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幕間 〜集結・集合・打合せ〜

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【お茶会場――ちゃっとBar 無料チャットサービス――】
水★没 が入室しました。[20:23:17/04/07/2026]
真鍮少女 が入室しました。[20:23:55/04/07/2026]
水★没 >早速来たな 貴様
白百合 が入室しました。[20:24:23/04/07/2026]
白百合 >水★没さん お久しぶりです
真鍮少女 >トップ3が先に来るとは……
真鍮少女 >偶然か
水★没 >偶然だな
赤色針 が入室しました。[20:26:08/04/07/2026]
(´・ω・`) が入室しました。[20:26:27/04/07/2026]
犬猫 が入室しました。[20:26:30/04/07/2026]
赤色針 >約束どおり来たぞ
(´・ω・`) >水没王子
Roy が入室しました。[20:27:00/04/07/2026]
水★没 >何だ?
(´・ω・`) >次の対戦で蜂の巣にしてやんよ
貴公子 が入室しました。[20:27:56/04/07/2026]
水★没 >大口を叩くか
ならず者 が入室しました。[20:28:17/04/07/2026]
水★没 >まあ、返り討ちにするまでだ 心しておけ
(´・ω・`) >言っとくけど俺強いからw
赤色針 >どう見ても雑魚です 本当にありがとうございましt
Roy >ところで、用件は何でしょうか[自動翻訳:英語⇒日本語]
真鍮少女 >うっかり忘れてもらっては困るぞ 水没王子
真鍮少女 >忙しい者もいる さっさと説明した方がいいだろう
梟大老 が入室しました。[20:30:22/04/07/2026]
水★没 >そうだな B.F.F.の老人も来たようだから、始めるとしよう
犬猫 >wktk
水★没 >つい先日、臨海公園が襲撃を受けた事は知っているな?
白百合 >多少は把握しています
赤色針 >それで、襲撃を指揮していた敵性NPCが1機落とされた
赤色針 >ちょうど遭遇したんで見てた
ならず者 >暢気に見学していたのか これだから10番手は
水★没 >その話は後だ 問題は、あのはみ出し者がこの襲撃に関わっていたという事だ
白百合 >ストレイド……現在のランクは31ですね
白百合 >あの方と同じく、詳細は一切不明です
赤色針 >俺やRoyさんと同じく無所属か 余計に調べにくい
(´・ω・`) >俺と犬猫さんを忘れないで下さい
水★没 >素性はともかく、プレイヤーが敵に加担したという事実は明らかだ
梟大老 >確かに 非常に重大な事実だな[自動翻訳:中国語⇒日本語]
水★没 >他にも敵方に寝返ったプレイヤーがいる可能性は高い
水★没 >そこで、各クランの筆頭たる貴様達に協力を頼みたいと思う
真鍮少女 >メンバー内に不穏分子がいないか探れ、という事か
貴公子 >おそらくはそういう事だろう まあ、定例会でやるだけの事はやってみよう
梟大老 >目的が達成できずとも気休め程度にはなるだろう[自動翻訳:中国語⇒日本語]
水★没 >オーメル傘下のクランにはこちらから連絡を入れる
水★没 >GA関係には大老、インテリオル筋は真鍮が連絡を入れてくれ
Roy >Rodyさんは今日は来ていないようですが[自動翻訳:英語⇒日本語]
白百合 >昨日、お仕事があると仰っておられました
ならず者 >演奏屋は大変だな 腕が良ければ尚更か
赤色針 >あれは努力の賜物だってさ 元々演奏は苦手だったらしい
犬猫 >雷電さんも来てないよ
水★没 >欠席者の話は後にしろ では、各クランへの連絡を頼む
真鍮少女 >了解した
梟大老 >最善は尽くそう[自動翻訳:中国語⇒日本語]
真鍮少女 >……存外、他人思いなのだな 水没王子
水★没 >火の粉を被る前に予防策を講じるだけの事だ 決して思いやりなどではない
ならず者 >素直になればいいものを まあ、それも悪くはないがな
白百合 >お話は以上でしょうか?
