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ミシュガルド聖典把握記9

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カーリマーターは未だに働く神である、
新たに事が動くほどに鮮明に物事に、
夢の啓示を与えるが、
もうそれも終えることもある。
かの地と人間が邂逅した時、
再びカーリマーターの地は目覚める。
いつまでも見守ろう、
ミシュガルドの大地を。



「はい100勝目ー」
黒須アスカは、
甲皇国はガイシにあるトーギッジョで、
戦歴をあげていたが、
内心飽きてきていた。
「はあ、もっと面白みのある奴、
 相手したいわ」
元奴隷の少女である彼女は、
甲皇国の地下闘技場で200回王座防衛した、
その功績からクイーンの称号を授かっている。
「そとにでるのも悪くないかもしれないわね」
奴隷解放後、腕を見込まれ、軍に所属。
今回、ミシュガルド上陸となる。
「前線はどこ、久しぶりに外で戦うわ」
隠して、アスカの新たなる戦いが始まった。


「ラピス、そんなことがあったのか」
「そうね、ヘリオドール」
ヘリオドール=ノックスはラピスを、
抱きかかえるようにベッドの上にいた。
「ちょっと心配かな」
「またまた御冗談を」
竜と妖孤の血を引く半獣半竜である、
竜の屈強な肉体と魔力、妖孤の強力な、
魔術の才を持つ。
「僕も夢を見たよ」
「そうだよね、みんな見てる」
「ラピスと一緒に草原にいる夢だったけどね」
「そ、そっかあ」
偶然出会ったラピスにほれ込んでからというもの、
契約を捧げて、そのチカラすべてを彼女に捧げている。
「もしかしたら近くにあるのかもね、
 フロンティアも」
「いってみたい?」
「一緒に行こうね」
「うん」
ちょこんとラピスの頭を撫でると、
そのままごろ寝をした。


「夢のフロンティアは暖かそうですね」
アリーナ=サヴェリエフは、
王家サヴェリエフの一人娘、
お嬢様としての生活に飽きて、
ここミシュガルド大陸まで来てしまった。
「もしそのクエストを果たしたら、
 行き着けるわけでしょうけど、
 わたしは寒い地方の出身ですから」
露出度の高い格好の理由は、
ミシュガルドが暑すぎるからである。
「まあ、なんでも出来るでしょうから、
 次の機会に掛けますよ」
夢のフロンティア行きは遠慮したようだ。


「これ、使い方分かんないんだw
 たぶん鈍器だよねw」
ガン・レイル SHW所属、
獲物はバイトした金で購入した謎の装置、
ミシュガルドの古代遺跡から発掘された、
オーパーツらしい。
「かっこいいでしょw」
にこやかにそのアイテムを振るうと、
電撃が奔り危険である。
「使いかた、わかったら教えてね」
明らかに危険そうなので教えるものも、
少ないだろうのことである。


「んまあ、発掘は進んでないのねやあね!」
ポルポローロ・アリエッティはコレクター、
甲皇国の男性であるが、独特のファッション、
センスをしている。
「これだったら亜人狩りしてるほうが、
 何倍かマシじゃない、もう!」
甲皇国が使う機械の点検が多くなっていて、
古代遺跡の探索がおざなりになっていることに、
苛立つポルポローロであった、
「キィィ!!
 あんな草原なんか一銭にもならないんだから!」


「ハチミツください」
コラウド=パルタジェ=フンターは、
エルカイダのメンバー。
感応という特殊能力を持つ、
黒騎士とは大戦の戦友、
と突然の喧嘩がはじまった!
「やめなよ」
制止するコラウド、
突然フラッシュバックする、
戦死者の残留思念。
「すーはーすーはー」
精神と肉体が乖離し苦しむコラウド。
「コラウド、コラウド!きいているのか」
「うん」
黒騎士に揺り動かされ気を取り戻した。


ホロヴィズ最後の妻、正妻トレーネの墓には、
花冠が供えられていた。
メルタの母親であり、メゼツも母と認めた、
彼女の墓である。
体が腐っていく謎の病で、
36歳の若さで死去した。
乙家出身のため亜人にも下民にも、
隔てなく接していたやさしい人物である。


