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上映時間1時間31分目での感想:警察・特殊部隊・軍隊、暴徒…それぞれのロールプレイの重要性

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ただいまんこ

明けましておめでとうございます

*。:.゚アケマシテヽ(´∀`)ノオメデトウ゚.:。+゚

皆大好きしゃぶられ大好きバーボンハイムだよーーーーー


58分目からかなり間が空いてしまって申し訳ない。

流石に仕事も忙しくて、カレーと鍋で風邪ひかないようにするのと

アサシーノスの執筆に精一杯だったので とてもデビルマンコを鑑賞する暇が無かった。


正月休みに入ったのでいい加減 逃げ回るのにも飽きてきたので

とりあえず消化しようと思う。今回はなんと最高記録の33分だ。


1時間31分目に到達した。


ラストまでもう少しだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ここまで進めたのもツッコミどころをいちいち列挙していたらとてもじゃないが、

鑑賞しきれないと思って一旦どこまで耐えきれるか我慢したからである。


今回の感想についてだが、いちいち列挙するのも疲れてくるので

総括といった形でお話しよう。


今回のパートは、デーモン狩りの進みゆく世界。
ミーコとススムの2人を美樹が庇ったばかりに、牧村家がデーモン特捜隊の強制捜査を受けてしまう。
尋問の末に、不動明は正体を明かして牧村家を庇い、処刑されてしまう。
一方、残された牧村家の人々は怒り狂った民衆の闇討ちに遭い、皆殺しにされてしまう。
何とか復活し、牧村家へと向かう不動明。自宅についた彼を待っていたのは最愛の美樹の変わり果てた姿だった……

今回は、牧村家を取り囲む環境も刻一刻と崩壊へと向かっていく描写が多かった。

まあ、前回のパートよりかは正直見ていて苦痛ではなかった。
思うに、俺は築き上げられた世界が崩れ去っていく滅びの美に取り付かれているのかもしれない。
崩壊した広場の描写や、空爆を受ける東京の描写は絵にはなっていたし、
不動明が連行されていく姿が十字架に磔にされたキリストをモチーフにしていたり、
磔刑にされた不動明が銃殺されるシーンはまあ、見ごたえはあった。
特に「お?!」と思ったのは、明が復活するシーンで口から銃弾を吐き出すシーンだ。

血反吐と共に吐き出されるへしゃげた銃弾の描写はなかなか絵になっていたし、
血反吐と共に銃弾を吐き出すシーンでは最初に土を噛んでから、その後に嘔吐する
伊崎の演技はかなりエグくて生々しい描写で拍手を送りたいレベルだった。
韓国映画の血反吐によく見られる血の中に肉片と胃液と腸液が
混ざっているかのようなあのドロドロとしたねっとり感があり、
血反吐の質もかなり良かったと言える。

俺は韓国映画のアジョシ、シュリ、泣く男が大好きだ。
血反吐だけでいうのなら、本当にお世辞抜きで上記の3つに劣らないリアルなエグさだ。
ハリウッド映画でよく見られるようなただの赤い水を吐いているだけの血反吐ではない。
やはり、この血反吐のレベルだけで暴力の悲惨さに箔がつくのだ。

ただし、血反吐を除いて私が絵になっていただの、見ごたえがあっただのと言っている
その他のシーンはこれはあくまでもこのデビルマンコというクソ映画の中で
レベルをつけるならの話である。

無論、映画としての演出としてはチープさ、安っぽさを感じざるを得ず、
とても 10億円かけた超大作の演出とは思えないレベルだ。



なによりこの映画…デビルマンという作品において
かなり重要な要素となる警官、特殊部隊……そして何より暴徒の描写が本当にカスすぎる。(失礼)

前回のパートで激怒してしまったところと被るが、こういう警官や特殊部隊が敵として
登場する作品では、敵となる彼らの行動や描写をパーフェクトに近づけなければならない。

今回のパートでもあったのだが、射線上に味方を配置するように敵を包囲したり
(牧村家の人々を拘束し、庭で尋問するシーン)、未知の敵勢力に対して装備しているライフルも
使用せずに何故か接近戦を挑んだり(ミーコがBLOOD+の音無小夜みたいに何処から取り出してきたのか分からん
日本刀を右手に、M16(?)を左手にデーモン特捜隊と一騎打ちをするシーン)……
特に後者においては変異を起こしたミーコに対して見とれてフラフラと歩き出すアホなノータリンのxxxxの
酔っ払いみたいな隊員も居るほどの間抜け振りを露呈してくれた。これがコメディならいいが、
シリアスな雰囲気を狙ってるのなら一気に興醒めも甚だしい。

