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焼印魔道姫騎士(2016年未完)/佐藤瑞樹

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○2016年9月ごろのはまらん先生のツイートに端を発する文章。未完。

 撃剣の音が、国境沿いの戦線に響く。
 ヒニアン帝国とマノスティティ王国との間に始まった戦は開戦より半年、十二分の国力を持つ二大国はその接する僅かの国境を主戦場に、押しつ押されつの攻防を続けていた。大国同士の戦争であるがゆえに、表面上、それはひどく理性的な戦いであった。略奪はしない、不必要な殺戮はしない、捕虜は人道に則った待遇を受け、身代金や捕虜交換によって互いの国に還るのが当たり前であった。
 表面上は。

 例外は常に存在する。
 衝突面はたしかに限られていたが、直には接していないルートを通って、二国は小規模の非正規部隊を送りこみあっていた。どちらが先になどとは互いに発表できるわけもない。余裕を持った大国の常として、開戦よりも前から互いに諜報のための間者が入りこんでいたし、また同時にそれらを監視し防諜や情報撹乱に務める部隊も存在したからだ。
 どっちもどっち、という話である。
 拮抗しうる大国同士であったから、天秤はいずれにも傾かなかった。否、傾くには傾くが、戦争にケリをつけるほどの傾きにはならなかったのだ。
 フラフラと揺れる天秤はやがて、双方の損耗が国家にとって無視できない程度にまで膨らんだときに、完全にその動きを止める――何らかの講和が結ばれるだろうと、既に両国家の首脳陣は見切りをつけていた。戦争の始まった理由とて、一部の領土的野心を持った貴族のガス抜き――あるいは“厄介払い”の面が大きい。互いの国力も何も、あまりに両国は同程度すぎた。文化も、言語も、通貨も信教さえも、両国は同じである。むしろこれを機に融和を図り、磐石の力を得てから大陸に覇を唱えるが良かろうかと、そんな考えがヒニアン帝とマノスティティ王の脳裏の幾らかを占めだした頃。
 ――例外は常に存在する。
 天ならぬ身にて、秤を王国側に傾ける“個人”が現れたのであった。

*

 怒号と悲鳴とを、炎がすべて包んでしまっていた。
 ヒニアン内地。キシマク砦。
 建国より三百と数十年、初代帝の統一戦争時にすら戦火に巻きこまれなかった、戦略上なんらの有為性のない土地に、ぽつねんと建つ小規模な砦。
 そこが炎上していた。敵襲である。
 ただ一人の敵によって、砦は焼け崩れようとしていた。
「ぐぇあっ!」「ぐむっ」「ぅあああああっ!」
 閑所であったから、守兵の数は五十に満たない。とはいえ貴重な魔道兵も複数配されており、精強で知られる(これは王国兵も同じであるが)帝国兵である。篭城に徹すれば並の軍の二百人程度では落とされないと自負していた。
 それが、燃えている。崩れている。人も、砦も。ただ一人の敵によって。
 策も何もなかった。ただ無防備に――しかも|徒歩《かち》で近づいてくる女に、警戒を緩めなかったかといえば嘘になる。だが、単騎でよもや真正面から砦を攻略しようなぞと考え実行しうる者がいるとは普通、思わない。それは狂人の考えであるし、軍事上取るはずのない、取れるはずのない戦法であった。数を凌駕するほどの質を持った単騎は、史上存在していなかったのだ。このときまでは。