甲皇国一般兵は湧き立っていた。
「マルクスどもに、羨む者達というゾンビ、
 それにエルカイダも、更にアンドロギュノスまで、
 軍隊が必要とされる局面が近づいている」
人間至上主義を掲げる彼らにも、
政局が変わりつつあることが眼に見えていた。
「乙家側の兵も動けば、実状も変わるというのに、
 怠けものどもめ!」
甲皇国は長年続いた統治機構の緩みから、
数多くの課題を抱えていた。
特に皇帝の統治下で、
内部にも敵を多く持っていた為、
内紛の可能性も孕んでいた。
「このままではいかないだろうな、
 きちんと落とし前をつかないと」
甲皇国一般兵にも動揺が広がっていた。
「近いうちに戦が起きる、
 それも敵は内部にいる、
 外部にもいる
 機械神よ助けたまえ」
カーリマーターは彼らに救いを願う。


アルフヘイム一般兵は、
開拓民を警護するために駆り出されていた。
というのも開拓が進みだしてからというもの、
アルフヘイムのアーミーキャンプからは、
常に一定の人員が割かれて、
回っていたからである。
「噂じゃ甲皇国で戦があるってさ」
「とばっちりを受けなきゃいいが」
マルクスの思想はここミシュガルドで、
幅広く受け入れられ始めている。
下手に、アルフヘイムまで巻き込まれれば、
大戦へと発展しかねない。
「どちらにせよ俺達には関係ない、
 夢のフロンティアとやらが最優先だ」
道筋を立てて考えるなら、
アルフヘイムの復興のためにも、
最前線と言える夢のフロンティアの権益を、
出来るだけ多く確保している必要があった。
いまやSHWと合同調査が本格的に進む中、
発見は近いものとされた。


ZB-29級戦略飛行船の整備が、
ミシュガルドの、
甲皇国の駐屯地で進んでいたが、
「これではエルフどものところまでは
 飛べんな」
その巨躯から、ミシュガルド全域を、
カバーできると噂される空の要塞は、
確実に出航を間近にしているものの、
「燃料片道で何とか持つかという所ですね」
現実的な運用から考えた時、
ここミシュガルドで扱う際の、
要衝不足による補給の滞りに参っていた。
ようは扱うにしても実用的でなかったのだ。


「またフロンティアの話かあ?」
ナイナ・ウェンディゴは、アルフヘイム所属、
元、アルフヘイム辺境軍の士官であるが、
現在は安定した職は無い。
亜人とされるが、ウェンディゴ族という、
名が種族名のようなものであり、
極寒の大地でも平気な体質を持つ。
「ナイナはもうちょっと外に出ようよ」
「ミーヒャここまで来たので充分だろ」
ミーヒャことミヒャエル・パタパは、
元アルフヘイム辺境軍兵士、
種族は獣人族、現在は猟師をしている。
任意で体長3mの大熊に姿を変えることの出来る、
変身型の獣人、愛称は小熊のミーヒャ。
「ほらほら英雄さんが困ったものね」
「なにが英雄だ、ミーヒャ」
「もうちょっと外で働かなきゃね」
武器を携えたミーヒャは狩りに、
ナイナを連れ出すつもりらしい、
「勘弁してくれよなあ」
「勘弁しない、さ、行きましょ」
ミーヒャに引きずられてナイナの冒険が始まった。


「平和は大事よ」
ピースフェアリーが飛んでいる、
平和を愛するかの妖精は体長10cm、
その身体で虐殺を止めようという、
かなりの平和主義者であり。
1000年以上前から存在することから、
乙家の中では神格化されているが、
丙家からはうんち妖精として煙たがられている。
「うっ」
戦闘力0.5マンボウの体は弱く脆く、
ただ空を漂っているように飛んでいることから、
人間がふっとかすめただけでも、
中々のダメージをおってしまう。
「みなさん仲良くしましょうね」


「SHWも忙しくなってきたわね」
SHW第六秘書ソウ・ファ、
甲皇国から亡命してきた格闘家の彼女は、
大社長ヤー・ウィリーに雇われ、
現在はミシュガルドでSHWのサポートを務めている。
「私の腕を高く買ってくれて有難いわ」
甲皇国(武骨の国)に伝わる「武骨空手」を
修めているため、実力は確かだが、
「あんまりゲテモノ食いは控えてね」
ゲテモノは苦手らしい。


