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黒瀬愛奈の災難

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 「わー!! コッチ来るな!!」
 「大丈夫大丈夫大乗仏教」
 「何が!?」
 「ちょっと永遠に残る傷をつけるだけだから」
 「オブラートに包んだ言いかたをしないで!!」
 「じゃあ、処女膜に穴をあける」
 「ごめんやっぱ優しく包んであげて」



 実は兄がシスコンであることになんとなく察しはついていた。
 なので、多少変態的な行動や言動を目の当たりにしたとして、多少は驚かない自信はあった。あったのだがさすがにレイプされるのは勘弁してもらいたい。自分の純血はオナホにささげるのだとほんの数日前に誓ったばかりなのだ。
 それを普通の男の、おまけに兄に散らされるなんてエロ同人の中だけの話にしてもらいたい。
 割と混乱している思考回路の中でそんなことを考えながら、後ずさりをしながら何とか逃げようとする。
 しかしここは狭い室内。
 逃げ場などあまりない。
 すぐに追い詰められてしまう。




 「さぁ!! 覚悟しな!!」
 「ヒィ!! レイプ魔!!」
 兄妹間とは思えないような会話を交わしながら、必死の攻防を続ける。
 しかし、もう逃げ場はない。

 限界だ。

 勝てるわけもないが、最終手段(暴力)に訴えようかと愛奈が真剣に思った。ちなみに愛奈は剣道初段。二段に向けて絶賛練習中だが、兄は既に二段を取得している。腕前でいうと三段級はあった。と言っても彼がやらなくなって既にかなり時間は経っているので腕は落ちているだろう。しかし性別差もあるので勝てる気はしない。
 八方ふさがり。
 いあいあくとぅるふふたぐんとでも唱え邪神様を呼び出して自らSAN値を零にした方が楽なんじゃないかと思った瞬間。

 バンッという大きな音が突如部屋に鳴り響いた。




 「「え!?」」
 二人分の驚いた声が響く。


 どうやらこの部屋の扉が開いたらしい。
 二人の視線が一瞬そちらに向く。

 すると開け放たれたドアの向こうに、異形の姿が見えた。
 モクモクと放たれるスモーク。その後ろに誰かがいた。ガスマスクをかぶり、スニーキングスーツと呼ばれるタイプの体にぴったりとあったスーツを着ている。コシューコシューという苦し気な呼吸音が聞こえてくる。おまけに少し空中に浮いているかのように、ゆっくりとこちらに向かって来ている。
 そいつは全裸の兄と、怯えた顔をした二人を見るとゆっくりと口を開くと言った。


 「……ダース……ベイダー」
 「「いや、サイコマンティスでしょ」」



 さっきまで犯される側と犯す側だった二人が同時にツッコみを入れた。
 ほんの一瞬、心が通じ合った瞬間だった。



続く(と信じている)


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