「あ゛あ゛゛あああ゛ああああ゛ああああああ゛あああああ~~~>o<」
昼下がりの住宅街に、豚のような絶叫が響き渡る。
「ブ、ブヒィーーーッ>< 超気持ちいいんですけどwwwww」
南原家の一人息子、大吾郎である。
最低でも一日三回は飼い犬のジョナサンに陰茎を愛撫させ、
この世のものとは思えない、薄気味の悪いあえぎ声を大音量でひねり出す正真正銘の変態だ。
「射精・・・ッ!! 出すよジョナサン・・・・ッッ!!! 」
大吾郎の精液が、忠犬ジョナサンの口内を満たしていく。なんとも忌まわしい光景である。
―五分後―
「ドデンケ ドンドン ドデンケ ドン・・・」
射精後の賢者タイムを満喫する大吾郎の耳に、祭り囃子のBeatが飛び込んできた。
この和楽器の音色は、毎年のように、大吾郎を失意のどん底に陥れる。
「リア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ね
リア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ね
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リア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ね」
気付くと、念仏のように唱えていた大吾郎であった。
無理もない。
大吾郎の青春は、肥溜めの中に沈殿する、異臭を放つヘドロのようなものだったのだから。
小中高といじめられ続け、高校中退後10年以上続いている引きこもり生活。
およそ友人といえる間柄の人間などは存在せず、
2ちゃんねるを見るために、親にせがんで買ってもらった携帯電話のアドレス帳には二件、す
なわち両親の名前が登録されているのみであった。
「リア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ねリア充死ね
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