間に指を捻じ込む。思い出したように久慈が間の抜けた接続詞を宙に浮かべた。

「あー、それとおまえさんは社会的に死んだ事になっている。裏から手をまわして葬式ではワシが海外から取り寄せたおぬしに背格好の似た死体を焼かせた」

「…もうあの家に戻るつもりはない」

 靴を履いて台の上から身体を持ち上げる。能力を放出したままだった右手を解くと菱村はその手の甲をいとおしげに反対側の手で撫でた。自分の身体に取り込んだ結原紫苑の柔らかな横顔を浮かべて思いを馳せる。同時に自らの父である武蔵の歪んだ笑い声が照り返された。

 自身が経営する企業の拡大化とは言え、裏では相当に汚れた仕事を請け負っていた。その声は準悪魔として生きる今も内耳の奥に焼きついてる。

「さっき俺に戦うなと言ったな。どういう意味だ」

 自然と語気が強まる。菱村が久慈の背中を睨みつけると黒ずんで縮小された肺が久慈の弄くりまわしている死体の身体から別離された。解剖の手を止める事無く久慈がぶっきらぼうに言い放つ。

「言葉の通りじゃよ。おまえさんはあまりに世界を知らな過ぎる。親が敷いたレールを歩いて教科書通りのおべんきょを学んで退屈しのぎに女の尻を追いかけて悪魔に身を墜したんじゃろ?
この世は一筋縄では行かん事が多すぎる。経営に医療分野。悪魔として生きて行く。それは別に英雄と闘う事だけではない。おまえさんはまだ若い。悪魔としてどうあるべきか、生き方を学ぶべきじゃ」

「…社会不適合者による有り難いお説教だ。参考にするよ」

 不毛とも思える話を切り止めて菱村は衣文掛けられた自分の上着を身に着けて地上に繋がるエレベーターのボタンを押す。

「世話になったよ久慈先生。もうたぶん、あんたと会う事はないと思う。達者でな」

 思いがけない言葉に久慈はふん、と鼻を鳴らすと手を止めて視線を壁の先に泳がせた。

 地上に繋がるドアが開く。眩しい光に目がくらむ。菱村真一は死んだ。悪魔の娘を身体に宿したひとりとして菱村真一は準悪魔として生きていく。

 その道の通ずる先は神でさえも知らない。




第二十七話 完


80, 79

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