なぜならば、警官や特殊部隊は国家を治める権力者側であり、国家内における
反乱やテロなどを鎮圧せしめる絶対的なパワーを持つ。彼らが汗水を垂らし、血反吐を吐き、
この世の汚物や悪臭を夢に見るほどまで嗅ぎ、まともな人間扱いもされない教育の中で屈辱という屈辱を味わい、
手足の皮がズルムケになるほどの苦悩の働きをしてきたからこそ、国家は長年他国の侵略を受けることもなく、
国内においては北斗の拳並の犯罪が蔓延ることもなく、存続してきたのである。

もし、作中において彼らが敵として立ちはだかった時の恐ろしさを
丁寧に より完璧に 近づけることで 
反体制側になる主人公の絶望的状況を表現することが出来るのだ。

私が思うに、警察、特殊部隊、軍隊……この3つは作品で軽々しく扱うべきではない。
生温いセリフ回しや、間抜けな行動などもってのほかである。
特に彼らを敵に回すようなハードでシリアスな作品や、ディストピア作品を描きたいのならば
絶対にリサーチだけは怠ってはならない。


警察、特殊部隊、軍隊の行動を描写するにあたって

下品な言い回しの多用、高圧的な態度、体育会系気質といったものは

あくまでも調味料にしかすぎない。

大切なのは基本的なちょっとした動作に気を配るだけでいい。

1.射線上に味方を配置して敵を包囲しない

2.小銃の銃口はローレディかハイレディのどちらでもいいので、絶対に味方のいる位置に向かせない。

3.敵から絶対に目を離さないように常に警戒を怠らない

4.小銃を携行する時のベルトは身体に密着、あるいはブラブラと揺れない範囲内で
  しっかりと固定させておく。(銃を落としたり、銃口が仲間に向かないようにする)



これさえ押さえておけば 後は多少主人公無双してもそれなりに映る。

細かいことを言うのなら、銃やベルトの一つ一つにテープを巻く(脱落防止)、
野外戦の時に敵に照準を合わせる時に空を見てから照準する(瞳孔を小さくして狙いを定めやすくする。)、
銃を背中に固定してぶら下げる時に銃口は45度気味にする(それ以上の角度にすると銃口が隣の味方に向く危険あり)
などなど……こういった細かい描写をさりげに入れることで警察・特殊部隊・軍隊を強く見せることが出来る。
まだまだ作者も勉強中である。


(とかいいつつ、私もできてるかは微妙だけどね(^^;)
「おい、文鳥。そんな偉そうなこと言ってるんやったら、実際にお手本見せて見ろや」と
思われた方々も居ると思うんで、思って貶してやりたい人はアサシーノスの19話見てみて下さい。)

あとはこういう環境に置かれている彼らの顔を絶ッ対に適当に描かないことである。
くれぐれも他のモブのような適当な描き方をすべきではない。
強面か、しかめっ面、眉間に刻み込まれた皺、傷跡のある顔にすべきである。


次に何より大切なのが暴徒である。
この暴徒は時に警察・特殊部隊・軍隊をも凌ぐ脅威となる。
ブラックホークダウンやザ・レイドを見て頂けるとわかりやすいが、
戦法などはぶっちゃけ上の3つには到底及ばないものの、
圧倒的な数と怒涛の突進力……つまり土石流のような物量で時に3つを凌駕するほどのパワーを発揮する。
警察・特殊部隊・軍隊などは銃やナイフなどある程度 武器が決まっているが、
暴徒は手当たり次第にその辺の凶器を持ち出して突撃してくるので、即座に反撃方法が掴みづらい。
銃やナイフ、包丁を持っている連中ならまだしも、
斧、日本刀、マチェーテ、青龍刀、バール、酒瓶、バット、棍棒、鉄パイプ……
ただ単に振りかぶり、振り回す、刺すだけの攻撃手段しかない筈の武器を
各々が持ち、速攻で怒涛の勢いで圧すことでまるで千手観音の乱舞が如き攻撃力を誇る。
さらに恐ろしいのがこれに投石が加わることだ。

この映画デビルマンの終盤シーンではそんな暴徒たちが猛威を振るい、主人公たちに襲いかかる。
映画という時間の制約を強いられる媒体において、この暴徒をラスボスである飛鳥了の前座に
持ってきたのは正解と言えよう。

だが、この映画は本当に素材が持つアドバンテージをまったく生かさない。
牧村家のお父さんとお母さんが暴徒に立ち向かうシーンでは、一見するとかなり暴徒の脅威が
描写できているように思われるが、実はまったくそんなことはない。

暴徒に囲まれて牧村夫妻は何故か持っていた筈の包丁を
手放してただ殴る蹴るのリンチを一方的に受けるだけである。
先程まで戦う決意をしてたのはいったい何だったのかと心底がっかりさせられてしまう。

そもそも、あれほどの数の暴徒が襲いかかってきているというのに
何故即席のバリケード一つ築き上げないのか?
殺される覚悟は出来ていたんだと説明しようにも、牧村親子は暴徒に戦う決意を表明しており
死ぬ最期まで足掻くつもりでいた筈だ。だとするなら、たとえ手遅れだったとしても
本棚やピアノ、机などで窓を塞ぐ描写の一つぐらいはしても良かったのではないか?

