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第三段

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最終段

気が付くと、私は階段の前に立っていた。
あれ?どうしてこんな所にいるんだろう?
そう思い、あたりを見回して
みたものの、何も見えなかった。
仕方ない、上ればなにかあるかも
と思い、私は階段を上った。
するとどこからか
 「いちだんめ・・・」
という、女の子のような声が聞こえた。
私はハッとして、あたりを見回した。
しかし、誰もいなかった。空耳だった
のだろうか、しかし空耳にしてはやけに
はっきりと聞こえたな、と思い、
ひどく恐怖に襲われた。しかし、
とりあえず階段を上らなくては、
と思い、階段を再び上り始めると、
「にだんめ・・」
また、女の子の声がした。
それからは、上るたびに女の子の声がした。
そして上っていくと、12段目についた。
あと一段のようだ。そして階段の果てを見てみると、
ロープが吊るしてある。ロープが吊るしてあって、
段数が13段・・・死刑の階段が、思い浮かんだ。
私は殺される?誰に?声の女の子に?なぜ?
様々な疑問と、恐怖が頭の中をかけめぐった。
嫌だ、上りたくない、と思ったその時、
声がした。
「沙紀・・沙紀!!」
親友の愛美の声だ。ぼんやりと目をあけると、
目には寮の部屋の天井と、愛美の顔が映った。
「大丈夫?かなりうなされてたけど。」
どうやらさっきの階段は、夢のようだ。
よかった、夢で・・・・・・・・・・・・・
私はそう思い、眠りに落ちた。
すると、また階段の夢を見てしまった。
12段目に私は立っている。
夢よ覚めろ!!
と思っても、まったくさめなかった。そして階段を
上りたくない、という私の意志を無視して、
体は階段を上ってしまう。
女の子の声が聞こえた。
「じゅうさんだんめ・・・・・・・
死んじゃえ。」
私はどん、と押されて、落ちていった。
 
「ニュースが入ってまいりました。南海高校の寮で、
 転落死体が見つかりました。遺体の身元は
 山川沙紀、17歳だそうです。」テレビから、
 そんな声が流れている。え、私は死んだの?
夢じゃなかったの?魂だけが抜けたのか、私は
こうして私が夢のとおりに死んだことを認識した。
これが私の階段の怪談。
3

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