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ラブコメに未来はないって話①

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 GW真っ只中に腰をやってしまいました、地獄。

 という訳で今回は「ラブコメに未来はない」って話はしません。多分複数回に分けるので今回は普通にラブコメ分析した話をします。はい、タイトル詐欺。

 あ、しつこいようですが今回も今回で偏見なので悪しからず。

 お前ラブコメ書いてる癖に未来はないってどういうことだよ、っていうのは重々承知してます、でもラブコメ好きなんだもん!

 まあそんな話はさておき、ラブコメって異世界ブームが起こる前に一時代を築いた印象がありますよね。

 web小説全盛期になる前はラブコメが圧倒的でした。先駆といえば俺妹とかですかね、今となっては主流の長文タイトルの先駆けになったのもこの作品です。

 かくいう私もこの時期にラブコメに超ハマってました、ハーレム最高! 俺もきゃわわな女の子に言い寄られたい! ええそうです、陰キャです。

 しかしそんなラブコメも徐々にきらら枠や異世界枠に取って代わられ、衰退期へと入っていきます、最後に注目を浴びたのは俺ガイルでしょうか、あれは主人公の魅力が陰キャの需要にマッチした完璧な作品でしたね。

 そんなラブコメですが、一応web小説においても未だに需要はあります、異世界作品と比べれば半分以下の規模ですが、読まれないってことはないです。

 で、ラブコメも基本的に異世界と同じで流行するジャンルの変遷が結構激しいです、異世界なら少し前はパーティ追放、今は無自覚最強系みたいな感じですぐにパク――ゲフン、移り変わりが早いです。

 まあそんな中でも出せば伸びる作品の傾向っていうのはいくつかあります、まずはやはり「1対1ラブコメ(多分自分しか言ってない)」という奴ですね。

 web小説全盛期前のラブコメはやはりハーレムが主流でした、色んな個性を持ったヒロインに主人公が言い寄られ、そして最後には一人を決める、いちご100%からの系譜ですが、推しのヒロインと結ばれろと思ったものです。

 最近であれば五等分の花嫁、とかですかね、やはりヒロインが多い、というのはそれだけ推しが細分化されるので流行れば伸び方は違う気がします。

 しかし、ここ数年の間で出てきたのが1対1ラブコメ、という奴です、これの系譜は「長瀞さん」や「高木さん」だと思います、この流れが最近のラノベにもきております。

 何で1対1ラブコメが流行っているの? って思う方ご説明しますと、要は前述したハーレムラブコメに疲れ果てた読者が一定数いるんです。

 このタイプの読者は推しのヒロインが主人公と結ばれなかったり、ヒロインが滑り台行きになって辛い顔する姿を見たくありません、そんな悲しいシーンを見たくないんです、だったら最初からヒロインは一人でいいじゃないか、と。

 最初からハッピーエンドが見えている、これがいいのです、修羅場やシリアスなシーンなど御免なのです。

 現実がつれーんだから作品の世界くらいは癒やされていたい、そういう立場の読者さん、割といます。

 勿論全く駄目、という訳ではないですが、そういう作品は爆伸びする傾向にはあんまりないです、web発でなければ違ったりしますが、それはまた今度。

 ジャンルでいうと少し前はお隣さん、同居ヒロイン――とか流行ってたと思います。簡単に言えばひとつ屋根の下とか、通い妻です、これに付随して飯テロ系作品も異様に多かった記憶もあります。

 ということでまずはラブコメお書きなるなら1対1はオススメします。

 で、まあ2つ目なんですけど、これは最近起きているジャンルではあるんですけど、キーワードは「幼馴染」です。

 これは恐らく最大手某小説サイト発なんじゃないかなあ、と思ってますが、最近は幼馴染の亜種系が増えています。

 ただきっかけは違います、元々幼馴染ジャンルはありましたが、5ch辺りで「暴力系ヒロインってクソだよな」みたいなのから誰かが着想を得たパターンかと。

 ここ最近は流石に落ち着きましたが、暴力系のヒロイン(幼馴染)振ったら急にモテモテになった! みたいなのはクソが付くほど溢れてました、皆ホントパク――ブームに乗っかるのがお好きですねえ。

 まあこれ、要するに異世界によくあるざまぁ系の亜種なんです。暴力系ヒロインにヘイトを持ってる読者に電子ドラッグを与えとる訳です。

 ただまあ、殆どの書き手さん達はそこから先のオチを考えず、取り敢えず伸びるなら! と書いた方が多いので、収拾がついてない方が多いです。

 じゃあ俺も幼馴染振ってやった系書けばいいかな! って人、駄目ではないですけどちいと遅いです。というか、私が最近の幼馴染ブームを一例に上げたのには実はこれらの分析に付随した理由があるからなんです。

 というのもこの振った系もそうですけど、共通するのは多くの読者が無意識下で求めている需要を満たしているんですよ。

 俺ガイルを思い出して下さい、陰キャという存在は陽キャに常に虐げられて来ました、でも勝ち目なんて毛頭ないので心の中で悪態をつくしか無かったんです。

 そこに現れた救世主がはちまんです、陰キャでありながら暗躍をし、あの陽キャ達を懲らしめているではないか! これが売れた大きな要因の一つですよね。

 俺が八幡だ、って言葉がSNSで溢れる程、陰キャの需要を満たしました。

 なので振った系もそうです、一定数存在した暴力系ヒロインへのヘイトを解消してやった訳なんです、そりゃ伸びるよね、って話です。

 と言いますか、今まで話してきたハーレム系も、1対1系も、全て一定数存在している潜在需要を満たしていた訳でございます。

 なのでこれを読んでいる皆さんに私から言えるのは「読者の存在需要を突いて下さい」です、簡単な話ではないですけど、当たれば確実に伸びます。

 ということで近年のラブコメ事情に関して少しだけお話しました、まあ近年と言いますか不変の議題、ではあるかもしれませんけど。

 あ、自分はこう思ってるよ! とか意見があればコメント欄へぜひぜひお願いします、次回は多分大まかですけど、じゃあどう書こうかって話をするか、そのまま本題のラブコメに未来はねえんだよって話をします。
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