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2018.4.11 番外編 デビルマン完全復刻版レビュー 「シレーヌ 血まみれでもきみはうつくしい」

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ただいまんぽけい 宜しクンニリングス
……アカン……また下ネタ言ってもうた……


こんヴぁんわ バババーボ・バーボボーンハイムこと
ババボボハーンハイム、もとい文鳥だ。

平成30年4月9日デビルマン 完全復刻版5巻を購入した。
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コメント欄に「完全復刻版がオススメだ」とあったので、検索してみると
安くて7千の8~900円ほどが最低相場で、あとは9800円だったり1万円越えだらけだった。
メルカリでも安くて5~6000円が最低相場だったが全て売り切れてしまっていた。

最近、ジャケットやネクタイを買い漁りすぎてちょっち金が…
あと、BLの勉強に風と木の詩も欲しい……
なにせ、おれの中のBL名作はNo.6が基準だからもう少しBLの
表現ボキャブラリーを増やしたい……

あー、あとアサシーノスの次回更新分でドナテロのロープ降下シーンを描きたいからロープワークの本も欲しいし……

あと最近、腰とお尻が痛いから整体かマッサージ行きたい……

あ、あとワイシャツに合うジレかセーターが欲しい………

とまあ、ありとあらゆる煩悩が思春期真っ只中の我慢汁のように
グツグツと湧き出てき始めているので(もうええわ……黒兎語おさえんとこう……)

色々と(まあ、今日給料入ったけど……)と思って文庫版を買おうとしたが、AMAZONのレビューを見るとそのほとんどが絶賛の嵐だった。
どうやら文庫版だとかなり加筆などがされているらしく、
雑誌掲載当時の迫力を味わいたい人にはぜひぜひ完全復刻版の購入をオススメするとあった。

……買おう。

正直安い7800円…7900円だったかな?の可でいいかなと思ったが、
正直名作なので9800円払っても惜しくはないと思ってアスコットネクタイ2つとロープワークの本を同時購入しますた。


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……黒兎語我慢できんのも 金遣い荒いのもこいつのせいかもしれんな……

おっとと!すまんすまんk……!!
話を戻そう!!!!


いやぁ…… 完全復刻版……これはすごい。
1~5巻にプラス新デビルマン1巻までついている。

現時点では1~5巻までしか読めていないので、新デビルマン1巻の感想についてはまたの機会に述べさせてもらう。(ってか、総統閣下の話むかし読んだことあるやん。)

さてと、読み終えた後のデビルマンのレビューだ。


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1巻を読み始めた当初は正直言って
「あ~…やっぱり漫画のノリだなぁ」「あー、リアリティの無い雰囲気のラブコメ漫画か~」と
いうのは否定できなかった。これは正直に言う。また、連載当時の不良観もかなり反映されていて
「あー、今時こんな不良はいねぇわなぁ」と思っていた。

だが、読み進める内……とまあ、だいたい分かるやろ。


ただただこれだけや。

なんで、この原作からあの超絶なマンカス映画が生まれたのか……


なんでこんな神シーンがあんな腐った梅毒チンボコシーンになったの?


なんでここカットして逆にこんなチンカスシーンを入れたの?


これに尽きる。





ストーリーは原作も映画も以下の流れにおいて共通している。

1.不動明が飛鳥了の誘いにより、デビルマン化

2.デビルマンになった不動明の苦悩

3.シレーヌ戦

4.ジンメン戦

5.世界崩壊~デーモン狩り

6.牧村美樹の死

7.サタンとの最終決戦~不動明の死

ただし、原作とあのマンカス映画は改変シーンが多々ある。

具体的に相違点を述べると

1.デーモン化する過程
【原作】理性を失なった人間の精神を乗っ取り、やがて身体も変化していく

【映画版】内片から飛び出したオタマジャクシ的なものに取り付かれて身体が変化していく

2. 不動明がデビルマン化する過程
【原作】飛鳥邸の地下に理性を失なったゴロツキ(ヒッピ一系?)が集められており、
デーモンたちがゴロツキと不動明の精神を乗っ取っていく中、ただ一人不動明だけが
精神を乗っ取られずにデビルマンと化す。

【映画版】飛鳥邸の屋敷の奥にある扉を開けるとデーモン化した飛鳥了の父が肉壁に
取り込まれており、その肉壁からオタマジャクシ状のデーモンのエキスが
不動明と飛鳥了に取り付き、身体まで変化していく。2人とも無事にデビルマンと化す。