 守兵からかけられた誰何の声に、年若い女は堂々とこう応えていた。
「マノスティティの騎士、カノア=ティティ=スパンノである。我が王国の勝利のため、貴君らにはここで果ててもらう」と。
 国号の一部を名に含むのは、マノスティティの慣習では王族の血を引く証である。守将には彼女の言葉が嘘には思えなかった。日に焼けた肌、いささか整わない赤みがかった金髪、拭いきれない汚れの残る足元。その身を包む外套は傷つき、佩いている長剣の鞘も凡庸そのものである。それでもなお疑わせないだけの力のある朗々とした声と、凛と輝く翠玉のような瞳が、かつて閲兵の折至近に窺ったヒニアン帝の持つ何かに近いことを感じていた。
 一方で、マノスティティの王族がなぜこのヒニアン内地、それも僻地にとの思いもあったが、まずは捕縛してのことと守将が指示を出そうとした矢先。
 女騎士――姫騎士が、抜剣して駆けだした。
 砦の門前にいた守兵二人が、ともかくも応戦しようとし、そして叶わなかった。
 振るわれた剣筋はあまりにも大雑把で、常であれば苦もなく盾で防ぐか、槍によってそもそも近づけもしなかったろう。
 が、姫騎士の剣は槍よりも遠間で振るわれ、そして盾ごと二人の兵士を両断した。振るわれた剣は変哲もない直剣で、到底届く長さではない。にも関わらず容易に奪命を成したことに、守将は戦慄する。
 魔道だ。しかも、魔道のみを専門にした後衛ではない。剣戟の中でなお魔道を行使しうる、言わば魔道騎士である。見れば手の甲が、薄暮の中でぼんやりと輝いて、消えた。魔道に特有の発動光だ。
 帝国にもそういった人材はいたが、これは虎の子であり、なおのこと将の疑問は深まる。なぜこの砦に。この僻地に。
 いっぽう、兵二人を斬って捨てた姫騎士は逡巡も見せず、整った顔に精悍な笑みを浮かべ、進むのをやめない。門は閉じられている。だがこの姫騎士の前に意味があろうか。果たして門はその役目を僅か数瞬のみで終え、ばらりと斬られ崩れた。
 途端、中から兵らが突進する。魔道はその発生に時間と集中を要するのが一つの弱点である。|畢竟《ひっきょう》、行使の間もなく攻め続けることこそが、かえって兵らの命を守る。だからこそ通常、魔道兵は後衛であるし、前線にて振るう者も、|伴《とも》を連れるのが普通であった。
 しかし単騎の姫騎士の笑みは崩れない。足元――脚甲どころか靴ですらない、サンダルのごとき履物で、ひたと地を踏む。その足の甲に、発動光が輝く。
 あふれだした炎波が正面半円に放射され、守兵らはたちまちに燃えあがった。
 勢いで前に進み続ける兵を避け、姫騎士は門内に踏み入る。其処此処から矢が射かけられるが、またも発動した魔道によってか、姫騎士当人に届くことはなかった。
「結構。貴君らは奮戦した」
 自軍を労うような声音で、姫騎士は謳う。
「|然《さ》らば」
 言いながら外套を捲くると、中には戦場へ出てくるのが冗談に思えるほどの薄着。腕も肩も背も腹も脚も露出した、胸と股間周りを隠すだけの質素な布地。
 そして|露《あら》わになった部位を埋め尽くす、夥しい数の《焼印》。
 火傷の引きつれとへこみの山脈を構成する幾つかの《焼印》が光を発しはじめ――
 砦は、その用を成さなくなった。