壱(アイン)はミシュガルドの全ての河を、
守護するモンスター、人の形をとることも、
在るとよばれているが。
「はっ、この地を制すると?
 笑わせる、余を制してからにせよ」
度々、川に橋を架けようという輩を、
自らの体躯をもって驚かして、
追い払ったりなどしていた。
「ふわーまったくけしからんな」
といって人間の少年の姿に化けると、
「今、人の国で何が起きているか、
 調べてくる必要があるな」
として、川辺の街で調査にあたるのだった。


「ふーん、そうなんだ、厄介ね」
ミル・ミルリス・ハミルトンは
乙家の中でも上級の家の出身で、
ジーンほどではないがなかなかの権力者。
純粋な人間族だが「魔剣のミルミル」の、
異名を持つ天才魔術師である。
「レドフィンとどっちがたち悪いかしら」
彼女が手にしている暴火竜剣レッドファングは、
レドフィンの尾から作られたものである。
レドフィンがこれを知ったらどう思うことか、
「さーてここからが
 ミシュガルド開拓の本腰の入れどころね」
彼女は若く見えるが、実年齢は、
ホロヴィズより上ということもあって、
大胆不敵な存在である。
「この先、何が起きるか、楽しみだわ」


「はいはいはーい、交易所のみなさーん」
最近ミシュガルドに上陸してきた、
オツガイム・カヲツケセカは、
甲皇国は乙家の出である。
「すばらしい人間とエルフの友情、
 五周年のこの日を境に、
 国境は完全に消滅して、
 互いに耕しあう世界が訪れたのでーす」
平和主義路線を見せつけて、
自らが人であることになんら、
主義を掲げる事も無い彼は、
「ぜひとも今後ともよしなに」
停戦五周年を喜んでいた。
「平和万歳!」


すきま風のハゲワシを知る人はいるだろうか?
彼はどこへ行ったのだろうか?
掠奪に略奪を繰り返した甲皇国の軍人である、
彼は、今や、その存在を完全に消していた。
どこへ行ったのだろうか?


世界中を根城にしている小妖怪たちも夢を、
見ていた。
鳴家は「ギャウギャウ」
かまいたち(窮奇)「キュイー!」
付喪神「そんな事もあったねぇ」
それぞれ、
ビャクグン、ハナバ、エンジの、
助けをしていることもあって、
丙家監視部隊のお手伝いをしている。
人間達にはほぼ見えない。


「差別する奴嫌いだ!
 甲皇国の人間なんてしんでしまえ!」
「クロアのことは大好きだよ
 だけど、みんなのことも大好きだよ」
「シロイとは種族が違うよ。でも、家族だよ、
 だからみんなとも家族みたいになれると、
 思うんだ」
クロア、とシロイはエルカイダ構成員。
黒兎人と白兎人の間に生まれた、
ハーフの双子の兄妹、
クロアが女の子でシロイが男の子である。
魔力を合わせることで強力な魔法を撃つ、
ことができる。
「でもみんな忙しそうだね」
「そうだね」
アルフヘイムの種族同士の争いや差別を、
嫌う彼女らは、エルカイダメンバーに、
よく懐いている。
「みんなとなかよく出来たらいいな」


「甲皇国の施設は今は無防備な状況だ」
ラッカ、甲皇国空軍降下猟兵は、
現在の甲皇国のセキュリティを見てとった。
「機械兵にあたらせている警備も、
 外眼で見ればあまい、隙だらけだ」
「改善できるところは改善してるのですが」
「機械の改善だけでは無理だ、
 人の手が絶対に必要になる」
戦争で多くの仲間を失った記憶のある彼女は、
人一倍慎重に事を進めたがる。
「やはり、最後は人間か」
ただ、人間が警備をするということは、
それだけ、人間の被害が増えるという、
ジレンマも抱えており、
甲皇国の悩ましい現状を写し取っている。


ディオゴはカポ・コルレオーネ時代の事を、
人参葉巻を吹かせながら思い出していた。
「麻薬にも手を出したな、
 今じゃいい思い出だが」
未だに、麻薬取引のパイプはあるが、
昔ほど躍起になっていないディオゴにとっては、
このミシュガルドの大地で新しく始める、
事業の足掛かりに過ぎなかった訳である。
「故郷の再建なんてぇのには興味はねえが
 ここにパラダイスを作るってので、
 今は手一杯ってとこだな」
ディオゴは煙を吐きながら、
静かに息をしていた。