これにより、暴徒側の脅威が増す。築き上げたバリケードを容赦なくぶっ壊してくるだけでも
より危機感が増すし、牧村親子の死闘もより色濃く出来るはずだ。




つーか、おまえら娘護る気ないやろ。

アホばっかや、この世界の住人。




牧村夫妻だけは物語で一番まともな行動をする人間だと思ってたのに心底絶望させられた。


暴徒側も暴徒側で何故、投石だったりバットを投げるなどしてガラスを叩き割らないのか?
別にブラックホークダウンの民兵やザ・レイドの犯罪者集合団地の住人よろしくAK-47や
マチェーテやピストルなんて持たなくてもいい。
そんじょそこらへんのバットや石やバールの使い方を少し工夫するだけで暴徒の脅威は表現できる。

挙句の果てにヒロインの美樹が殺されるシーン……なんでよりによって
タクシーの運転手なんだ。いや別に運転手ってのが悪いわけじゃあない。
ただ、小奇麗すぎるんだ。さっきクリーニング屋さんでアイロンかけたのを着てきましたみたいなのがバレバレなんだ。
運転手さん、アンタ暴徒化したんだったら かなりの人間をデーモン狩りと称して
手にかけまくってきてるハズなんだからさ服装に血がついてるとか、服が皺だらけとか、
破けて乱れまくってるとか、ネクタイずり落ちて、襟がぐしゃぐしゃとかさ……なってるはずでしょ。
どいつもこいつも目つきは全然逝ってないしさ……ザ・レイドのマチェーテ持って主人公に襲いかかってくる
暴徒の目を見てくれよ。完全に目がトンぢまってて、ゾッとするの。
(ザ・レイド見た人、壁を刺しまくって主人公をいぶりだそうとしてくる奴言うたら分かるかな?)

暴徒を敵で出すんなら名無しでもさ、一人ぐらいゾッとした目つきの奴出してくれよ。

あとさ、牧村夫妻を殺した暴徒連中……下で何してんのさ。
なんでよりによって運転手一匹に美味しいところ持っていかせんのさ。
リンチしてるところでせっかく「おお?」ってなってたのに台無しだわ。
おまえら大喜びでデーモン狩りに牧村家に押し寄せたんとちゃうんかいな。
せっかく残った最後の獲物一匹なんだしさ、全員で美樹を殺しに上がってこいよ……

おまえら暴徒の強みっていったら「数」と「物量」なんやろ。
数で襲いかかってこいよ……

そういうところなんだよ。リアリティが無いの。

「そういうお前は~」と言われると困るので、一応私もアサシーノスで研究はして実行したつもり。
(モニカがシャベスに襲撃されるシーンとか……)

……デビルマンの良さはヒロインが暴徒に襲われて生首にされるっていう
アドバンテージにあるんでしょ。しかも、暴徒が殺しにかかってくるだなんて
ホンマに美味しすぎるシチュエーションやん。

ヒロインを数でいたぶって惨殺処刑するのを魅せるのはセオリー通りすぎるから、
その様子を描けなくても前置きで暴徒の荒々しさを表現しておくとかでさ……幾らでも表現できるじゃない。

たとえば、タバコ吸いながらヒロインの部屋に入ってくるとか、
鼻くそほじりながら入ってくるとか、痰とか唾を吐きながら入ってくるとか……
扉が閉まってるんなら、豊田商事の犯人みたいに扉越しに罵声を浴びせながら扉をぶっ壊してくるとかさ……

ホンマにね、暴徒をただの村人Aとかモブぐらいにしか考えてないの。
だから、登場人物一人一人が全部薄っぺらく見えてしまうの。
主役や主要人物だけおちんちんみたいに立たせておけばいいんじゃない。
脇役の役割をしっかりと理解した上での行動を取らせた上で描写しないと
ホンマに作品の世界観がつくりものに映ってしまうの。

不動明の十字架が何で逆向きやねんとかそんな細かいところとか、
不動明の棒読み演技とか以前にね……

この作品って特に警察・特殊部隊・暴徒がきちんとロールプレイしないと一瞬で駄作になってしまう難易度の高い作品だからしっかり描写とかもきちんと練り上げないとイカンのにどうしてただのモブとか村人A扱いしちゃうかなぁ……

ホンマに美味しいシチュエーションをまったく生かさない映画やし、
せっかく挽回できるチャンスをドブに棄ててるのが多すぎる。

以上、今日はここまで。
また追加でいうことがあったら書き足したりします。

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