*

 カノア=スパンノはかつて、王女であった。もうずっと前に王位継承の権利を放棄したのだが。
 継承権で言えば随分と下位の、それこそニ十位だかそこらの立場ではあったが、それでも王女は王女である。戦場で剣を振るうようなことが許される身ではない。戦うべきは社交や外交の場であるはずだ。
 しかしカノアは、王統たる兄弟姉妹たちと自身を比べ、己がそれに向かないことを幼い頃に自覚した。|謀《はかりごと》を巡らすには、彼女の頭脳は短絡的に過ぎた。
 だがそれでも彼女は、自国と血族とを愛していた。己にできることはとバカの頭で考えて、考えた挙句に辿り着いたのが継承権の放棄である。バカが担がれていいことは何もないと、そう思ったがゆえだった。
 幸いにも父王は子宝に恵まれ、腹の違いはあれど子は合わせて二十を超える。カノアの願いは表面上惜しまれながらも、平和裏に受諾された。カノアがバカであることは周知のことであった。
 彼女はスパンノという貴族に養子として出された。これもまた、カノアの願いであった。スパンノは武門の家である。譜代と言って差し支えないそこの分家の当代には、子がなかった。やがてカノアが育てば、また別の貴族から婿をもらうもよし、スパンノ本家の誰ぞと結婚するもよし。王女という立場であるよりは幾らか気楽な武門の奥方として過ごせるはずであった。
 それを許さなかったのは、彼女の才覚である。
 なるほどカノアには謀のための能はなかった。あったのは戦闘に関する才のみであった。
 養父に教えを乞い、身体の動かし方を習ってのち、彼女はこれこそ我が道と確信した。以来、養父の脇に控えては訓練に混じり、婿をという歳になる頃には一隊を任せられるほどになっていた。
 剣腕はさほどふるわなかったが、前線指揮官としての彼女は有能だった。バカであっても、作戦の立案は参謀に任せれば良かった。決断し、動くのが早い。言ってしまえばそれだけだったが、その決断を彼女は不思議と誤らなかった。加えて廃嫡されたとはいえ元王女が前線に立つのである。軍の士気は否応なく高まるし、そのくせカノアには己がバカだという自覚があったから、わがままも嫌味なところもないのだった。この素直で素朴で野蛮な姫は、兵に愛された。同時に、政を受け持つ者らにとっても、すでに継承権のない彼女は使いやすい“旗”であったし、また彼女自身もそうであることを望んだ。バカな己が最も有用性を示せる立ち位置として。「私を利用せよ」と、カノアは幾度となく言った。
 国のために、生家のために、養父のために。
 彼女は良く使われ、
 そして敗北した。

「――……お目覚めで、姫騎士殿」
 カノアが意識を取り戻すとすぐ、そのように声がかけられた。
 石牢の中の粗末な敷き布の上に、手枷と足枷をされて寝かされている。
「ああ……私は、負けたのだな」
 しわがれた声が、慇懃に応える。姿は見えないが、声はほど近い。
「ええ、然様にございます。姫騎士殿は我らが帝国の後背をついて攻めこまれましたが、さすがに小勢過ぎましたな」
「姫騎士などと呼ぶな、私の名くらい知っているのだろう。……私の隊は?」
「参謀殿ともども、逃げおおせてしまわれましたよ。こちらが与えた損害はわずかに数人。カノア殿はさすが、果断にして機を逃さぬと讃えられるお方。よもや伴回りの者しか討ち取れぬとは」
 険しかったカノアの顔がやや、緩む。
「そう、か。参謀と本隊が無事であれば、良い。伴してくれた者たちには悪いことをしたが」
「さて、それはどうでしょうねカノア殿」
「……?」
 粘着質な笑いが、声に滲み出てくる。
「王国は貴女を切り捨てたようですよ」
「……ほう」
 努めて冷静に、カノアは|応《いら》えを返した。
「身代金は出さぬ、捕虜交換にも応じぬと、そういったお答えでしてね」
「で、あろうな。華やかなりし中央戦線と違って、秘匿任務の類だ。我らも貴国のそういった人員を捕らえたことがある。同じく交渉はされず、やがて王国中枢に護送されたがさて、どのような末路を辿ったものか……」
「……恐ろしくは、ないので?」
 カノアの動じなさが癪に障ったか、今度は怒気を含んだ声で問うてくる。
「恐ろしいとも。ただ同時に私は、私の願いが果たされたことが嬉しくもあるのだ」
「……何を願われたのです」
「もし私が捕らわれたならば|切《・》|り《・》|捨《・》|て《・》|よ《・》と予め言っておいたのさ。私の如き人間に構う暇があれば、部隊の再建に使ったほうが余程マシだ」
 途端、カノアの脇腹に重量がかかった。踏みにじられるような感覚。
「ではカノア殿。貴女が泣いて還してくれと頼むまで、精々なぶってさしあげましょう。
 もちろん、どうなろうと還すつもりなどありませんが」

