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後悔

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計画性は全くない。衝動的だった。
気がついたらもう何度も何度も殴っていた後で、これはもはや心神喪失状態と呼べると思う。どうして車の座席にわざわざ凶器になるような灰皿をやつは置いていたのか俺には知る由もない。知る由もないが、大切にしていたのならそれを粉々にお前の頭ごと壊せて良かったと思ってる。
壊れろ、壊れろと何度も念じた。ヤニくさい車内のにおいが変わり、不快感を示す俺をよそに怠そうに寝てるバカ。もう息はしていない。知らん。どうでもいい。親はもう帰ってこない。生き返れ。復讐をこんな簡単に終わらせるな。俺の気持ちのために、もう一度息を吹き返してみろとすら思う。こんな形で決着をつけようとするな。
しばらく待ってもこいつは起きてこなかった。一方的に負け逃げをしたのだ。
俺は悔しかった。
こんなあっけなくこいつが死んでしまうくらいなら、もっと残虐極まりない苦しませ方をさせるべきだった。殺し方を考えるべきだった。こいつの死をもって償うしかないくらいの究極の選択をさせるべきだったと。
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