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第十三戦:猥らすぎる査問委員会

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第十三戦:猥らすぎる査問委員会

科学技術センターに到着すると、順子一人が嫌味なほどにイケメンでスマートな大泉政務官に呼び出された。瞳がハートマークになりそうな我らがマドンナに呆れつつも、別室待機を命じられた男3人は、めいめい好き勝手なことを言いまくっている。
「あの信一郎って僕らより、ちょっと年下なだけなんだよね…つくづく自分が嫌になっちゃったよ。現に、高校時代のマドンナまで持っていかれちゃんだもんね、坊ちゃん恐るべし、だ…」
と、やっとヒッキーを脱出しかかっている貴が、またまた自信を喪失した様子で呟く。
「ま、俺ら庶民じゃあ、未来の総理大臣候補にかなうわけねえよなぁ。あちらさんはサラブレッド、俺らは駄馬、勝負になるわけないって」
巧がユーモラスに自虐キャラを演じてみせる。完全に世捨て人状態の貴や、どこかクールな巧と違い、洋助はかなり、嫉妬の炎を燃やしている。
「おいおいおい、なんでこんなに時間がかかるんだよ。まさか、あのスケベ政務官、順子に言い寄っているんじゃあないだろうな?」

「おいおい、洋助。いくら惚れてるからって冷静になれよ」
と、巧は順子にぞっこん、高校時代から思いを寄せるマドンナをいまだ大好きで、その態度を隠そうともしない洋助を窘める。
「そうそう、いくら順子ちゃんが俺らのマドンナ、つったって女に不自由していない大泉からすれば、一人の可愛いおばちゃんくらいの認識だろうね。女子アナの美人妻までいるあいつが、順子ちゃんに興味なんて抱かないと思うけどな」
と、貴が頷く。
「バカやろ! 順子の魅力はな、そんな安っぽい芸能人とは比べ物にならねえんだよ。付き合ってて判らねえのか? 亭主が行方不明で、働きながら子供育てて、おまけにスーパーヒロインまでやってるなんて、そんな正義感と優しさを持った女が他にいるかよ?」
と、赤面しつつ、初恋の女への思いを吐露するミドレンジャーのリーダーだ。
「ま、洋助が順子ちゃんにいまだ横恋慕してるってことは解ったけどさ、ただ、嫉妬はみっともないからやめなさいって」
と、コミュニ力ゼロの貴は容赦なく友人の痛いトコロを突いてくる。
「それにしても遅いよな、洋助じゃないが、政務官閣下から迫られる、いやいや、責められているなんてことはないだろうな?」
と、性質の悪いジョークを呟く巧。そしてそれをを睨む洋助。

いよいよ全員が痺れを切らしたその時だ。部屋の壁が静かに持ち上がってゆくではないか。
「な、なんだ、こりゃあ?」
「奇妙なカラクリだね。どういう趣向かな?」
「お、おい…あれは!?」
壁の向こう側に現れたのは巨大な試験官の様なガラス張りの筒状の小部屋だ。その中で白いパンティ一貫という艶めかしすぎる半裸体を悶えさせる人妻の姿。そう、それは間嶋順子その人だったのだ――—。
「はあ、はあ、はあ、はあ、み、みんなッ!」
順子は、裸体を心悸亢進で波打たせ、潤んだ熱っぽい瞳を友人であり、同士の三人に向けてくる。
「ああ、わ、私…どうにかなりそうッ!」
順子は白い素肌を紅潮させ、汗に光る裸体をくるおし気に捩り、まるでダンスでもしているように身悶える。
「ど、どうして順子ちゃん、そんなカッコで…踊っているんだい?」
貴は目を天にして、間抜けな質問をする。
「…踊っているわけじゃないのよ…身体が勝手に…悶えてしまって…」
ただでさえ大きな乳房が膨張し、乳首がこりこりに勃起している。
「どうして逃げないのさ?」
とさらに、KYな台詞を吐く貴。その頭に背後から手刀をくらわしたのは巧だ。
「…て、コレはガチで幽閉されてるんだろ!」
「こ、これはいったいどういうことだ!?」
と、洋助が室内を見回す。すると、パンティ一丁で汗に塗れてダンスを始めた順子が幽閉された部屋の天井から、気障で冷徹な男の声が降り注ぐ。
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