2.シレーヌ戦
【原作】バトルフィールドは森林地帯。シレーヌは不動明ことデビルマンの腹を串刺しにして左腕を切断、シレーヌも腹を串刺しにされ左耳を引きちぎられ、
瀕死の中 仲間であるカイムと合体。自らの首を切断したカイムの命に報いるため、シレーヌはデビルマンを敗北寸前まで追い込む。
目を覚ましたデビルマンは飛鳥了に起こされ、トドメを刺す前に力尽きたシレーヌの姿に心から敬服する。

【映画版】バトルフィールドはビルの上空。飛び上がってバトルして、デビルマン敗北してシレーヌがトドメ刺そうとした瞬間に
飛鳥了が現れて 気がついた時にはシレーヌは居ない。


3.ジンメン戦
【原作】初登場時は新幹線の車両内。不動明がよく遊び相手になっていた近所のようじょことサッちゃんを喰らって取り込んだジンメンは公園で
不動明と遭遇。サッちゃんの顔と犠牲者たちの顔が浮かび上がる背中の甲羅を盾にする極悪非道の所業で
不動明を痛めつける。激怒する不動明だったが、「人間は従順な牛や豚を平気で食ってるが、俺は殺さずに食った」と
死ぬほど腹の立つ屁理屈を並び立てる。
しかし、取り込まれたサッちゃんの「おにいちゃん、こいつを殺してー!! 私は死んでる気にしないでー!! 」の一言で
断腸の思いでジンメンの甲羅に憤怒と哀しみの拳を叩き込む。(その際にサッちゃんの左目は崩壊、目を開けたままサッちゃんは二度目の死を迎える)
命乞いをするジンメンだが、激怒した不動明に甲羅を剥がされ、死亡。剥がされた甲羅に刻まれた
サッちゃんたち死人の顔を見下ろしながら不動明は哀しみの涙を流す。

【映画】初登場時は街中の広場。その場に居た原作のサッちゃんにあたるウシ君を食らったあと、
海岸近くの森林にて不動明と遭遇。ウシ君の顔と犠牲者たちの顔を目にし、ウシくんと最期の別れを済ませた後、
ウシくんの顔面に全力で拳を叩き込む。ジンメン、命乞いをせずに「人間だって動物喰ってるだろー」と筋の通った
理屈を述べて死ぬ。



えーっと……一先ずここまでで感想を述べさせてくれ。
書いていて段々ムカついてきた……



今回はシレーヌ戦について語りたい。
もう何が大切かてコレや。

映画版はここのシーン改悪の中の改悪と言っていい、レベルだ。

なんでこのまま使わへんかったの???尺長いからか?

尺長いんで映像化せーへんのやったら映画にするなよ。
ドラマにするか 分けるか、やめるかしろよ アホ。
これちゃんと映像化してたら今頃 名アクションシーンになってたやんけ。。

……つか、ホンマに分からへんのやけど

なんでカイム(シレーヌと合体するデーモン)んところ切ったんや

ここのシーンだけで正直9800円は安いと思ったほどや。

実際に目にしてもらった方が伝わりやすいので、
トレースでこのシーンを紹介します。

状況説明:

不動明ことデビルマンに腹を串刺しにされ、左耳を引きちぎられ満身創痍のシレーヌ。死ぬのはもはや確実……このままでは敗北することを悟ったシレーヌはゼノン様に助けを求める。すると、天から雷鳴轟き
突如彼女の仲間であるカイムが現れる。ゼノン様がカイムを助けとしてよこしたのだ。 窮地に陥る彼女に向かってカイムは合体してデビルマンを倒そうと申し出るが……
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デーモンは様々な生命体と合体することで強大な力を得ることが出来る。もちろん、映画版みたいなジュアヴォモドキみたいなあんな出来損ないの雑魚なんかではなく、かなり強いパワーを得た正真正銘のデーモンになることが出来る。

だが、合体とは必ずしもハッピーなことばかりではない。合体すると意識の主導権争いが起こる。もちろんその確率はランダムであり、合体することで意識が相手に乗っ取られてしまう危険性も孕んでいるのだ。

更に恐ろしいのが瀕死のデーモンと合体した場合だ。
もしも瀕死のデーモンが意識の主導権を握った場合、合体しても
最終的に死亡してしまうのだ。

この場合、健康体のカイムと瀕死のシレーヌが合体した場合
カイムが意識の主導権を握れば生き残る可能性は高まるが、
シレーヌが意識の主導権を握った場合、カイムごと共倒れになってしまうのだ……