 既にカノアは武具を全て剥がれ、肌着と下着のみの姿だったが、この姿を見せない相手はさらにそれも破り捨てた。今やカノアは一糸纏わぬ姿で、そこに手枷と足枷とだけが着けられていた。
「ほぅ……やはりお美しい。さすが王族に連なる方はどのような姿でも映えますな」
 日に焼けても肌は滑らかさを失っておらず、その下に詰まった筋肉の作る陰影が、存在を主張しているようであった。後ろで縛った金髪はそう長くはなく、緩いクセもかかっていたが、僅かに差しこむ陽光を受けると金糸のように輝く。面立ちは女性的な丸みが鳴りを潜め、|強《こわ》く見えるが、整った顔であることには違いなかった。
「私は廃嫡されている。王族ではない」
「ええ、存じておりますよ。ですがその血はたしかにマノスティティ王と繋がっておりますれば、あえてその高貴なる血を踏みにじることは代え難い愉悦なのですよ」
 立たされ、隠すことを禁じられ、胸も陰部も曝けだされている。
「股と腋の毛は整えませんので?」
「そろそろと思った時期に捕らえられたのでな。お前がしてくれるのならやってくれ」
 と、力任せに下腹の毛を抜かれ、カノアの口から小さく悲鳴じみた声が漏れる。
「……あまり調子づくなよ|売女《ばいた》。足先から寸刻みで|膾《なます》にしてやったっていいんだ。俺|た《・》|ち《・》のお情けで、この程度で済んでるって分かれよ……なあ!」

 べぢぃッ!

 容赦のない|打擲《ちょうちゃく》が頬に飛び、カノアは床に叩きつけられる。一発で口の中が切れ、鉄臭いにおいが鼻へ抜けた。
 それでも、カノアは折れない。
「ふは……っ、それが本性か下衆。いいぞ、それでこい。取り繕われるよりは乱暴でも素直なほうが好みでな」
 などと挑発し続ける。肉体的な痛みであれば耐えられたし、あるいは殺されるのならばそれで良かった。いずれそれが王国に伝われば、兵も憤激して士気も上がろうものだ、と。彼女は己の兵の士気が挫かれるなどとは毛頭考えもしなかった。バカだからである。
「あア? |手前《てめ》ェ馬鹿かよ。荒っぽいのがいいってんならそうしてやろうじゃねェかええ、マゾ豚がよォッ!」
 未だ姿を隠したままの獄吏はしかし、口調の猫被りは|止《や》めてそう言うと、倒れたままのカノアの尻を蹴飛ばした。
「くあっ……、ふ、ふふ、私はマゾのつもりはないのだがな……」
「その余裕がいつまでもつか、試してやろうじゃねェの」
 突然、カノアの手枷が牢の壁に引っ張られ、両腕を動かすことがまるで叶わなくなる。足枷も、こちらは床に曳かれて動かせそうにない。格好だけを見れば、両手を壁について尻を突き出しているようなものだ。本人の意思はそこになかったが。
「でけェ尻だなおい」
 獄吏はしゅるりしゅるりと撫ぜておいて、不意にばちりと尻肉を|叩《はた》く。それを幾度となく繰り返した。
「ふぁ…っ」
 みっちりと芯の詰まった肉だ。やり方を間違えれば叩いた手首のほうがイカれる、そういう硬さもあったが、しかし見た目には柔らかそうで、揉みしだきかぶりつきたくなるような魅力がある。獄吏はその魅力に抗わないことにした。
「なに……をぉ……っ?!」
 カノアは戸惑った。腫れて火照った尻を、ぐにぐにと無遠慮に揉まれている。ぱつりと弾力のありすぎる外身を、ぐっと押しこまれて中の筋肉を探り当てられ、刺激される。かと思えば、ばちんとさらに尻を弾かれる。舐められる。歯を立てられる。痛みとくすぐったさと気持ちよさが、ない交ぜになって、分からなくなってくる。
 混乱してきたところに、それまで意図的に避けてきたらしい秘裂に、つ、と指が添えられる。