「金だ」
ルーシー・テネシアンは依頼主を睨むと、
そう言い放った、
「わかった、払うよ」
最近のフロンティア開拓関連の護衛に
付き合わされて、内心、面倒臭く想いながらも、
儲かるからやっているので仕方ない。
「確かに受け取った」
元アルフヘイム軍人である彼女は、
ミシュガルドにやってきてからというもの、
エルフということもあって、
やたらとアルフヘイムのアーミーキャンプに、
誘われることも多かった。
「こないか?」
「私は亜人にも人間にも裏切られたことがあるが、
 金にだけは裏切られたことが無い
 だから何を信じるかと聞かれたら金って、
 答えるようにしてる」
そういって去っていった。


「ここも悪くないな」
ポール・ギブソンは考古学者、
元甲皇国軍人、
ミシュガルドの遺跡を探索している。
「ルーシー、ちょっと手を貸してくれないか」
「ポール、あんまり深入りするなというのに」
ルーシー・テネシアンは、
ポール・ギブソンの手伝いをしている。
「おかげで、
 ここの遺跡はあらかた調べ終わったよ」
「本当かい?
 手が早いんだね」
「おっとあんまりいい言葉じゃないな」
ポール・ギブソンは遺跡の調査を終えると、
静かにたばこを嗜んだ。


「へい、らっしゃい」
トーチはアルフヘイム南部「火竜の渓谷」
出身のサラマンドル族。
今は炭火火竜(サラマンドル)の店長、
基本的には焼肉屋らしい。
「よぉ!兄ちゃん痩せてんなー!
 そんなんで大丈夫か!
 ほら、肉喰え肉!」
サラマンドル族は竜人族の亜種であり、
サラマンドルとは彼等の言葉で、
【地を這う炎】という意味で、
翼の無い彼らからすれば屈辱的に感じる、
呼び名であった。(現在は全然きにしてない)
「火、吹けって?
 ははは、御冗談を」
彼等は竜人族のもつ強力なスキルである「ブレス」
を持っていないが炎の扱いには長けており、
体も頑丈である。
「へい、またの来店を」


「暴動が起きそうだって?」
ニーナ・ベッカーは甲皇国の軍人。
ミシュガルドには軍の調査団の一員として、
派遣された。
「そうなってくると厄介だね」
軍が制作した戦意高揚映画を観て、
軍人を目指すも入営した頃には戦争は終わっていた。
「わたしにも出番が回ってくるのかしら」
平均的なモブ兵並の戦闘力しかない彼女とはいえ、
手先は器用で葺きの分解整備組み立てはうまい。
「ともかく武器を整えとかなくっちゃね」
パン屋の娘ということで朝には強いようだ。
「はやくやんなきゃできないことのほうが、
 多いって来てるから、
 小麦は相変わらず高いけど、
 開拓が進めば、安くもなるし、
 今が甲皇国の踏ん張りどころね」


「はあ、ふう」
ヌメロはアルフヘイム出身の黒兎人族、
ディオゴ・J・コルレオーネの部下であり、
絶対の信頼を寄せ突き従っているが、
「ついていけるか」
最近の獣神帝と組みしているディオゴには、
なかなか手を焼いているようだ。
「まあそれも悪くないか」
ラディア―タ教の武僧である彼は、
魔文字というラディア―タ教の武僧が扱う、
技法を習得している。
ミシュガルドへ来た理由も、
未確認の魔文字の回収が目的なところもある。
「ディオゴ、また会おうな」


「王族はどこにいったのだろうか?」
ネロは兎人族の王族警護兵、
アルフヘイム出身の彼は、
ミシュガルドへきた目的として、
連絡のない王族探しのためとしてある。
「はやくみつかるといいが」
ヌメロと同じく魔文字を習得しており、
歴代の中でも最高数の魔文字を習得し、
「太陽と謳われた神童か、懐かしい」
ラディアータ教とのつながりを隠すため、
一目のある場所では使わないようにしている。
「ここミシュガルドで、
 異常事態に備えなければな」