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カイムはそう言い遺すと自らの首を自らの触覚で切り落とし、
壮絶な死を遂げる。

泣き叫びながらシレーヌはカイムと合体し、
デビルマンに向かいながら

「デビルマン!! シレーヌの執念がカイムの命が
貴様を殺す!!!!」

と叫びながら、シレーヌの触覚で電撃を食らわせ、カイムの角でデビルマンの腸を串刺しにする。

そして、止めを刺す寸前に息絶えるのである。
その顔は満足そうな笑みを浮かべた安らかな死に顔だった。




………なんで、これカットしたのかホンマに分からへん。
長いんやったら3部構成にしてここで1部終わっとけよ!!!

映画版なんやねん
シレーヌはアモン(不動明に合体したデーモン)を愛してたんだよとか唐突なラブストーリー入れる暇があるんなら、
原作通りカイムさんのシレーヌへの不器用な愛情のラブストーリーを
ちゃんと再現しろよ!!!!!

カイムさんの死に様は本当に美しい……美しすぎる。

ホンマにパッと出のキャラやのに、一瞬で魂に刻み込まれるキャラに
なる名キャラだ。

「シレーヌ 血まみれでもきみはうつくしい」

僕の魂にこの台詞は一生刻み込まれ続けるだろう……
カイムさんこそ男の中の男である。
いや、漢の中の漢である。

カイムさんの台詞はシェイクスピアの作品に
匹敵するレベルの哲学的な名言だ。

どうして頑なに自分の命を捧げてくれるのかと
問いかける女、シレーヌに対してカイムさんとシレーヌが無言で
みつめあるこのコマ、間が本当に美しい。







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カイムさんの不器用さが伝わってくる……
おそらく、カイムさんはすごく不器用な男だったのだろう。

相手は美しさではデーモン界のアイドル級レベルであり、
ブ男な自分とは不釣り合いな女だと頑なに想っていたのだろう。

でも、人生の終焉で愛する女が助けを求めていた時
ゼノン様にその任を遣わされた時、これは天命だと思ったに違いない。

だが、改めて愛する女にどうして自分のために命を捧げてくれるのかと問われた時に不器用なカイムさんはうまく言葉にすることが出来なかったんだろう。だけど、最期の最期に彼女への愛を告げずには死ねなかったのだろう。



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ああ、これはホントに
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エリナ・ジョースターさんがこう仰られるのも無理はない……

事実、滅び行く愛は星空のように美しい。


カイムさんは最期の最期まで「愛してるからだ」と言えなかった。

おそらく、だけど何故自分がシレーヌを愛していたのかを
言うことは出来た。

本当に不器用すぎる男だった……カイムさん

あなたこそ俺の憧れる男だ……

その愛の力のお陰か、シレーヌはデビルマンを敗北寸前まで追い込み、あと一歩のところで止めを刺せる寸前まで戦い抜いた。

だが、運命とは残酷だ。

カイムさんの命も シレーヌの執念も報われることなく
2人は天へと散っていったのである。

本当にこんなに美しすぎるシーンを
なんでカットしたのか そのまま再現しなかったのかが
マジで分からん。

あれやろ

原作読んでへんやろ 


原作読まんと自分のセンズリ コキたいんならやめろアナルやろう

伊崎兄弟が言うてたぞ、撮影中も「監督はずっと自分の武勇伝しかしてへんかったってな。」ミーコ役の渋谷飛鳥も言うてたぞ。
「原作のミーコのイメージと監督の仰るミーコのイメージが違う」って。武勇伝語りたかったり、表現したいものあるのは分かるけど、表現者としてそこは原作を尊重した上での自己表現をしろよ!!!!


原作を読んで尺が長いからカットしよか思うんなら
最初から映画化すんなあほ

それこそ、あえて尺長いまま映画化するか、
それこそ効果的な編集でちゃんと尺に収めて実写化しろよ!!!!!!

原作にある魂のこもったシーンを消し去って実写化したいんなら
自分が描いた原作でやれよちんかす

人が描いた原作をいかに自分の映像表現で表現するかを考えろよ!!!!!


取り敢えず今日はここまでにしておこう。
書いていると次から次へと怒りという怒りが湧いてきて
悪魔みたいに恐ろしいワードが飛び出してくるから……

まだまだ続きます
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バーボンハイム 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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