水★没 >以上だ では解散
赤色針 >乙
犬猫 >お疲れ様でした
赤色針 が退室しました。[20:47:09/04/07/2026]
ならず者 >お疲れさん
犬猫 が退室しました。[20:47:48/04/07/2026]
ならず者 が退室しました。[20:47:52/04/07/2026]
Roy >さようなら[自動翻訳:英語⇒日本語]
貴公子 >ではまた会おう
貴公子 が退室しました。[20:48:13/04/07/2026]
(´・ω・`) >ノシ
梟大老 >杞憂のまま終わればいいが[自動翻訳:中国語⇒日本語]
梟大老 が退室しました。[20:48:37/04/07/2026]
(´・ω・`) が退室しました。[20:48:38/04/07/2026]
真鍮少女 >I.U.陣営に対して連絡は入れておく ご苦労様だな、水没王子
白百合 >お疲れ様でした またいずれ
水★没 >貴様達に感謝されるほどの事ではない また会おう
白百合 が退室しました。[20:49:21/04/07/2026]
真鍮少女 が退室しました。[20:49:30/04/07/2026]
水★没 が退室しました。[20:49:37/04/07/2026]
****** が入室しました。[20:50:37/04/07/2026]
****** >なるほど プレイヤー側も動き出したか
****** >計画の進行を早めねばならんな……
****** が退室しました。[20:50:55/04/07/2026]

 「――それで、彼女について何か分かった事はあるか?」
PCがそこら中に設置された部屋で、姫澄瑛香は目の前の女性に尋ねた。汗ばんだTシャツと擦り切れかけたジーンズに皺のついた白衣、といった出で立ちで椅子に腰掛けている彼女は、瑛香の言葉に対して首を横に振った。
「再度精密検査をしてみたけど、期待していたほどの情報は得られなかった。確かに、CTスキャンからは、脳の一部に外部から情報操作を受けた痕跡が残っている事をはっきりと確認できた。でも、弄られたとはっきり分かるのはそこくらいよ。……本当に、人格が入れ替わった以外は人間のまま」
「人間のまま、か。余計に分からなくなってきたな」
そう言って、瑛香は腕を組む。こうしているうちにも、AIに体を乗っ取られたプレイヤーが増えているかもしれないのだ。対策を練るためにも、一刻も早くこの現象の詳細を突き止めなければならない。かといって、これ以上何を調べるというのだろうか……。
「まったく、開発の変態技術者どもめ。後先考えずに開発するのは愚の骨頂だろうが」
「その変態技術者とやらに私も含まれているのかしら?」
「自分自身に問うた方が早いだろうな。……それはともかく、だ」
 そう言って、彼女は女性の瞳を真っ直ぐに見据えた。その表情は相変わらずの仏頂面だったが――どこか険しい表情にも思える。
「布津葉優乃の身柄についてはどうするつもりか、ここで聞かせて貰おう。彼女の親族には事情を説明したとはいえ、このまま監禁しておくわけにもいかない筈だろう?」
そう問いかけられた彼女は、PCモニタの1つを指差した。そこには、ベッドと小さな棚、そして数点の小物が置かれただけの簡素な部屋が映し出されていた。部屋の天井に備え付けられた監視カメラからのライブ映像。その中央――ちょうどベッドが置かれている辺り――に少女の姿が映っていた。開発の人間が調達してきた安物の衣服を着た彼女は、ベッドの脇に腰掛けて何かを読んでいる。小説……だろうか。
「これの事ね。確かに、今の状況を継続させるのは危険でしょうね。会社としても、私達の倫理的な観点からしても。現に、政府関係者から今回の処置を取り止めるよう通達が来ているしね。近いうちに、監視付きではあるけど解放するでしょうね」
「遅くとも1週間後だろうな……。変な気を起こさなければいいが」
瑛香が少し心配そうな面持ちで呟く。それに対し、彼女は柔らかな笑みを浮かべて答えた。
「おそらく大丈夫だと思う。それに、彼女は他の敵性NPCとの繋がりを既に失っているから、もう戻る事はできないでしょうね。話を聞いたところによると、仲間間の通信も既に不可能となっているらしいわ」
「既に死人か裏切り者扱い、という事か。信憑性は薄いが、連中が襲撃も何もしてこない事を考えれば、あながち間違いでもないだろう」
そう言って、瑛香はモニタに映る少女の姿を見つめた。
「本人自身も、これ以上戦う事はないと言っていた。『彼女』はただ、意味のある命が欲しかっただけだって。――それが保障された今、私が戦う意味はないってね」

 さて、と呟いて、女性は別のPCを操作し始めた。その画面に映っているのは、ワイヤーフレームで構築されたパーツだ。形状から推測するに、天使型の肩部アーマーだろうか。
「今日貴女に来て貰ったのは、これについて訊きたい事があったからよ」
彼女はそう言ったが、これといっておかしな部分は見当たらない。
「何の変哲も無いパーツがどうかしたのか。バグでも見つかったのなら大事だが、そういうわけでも無いだろう?」
瑛香が尋ねると、彼女は軽く頷いた。
「ええ。……実は、試験的に新型のアルゴリズムを組み込んでみたのよ。各機能の向上は見られたものの、1つ問題が発生して困っていてね」
「問題だと」
