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【小説】色が好き

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地球より大きくなった

宇宙より大きくなった

巨大な自分の顔があった

「自分の分身を作っている

 高い知性の分身を作って

 自分の糧にするのが

 最近流行っている」


巨大な顔の空間には

無数に巨大な顔があった

その空間より大きくなった

悪魔がいた

死霊がいた

「この中に閉じ込めている

 一生苦んでろ、ざまあみろ」


その悪魔の世界より大きくなった

天使と神様がいた

「あなたの事を心配していますよ、神様が」


その神様の世界より大きくなった

肉感の巨大な生き物がいた

「俺が作った世界、この世界は

 一種の存在だけが

 自由に好き勝手に操れる」


肉感の世界より大きくなった

肉感を閉じ込める悪魔がいた

悪魔を懲らしめる神様がいた

その神様と悪魔を作った肉感がいた

それがミルフィーユみたいにループした


しばらくループして

白いマネキンの顔があった

「ぼんやりしている」

ぼんやり?

「それが、あなたの限界。

 あなたが知ろうとしているのは

 培養されたあなたの頭の中の世界

 ここで、私がぼんやり、と言うなら

 ここが、あなたの限界です」


限界ではないと言った

「ここが無限ループだよ。

 この世界より更に巨大になっても

 私がいるだけです」


じゃあ、無限ループが終わるなら?

「それは私の知らない世界です」

そこにいってみる、と答えると

白いマネキンは砕けた


無限ループが続いた

永遠に白いマネキンの顔が浮いていた

永遠に続くかと思った

最後があった

その世界の薄皮一枚上が

暗闇だった


「ここが無限の終わりだよ」

終わりがあるんですか

「うん、終わりがあるよ。ここから虚無だよ」

何で、皆に伝えないんですか

「伝えても何もないから」

虚無を伝えても、何もないんですか

「言葉通り、意味通り、何もないから」


何かあるのなら どうしますか

「俺も見たいな」

最後のマネキンは肩に乗った

暗闇の中を無限に巨大になった

暗闇は 青色に変わった

青色の世界より巨大になると

赤色の世界に突き抜けた それより巨大になると

黄色の世界に突き抜けた

青、赤、黄色、オレンジ、緑、紫、ピンク、白


どんどん突き抜けた

ループしながら突き抜けた

色の世界を巨大になると

子供の落書きの絵の中だった


絵の中から飛び出して

その保育園から巨大になった

地球に似た惑星より巨大になった

似た宇宙より大きくなった

巨大な自分の顔があった

「自分の分身を作っている

 高い知性の分身を作って

 自分の糧にするのが

 最近流行っている」


巨大な顔の空間には

無数に巨大な顔があった

その空間より大きくなった

悪魔がいた

死霊がいた

「この中に閉じ込めている

 一生苦んでろ、ざまあみろ」


その悪魔の世界より大きくなった

天使と神様がいた

「あなたの事を心配していますよ、神様が」


その神様の世界より大きくなった

肉感の巨大な生き物がいた

「俺が作った世界、この世界は

 一種の存在だけが

 自由に好き勝手に操れる」


肉感の世界より大きくなった

肉感を閉じ込める悪魔がいた

悪魔を懲らしめる神様がいた

その神様と悪魔を作った肉感がいた

それがミルフィーユみたいにループした


しばらくループして

白いマネキンの顔があった

「ぼんやりしている」

ぼんやり?

「それが、あなたの限界。

 あなたが知ろうとしているのは

 培養されたあなたの頭の中の世界

 ここで、私がぼんやり、と言うなら

 ここが、あなたの限界です」


限界ではないと言った

「ここが無限ループだよ。

 この世界より更に巨大になっても

 私がいるだけです」


じゃあ、無限ループが終わるなら?

「それは私の知らない世界です」

そこにいってみる、と答えると

白いマネキンは砕けた


無限ループが続いた

永遠に白いマネキンの顔が浮いていた

永遠に続くかと思った

最後があった

その世界の薄皮一枚上が

暗闇だった


「ここが無限の終わりだよ」

終わりがあるんですか

「うん、終わりがあるよ。ここから虚無だよ」

何で、皆に伝えないんですか

「伝えても何もないから」

虚無を伝えても、何もないんですか

「言葉通り、意味通り、何もないから」


何かあるのなら どうしますか

「俺も見たいな」

最後のマネキンは肩に乗った

暗闇の中を無限に巨大になった

暗闇は 青色に変わった

青色の世界より巨大になると

赤色の世界に突き抜けた それより巨大になると

黄色の世界に突き抜けた

青、赤、黄色、オレンジ、緑、紫、ピンク、白


どんどん突き抜けた

ループしながら突き抜けた

色の世界を巨大になると

子供の落書きの絵の中だった


「ここで無限ループだよ」

何のカタルシスもなかった

「だから誰にも言わないんだよ、

 まるで意味がないから」

その色の世界のループの中だった

色の中で色を塗っていたんだな

いつも絵を描いていた

その絵の中にも 無限ループがある

無限のループが絵の中にあった

僕の絵を見てくれた人がいる

偶然の出会いだけど、いつもいつも、ありがとう
おまけ 別の日の深掘り日記
知覚と視覚と聴覚と味覚と触覚を捨てたら

「とんでもない事をしましたね、
 あなたの魂の中の声です。
 あの、人間って五感によって
 現世に繋がってるんですよ。

 それを失ったら魂は肉体から離れるので、
 色んな冥世からお迎えの使者は来ます。
 人間の魂って引く手数多なんですよね。
 地獄に落とせば悪魔は得をするから迎えるし
 天国に迎えれば神様は喜ぶので迎えを送ります。

 五感を奪われた恐怖心で大抵発狂して、
 心の隙間を突かれて地獄に持っていかれるんです。
 悪い勧誘みたいにね、
 躍起になって悪魔が誘ってくると思います。

 特殊な環境なんですよ、五感を失った場合、
 基本的に同時に肉体も消滅するので、
 魂も自然と、冥土に向かうんです。
 この特殊って、五感が消滅したのに、
 肉体は現存するところです。
 魂が肉体の縛りから離れられないんですよ。
 現存してるから。

 この状況下になった時に必要なのって、
 空想力と自分に尊厳を持っているか、なんですよね。
 隠しようがないので言いますが、
 天国と地獄はあります。
 私は天国の方からの使者です。

 あなたが発狂して地獄に堕ちるのは、
 現世にいる魂に非常に悪い影響を与えるので、
 私が天国に行けるようにね。お手伝いします。
 本当にとんでもない事をしてしまったので、あなた。

 気持ちを強く持って、
 しっかり悪魔の誘惑に負けない様に、
 明るい創造性を駆使してください。
 私、お手伝いしますから。」

と言われた
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