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抵抗

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Bad Smell (13)(前の番号付けるの忘れていたので。) 抵抗

 母親に全ての行動を監視されるようになった高校時代の私は、反省して、更生し親の言うことを聞く真人間になる…

 なんてことはなく、懲りずに前と同じ生活を過ごそうとするというとんだ悪ガキっぷりを発揮していた。
 
 ウェブ漫画の方は家に帰りスマホを没収されるまでの短い時間の中で、密かにノートに描いた漫画を写真で撮りピクシブやブログにあるクラウド画像倉庫のようなものにアップした。

(漫画用のノートは物理基礎など教科名を表紙に書くなどし授業用のノートを装って教科書や本物の授業用のノートなどと一緒に本棚に置いていた。)

 インターネットの履歴の方はプライベートモード(閲覧履歴が残らないモード)や履歴削除を駆使し、どうにかやり過ごした。

(たまにミスで履歴が残っていることもあったが、怒られる回数は圧倒的に減った。)

 Twitterの方は全くやらなくなっていた。何を書いても母に何かしら言いがかりを付けて怒られるからだ。
 
位置情報は切ると怒られるので行きつけの本屋には行けなくなったが、欲しい本などがあるときは家に帰ってきてスマホを玄関に置き家の近所の本屋に行くようになった。

(位置情報を調べても家に帰っていることになる。本は予め決めており10分もあれば買って戻ってこられるので、位置情報がその間ずっと家に位置情報が表示され続けていてもさほど違和感はない。)

また、勉強中という体で部屋に籠り密かに抜け出し、本屋に行くことも多々あった。

(最初の内はばれなかったが、ある時、自転車を玄関のドアにぶつけてしまいその音でバレ、それ以降は母が定期的に部屋に見回りにくるようになりこの行動はできなくなった。)

 小遣いの問題は、食事代を極限まで抑え(大体1食最大200円で抑えていた。食事代は毎日与えられるわけではなく、食べない日もあった)どうにかやり過ごした。
 
 という風に飛んだ腐った根性でどうにか前と同じ生活を続けようと頑張っていた私であった。
 
 今思えば、母に対する反骨精神がこれらの行動を生んだのだろう。
 自身の行動が母にバレなかったことで母に勝ったと当時の私は心の中で少しばかり思っていた節があるからだ。

 飛んだくそ野郎である。
 その精神を誤魔化しに対してではなく勉強に向け、(母を見返してやるぞ!などという風に)学校の成績が上がれば、もしかしたら小遣いや漫画を描くことの許可に繋がったかもしれないというのに。
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