「熱量よ。アセンブルの一本化を防ぐ為に講じた手立てが、まさかこんな所で牙を剥くとは思いもしなかった。」
キーが叩かれると同時に、画面上のパーツが熱量表示に切り替わる。確かに、中核部分の熱量がこれまでの倍以上になっていた。これでは、いつ熱暴走を引き起こすか分からない。
「――現状では、カタログ通りのスペックを発揮できるのが数分間。それ以上は熱暴走を起こして機能停止に陥ってしまう」
「標準状態(デフォルト)でこれではな……。緊急排熱機能を搭載し、定期的に強制冷却を行えば、ある程度はどうにかなるだろうが……まだ不安が残るか」
「一応搭載してみるわ。それでも、戦闘中に排熱作業を行うのは危険ね。……敵性NPCの物量作戦に対抗する為の手段として考えていたけれど、やはりシステムに合わせて新規開発するしか――」
 その時、部屋の扉が勢いよく開かれた。振り向いた瑛香の顔を確認すると、『それ』はニヤリ、と笑みを浮かべ――突然彼女に抱きついた。
「なっ――!?何をする!」
「姫ちゃん久しぶりっ!最近遊びに来なかったから心配してたんだよ?」
「いいから離れろ、恥ずかしい……」
呆れ半分、怒り半分といった調子で彼女が呟くと、その女性は彼女を掴む両腕をさっと放した。同じく呆れた様子で、白衣の女性が呟きを漏らした。
「全く……嬉しいのは分かるけど、ここが私の部屋だという事を理解して欲しいわね」
「全くだ。覚悟しておけよ……」
拳をパキパキと鳴らしながら、瑛香は低い声で言った。黒いオーラをまとわせている彼女に対し、女性は未だニヤニヤと笑みを浮かべている。
「それで、どういった用件で来たのかしら?」
白衣の女性が尋ねると、彼女は胸を張って答えた。
「『ソレ』の件で、ちょっといい事を思いついたからね」
「排熱機能か?それなら私が既に進言したところだ」
「まあ、それもなんだけど。神崎、『NORN』を組み込むってのはどうかな。強制冷却モードへのパーツ変形機構を設定して、冷却時もある程度防御力を保てるようにすれば使い物になると思うんだ」
 彼女の言葉に、白衣の女性――神崎が腕を組んで考え事を始める。
「確かに、『NORN』を組み込めば大分改善されるでしょうね……。でも、あれはまだ試験機の試験さえやっていない代物だから、あれが有効かどうかすら分からない。それに可変部位の設計もある。やはり最終手段として考えておくべきか……、あるいは――」
「いずれにせよ、試してみるに越した事は無い。連中がいつ表立った行動に出るかわからん状況だ、迷っている暇は無いだろう」
「その通りだよ、姫ちゃん」
瑛香がそう言うと、女性も頷いて賛成した。
「それに、テスターの候補も大体絞り込んであるからね」
そう付け足した彼女の右手には――1冊のファイルが握られていた。

 その頃、グローバリーエンターテイメント本社の小会議室には、6人のGMと――6体のキャラクターが集結していた。上座にGMリーダーが、その左脇にアテッサのマスターとネイパスのマスター、その隣と向かい側に他の3人が腰掛け、目の前の机には各GMの愛機が座っている。
「――以上が、先遣隊側の報告という事で宜しいですね」
リーダーの前に座る機体――死神を彷彿とさせるスタイルの機体だ――が尋ねると、アテッサ達はコクリ、と頷いた。フッ、と彼女はため息をつくと、再び話し始める。
「やはり先遣隊だけでは不十分でしたか。……とはいえ、貴女方のおかげで状況は改善されているようですね。ありがとう」
「しかし、先遣隊と私達を含めて7名の戦力で鎮圧できるのでしょうか……」
リーダーから見て左側の列、その最も後ろにいるGMが呟きを漏らした。
「敵は少なくとも12体。その内2体を倒し、1人を無能力化したとはいえ、未だ9体の敵性NPCが健在という事になります。その全てが従属型の無人ユニットを大量生成できるとなると――」
「確かに脅威ではある。とはいえ、全GMの投入ができないのは承知しているだろう?」
彼女の懸念に対して、リーダーがそう訊き返した。それはそうですが、となおも食い下がる彼女に、彼は諭すような口調で言った。
「極力、我々だけでやるしかないんだ。その為の装備を整え、その為の作戦も既に立案済みだ。現状、このままでいくしかない。……幸い、開発部の神埼から、彼女の自機と従属型自律ユニットの貸与を受ける事になっている。強力な味方がつくんだ、心配する事は無い」
「はい……」
煮え切らない態度で答える彼女に、彼は少し不安を感じた。
 「ところで、GM『サレジオ』は何処に?」
アテッサのマスターが尋ねると、右列の2番目の席に座っていた男性――正確には、そのキャラクターが答えを返した。
「神崎、呼出、開発」
「神崎さんの呼び出しで開発の方に出向いている、という事です」
その隣に座っていたGMが、彼女の言葉を翻訳する。
「そうですか、ありがとうございます。――彼女には、私から伝えておきます」
「では頼む。……議題は以上だ、解散」
その言葉と同時に、全GMが席を立った。
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まりおねっと 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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