「名物の目玉焼きパンですよ!
 ハチミツもかけておきますね」
チョコチップ・徹子は熊の亜人、
ミシュガルドの開拓、冒険者のために、
ミシュガルドでパン屋を開店した。
「おいしいパンですよーいらっしゃーい!」
天然パーマの頭の中に飴玉や様々なものを、
仕込んでいる、頭をよく鳥の巣にされているが、
運が悪いと一生出てこれない。
「はーいーハチミツですね?」
趣味でやっている養蜂もお手の物。
「みなさーん来てくださいねー」
今はフロンティア開拓者向けに、
商売をしているようだ。


「魔力タンクの需要が上がっているな、
 他の農耕機械も同様に」
フェア・ノートは、
スーパーハローワーク商業連合の機械技師、
主には農業機械部門で働いている。
「あの夢見以降売り上げが伸びているし、
 はたらくカカシも売れている。
 いまのところ悪いところなしだな」
アルフヘイムの復興にも一役買っていることも、
あって彼女の手腕は確かなものだったが、
「フェア・ノートさん」
「なんだイワニカか」
「また農耕機械が要りようになって、
 貸してほしいのだけど」
「農地をまた広げるのか?
 本当に忙しいな」
「ええ、今のうちにやっておかないと、
 季節がやってきたら、また別の事で、
 忙しくなるからね」
「よろしい、道具は使う時期が重要だ、
 魔力タンクも貸し出そうか?」
「ええ、頼むわ」
イワニカ・カーツベルトとともに、
ミシュガルド開拓は始まったばかりだ。


「それで、夢のフロンティアがどうですって?」
ソフィア・スブリミタスは、
エンジェルエルフの女性、
エルフは崇高な種族と考え、
他種族には冷たい。
「甲皇国まで動いているのね、
 おかげで植民地ガイシを狙う計画が、
 変更になりそうね」
発動に莫大な量の他者の生命力を必要とする、
禁断魔法を甲皇国に向けて放とうという計画、
であるゆえに、より多くの人間の生命力が、
ひつようとなったのだ。
「人間のくせに魔法使いだなんて、
 雇うなんて許せないわね
 奪ってやらないと」
彼女が人間と出会わないことを祈りたい。
「アルフヘイムがエルフだけの国だったら、
 あの戦争には勝っていたわ」


「よぉ、そこのお嬢さん、お茶しない?」
フラー(キュリヴィス・フラー)は、
コウモリ人族とエルフのハーフ、元情報屋、
面白おかしく暮らすためにミシュガルドに、
やってきた。
「俺はフラー。エルフだよ、アンタと一緒だな」
耳が良くエコーロケーション能力もある、
翼も獣耳もエルフ耳も収納可能な便利仕様、
今こうやってナンパしてるのもエルフ姿だ、
「ねえ、名前教えてよ」
「ソフィアよ、気安く話しかけないで」
「あは、脈アリだね、
 またねお嬢さん」


「それは私の仕事じゃないんで」
猪鹿蝶 チギリは
引き受ける仕事を悩んでいた。
エドマチ出身の彼女は刀を好んで扱う、
「私としては・・・・・・
 あの、あんまり見ないでくれます?
 そんなに着物が珍しいんですか?」
夢のフロンティアの仕事の用心棒を、
任されるのもエドマチ出身と、
名乗ってからだったが、
「強くならなければならないんです」
より剣の腕を鍛えたいとするゆえに、
「え、報酬、いいんですか?」
今は開拓の最盛期、報酬は倍出る。
「だったら引き受けます、
 貰った分は働きますよ、貰った分はね」


「キョニュウ クウ キョニュウ ノ 
 チカラ テニイレル」
トリノコ・ササミは貧乳にコンプレックスを持つ、
ハーピーである。
そしてエルカイダメンバーであることから、
非常に凶暴であるが、
「ダピカは精神的主導者なんだから
 ダピカ×コラに決まってるだるぉおお!」
などとのたまう腐女子的側面もある。
「というかパンツじゃないしビキニだし」
ビキニ拳法は使えないようである。


カーリマーターはこれらすべてに、
夢を見させたが、
あるものは忘れ、
あるものは次のステップに進んだ、
願わくばすべての人が、
開拓に加わるように。

出典

ミシュガルド聖典キャラクター第九登録所

http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18774
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