バイトの珍エピソード【スーパー編】
私は様々なバイトをしてきた。スーパーの店員、某古本チェーン店の店員、結婚式場のビデオ編集スタッフ、被験者etc。本当様々である。
今回はスーツで出会ったお客さんとの珍エピソードについて語っていこうと思う。
【スーパー編】
①お袋さん。
まずは、スーパーのバイトで会ったお客さんについての話である。私はスーパーでは、レジ打ちとお菓子の品出しを基本担当していたのだが、これはレジ打ちをしていた時の体験である。
働いていたところのスーパーのレジは全てデジタル化されており、商品のバーコードを通す作業や合計金額や入金金額の計算は自動でやってくれた。そのため、計算間違いはしたことがなかった。しかし、お金をきちんと数えて受け取らないとネコババをしたと言うお客さんもいるわけで、お金を必ずレジの方で、さらにお客さんの前で数えるという教育を私は受けた。
そんな中あのお客さんは登場した。合計金額をお客さんに伝えると、その方は財布ではなくスーパーのレジ袋をカバンから取り出した。私がどういうこと?と思った矢先、袋をひっくり返し、その中に入っていた大量の小銭をレジカウンターにぶちまけた。そして、「数えて、勝手に合計金額分だけ取っておいて」と言うのだった。本当は全ての小銭をレジの効果投入口に先ほどお客さんがしたようにぶちまけたかったが、レジをするうえでの決まりもあるし私は仕方なく物理的に1つずつ数えた。すると、運の悪いことにその小銭の中には100円や500円など大きな額の硬貨はほとんどなく、合計金額まで集めるのにはかなりの時間を要することに。レジ終わりそのお客さんに感謝されたのは心地よかったが、お客さんの後ろに並んでいた他のお客さんにはしかめっ面をされ、レジの順番が回ってきたとき「早くしろ」と怒られとばっちりを受けてしまった。悲しき運命。
②「ここはどこですか?」事件
それは私がお菓子コーナーの品出しをしていた時の出来事であった。いつものように私が棚にお菓子の箱を陳列していると後ろから声がした。「スイマセン」と。その声の主の正体は外国のお客さんだった。外国のお客さんは続けて「ここはどこですか?」と聞いてきた。私は、一瞬戸惑ったが、そうかここが何の商品があるコーナーなのか聞いてらっしゃるるのかと閃き、すかさず「お菓子コーナーです」と返した。しかし、外国のお客さんはその返事に困惑している様子でまた、「ここはどこですか?」と聞いてきた。再度同じ質問を受けた私はお客さんと同じように困惑し何を言えばよいのかわからず言葉に詰まってしまい、2人の間で少しの間沈黙が続いた。私はその最中頭の中で様々な考えを蔓延らせこの「ここはどこですか?」事件の真相を突き止めようとした。すると、不思議なことに、とある瞬間疑問に対する答えが頭の中にふっと浮かんできた。そして、その刹那私は自分の阿保さ加減に呆れてしまった。私はすぐさまお客さんを飲料コーナーに連れて行き、ある商品を手渡し事件は解決した。その商品とは…
ココアである。
お客さんは「ココアどこですか?」と私に聞いていたのだ。そう、単なる私の聞き間違いで両者の誤解が生じていただけなのである。とんだ馬鹿げた話である。ココアを手渡したときにお客さんには「ありがとね」と満面の笑みで感謝されたが、どうせだから今謝っておく。あの時の外国人さんごめんなさい。