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第零話「オープニング」

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皆さんは世の中には現実世界(ザ・リアル)とは隔離された精神世界(ザ・メンタル)と呼ばれる世界があるのをご存知だろうか?

知らない人も知ってる人も聞いて欲しい。
この世界は名前の通り人の精神に存在する世界だ。この世界が無ければ、人は存在しない。
何故なら人は体・魂の二つから成っている。
この体と魂の間を繋ぐものが「精神」だ。

ここまで話せばもうお分かりであろうか、精神というものが、いかに大切な役割を担っているかは。
つまりは精神がなければ人は人という形を成さない、

ただの抜け殻になってしまう。


しかしこの「ザ・メンタル」は誰にでも行ける訳ではない、
この世界の存在を知るものだけが初めて行ける場所なのである。
しかしこの世界の存在は「ザ・リアル」に知られる事は無かった。
何故なら過去に「レッド・クリスマス作戦」と呼ばれる、
世界の人口の3分の1が突如魂が抜けたように死ぬという惨劇が起きたためである。

想像力の良い読者ならお気づきであろう

そう、「ザ・メンタル」において大量殺獄が起きたためである。

指導者の名は当時絶対的権力を持っていた「有島百景」。
彼は言った、

「こんな腐った世界など見捨てるしかない、人など消えてしまえばいいのだ」


この実行日時は1989年年12月24日0時0分―つまりクリスマスである。
そして「レッド・クリスマス作戦」と名づけられた作戦が企てられた。
彼が権力を持っていた理由の一つは強力な「能力者」だったという事だ。
能力者というのは「ザ・メンタル」において別の自分を持つ―
いわば「ザ・リアル」で言うところの二重人格者と言ったほうが簡単かもしれない。
能力者の恐ろしさについては後々分かってくる事であろう。
そして彼は世界中から能力者を集め、人々を圧倒的戦力で殺していった。
反対する能力者もいたが、彼に逆らえば 死 という選択肢しか残されていない。



しかし彼、有島百景は死んだ。


死をかえりみない一人の能力者の青年によって。
そして作戦は失敗に終わった、青年と、あまりにも多くの人々の死と共に。

この惨劇を繰り返さないためにも、
「ザ・メンタル」は有島百景死後に出来た「黒」と「白」と呼ばれる二つの能力者集団によって人々の記憶から消された。
いや、正しくは「遺伝子」から消されたと言ったほうがいいかもしれない。
「ザ・メンタル」は知らないと入れない、これを利用したものである。


そして時は2007年―18年の沈黙を破り再び歴史は動き出す。

「白」が「黒」に突如、攻撃を開始したのである。
壊滅的な打撃を受けた「黒」は再びあの「有島百景」を倒した英雄の復活を願った。


この世界に再び平穏を取り戻すために。


そして「黒」の指導者「内藤白秋」は残り少ない能力者達に命じる。

「『ザ・リアル』に能力者を探してきてくれ
 見つからなければ俺達・・いや世界に未来は無い・・・多分」


「しかし白秋、18年前に人々から『ザ・メンタル』の記憶は・・無いんだぞ?
 つまり『ザ・メンタル』を知らないって事は能力が発現してないから
 能力者であるかも分からないって事だ。」
能力者集の一人、赤髪の女がしかめっ面で言う。

しかし白秋は眉一つ動かさず静かに答える。

「いや、能力者は存在する。俺の遺伝子がそう言っている。
 場所は『トウキョウ カンダ』・・これ以上は分からん。
 同じ能力者なら『ザ・メンタル』から見たら違う人が見えるはずだ」

「何が遺伝子だよ!!嘘くせー」

能力者一同は声をそろえて

「激しく同意」


白秋はむかっ腹が立ったのか強い口調で
「文句言うな、さっさと行ってこいてめぇ達」


一同はビクつきながらも

「ちっめんどくせーなぁ
 手前が行けや」

と悪態つきながらしぶしぶ行った。


「早く見つかれば良いが・・
 『白』の連中に今攻められたら俺だけじゃ1時間ぐらいしか持たない・・・多分」



そして見えない戦争は始まる。

次回「第一話 邂逅」


あとがき
どーも読んでくださってありがとうございます。
夏休みに入ったのはいいけど、特にやる事無くて暇だったんで前から暖めておいたアイディアを
元にほとんど勢いで書いてみました。
なんか複雑で分かりにくくなってしまったかな・・・?

一応補足ですが、「ザ・メンタル」は「ザ・リアル」と非常に酷似した世界であり、
「ザ・リアル」のどこからでも入る事が出来ます。
もちろん「ザ・メンタル」で何やろうが「ザ・リアル」には見えませんが影響はします。


「ザ・メンタル」で人を殴ると、「ザ・リアル」の人間は見えないけど、殴られた衝撃がくる。
知ってる人は奥浩哉先生の「GANTZ」の世界を想像すれば簡単かもしれない。
あの世界でもミッション中は現実世界では見えないし、
通行人を殺せば現実世界でもその人は死ぬだろう(決してパクリではない><;)

どーぞ気に入っていただけたら続きも、しっかりと書かせて頂くので見てください。
コメント頂けたら嬉しいです^w^
意味分かんねぇって人はコメント下さい、考慮し改善していきます。
それではこれからもよろしくお願いします。
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