くちっ

「おンやぁ、|姫《・》|騎《・》|士《・》|殿《・》? ココは潤んできておられるようですが?」
「知るか……ッ」
「素直なのが好みなんじゃなかったのかよ姫騎士サマ、っと」
 そこだけはただふるふると柔らかい秘肉を、獄吏の指が思うさま這いまわる。ゆっくりと、焦らすような動きで、なぞり続ける。時折ぐさりとわざわざ爪を立ててクリトリスをにじられるが、それも痛いのだか、心地よいのだか。
 愛液が腿を伝って冷えるので、カノアは自身がひどく|濡《・》|れ《・》|て《・》いることに気づいた。
 カノアとて、己で慰めることくらいはしてきたし、男女がどのように交合するのか、その仕方は知っていた。しかし他人の手が『そこ』に触れるのは初めてのことで、その初めてがこのようにいたぶられるのだと思ってはおらず、それでいてここまで欲情させられようとは、想像だにしていなかった。
 ひた、と、指よりも太くて、熱い、肉の塊が『そこ』に触れた。
「ぁ……」
 慮外に、ため息が漏れる。『それ』が何であるか、相変わらず獄吏は姿を消したままなのに、分かってしまう。獄吏は丹念に『それ』を擦りつけ、愛液をまぶしていった。

ぬる、ぬりゅり、りゅるっ……

 その間も尻を撫ぜられたり叩かれたり、休まず動いていた獄吏の片手が、カノアの腰に留まる。
「じゃあいい加減に、いただきましょうか」
「ま、待て……」
 すっかりしおらしい声で、カノアが待ったをかける。
「何ですかね姫騎士サマ?」
「そ……の……私……」
「あア?」
 歯切れの悪いカノアに、獄吏がいらついた声をだす。
「ハッキリ言ってくれませんかねェ?」
「……私のような可愛げのない女に、本当に挿れるのか……?」
 一瞬の間。
 その後で獄吏はけたたましく笑いながら腰を進めた。
「ぅぁ……っあああぁぁ……っ」
「はっ、ハハハハハハはアッ!! 馬鹿かっ、ホントに馬鹿なんだなアンタ!!」
 腰を尻に押しつけ、カノアに体重を預けるようにしたのだろう。獄吏の声がカノアの耳元に近づいてくる。
「アンタのおかしさがようやく分かったぜ。アンタ、|自《・》|分《・》|に《・》|女《・》|と《・》|し《・》|て《・》|の《・》|価《・》|値《・》|が《・》|な《・》|い《・》とでも思ってるンだろう?」
「ちがっ……ちがう……のか……?」
「くっくっ、んなわけねぇぇぇだろがよォ。アンタちょっと可愛らしすぎるくらいだよ……プッ」
 はっはっはっはと大笑しながら、獄吏は抽送を開始する。

にちゅっ、ぐちゅっ、ずちゅるっ……

「ふぁ……っ、ふぐっ……、ぅはぁっ……」
「おっほ、いーい締まりしてるじゃねェか……アンタぁ兵隊として拷問されるって思ってたわけだ。手入れもしてない化粧もない、女らしくもたおやかでもない、そんな自分にわざわざ突っ込むやつなんていねェとたかをくくってたと!
 んっなこと関係あるかよ馬ァー鹿ッ! 男はなァ、好きにしていい穴がありゃ突っ込むもんなんだよ!
 しかもそれがァ? 廃嫡されたとはいえ元王族で? これだけの美貌ってやつで? ヤらねェわけねぇぇだろうがッッ!」
 ひくん、と、膣肉が跳ねて締まる。
「びっ……ぃ、びぼっ……う、などと……っ、おたっめっ、ごかしを……っ」
「いいやあ? どれだけアンタが女捨ててようが、アンタはどうしようもなくキレイだし、アンタの汗からはメスのにおいがするし、周りはアンタを女として見てるに決まってる!」
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