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あとがき

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 こんにちはセニョール トム。

 今回は拙作『Salvaged Life』を読んで頂き本当にありがとうございました!

 だいたい五ヶ月間ぐらいの連載でしたか。
素人なので不安でしたが、この作品を最後までやり遂げることが一種の目標でした。
 そして今あとがきを書いていられるのもひとえに皆様のおかげです。


 今作は、洋画のヒューマンドラマみたいなのを書きたいなー、と思って始めたのですがいかがだったでしょうか?
 スティーブン・スピルバーグ監督のオールウェイズという映画などが好きなので、少なからず影響されているかもしれません。
 やりたい事ばかりやってきたので、話の流れもよう分からん感じになってんじゃないかな、と一人頭かきむしってました。
 ヒロインなんかもあやふやですね。
 恩田なのか、憂梨なのか、個人的には妻・逢紗子っていう気分です。
 栗山一家は、僕の理想の家族像です。互いに大切に思えて、苦難も乗り越えていける。世界中のファミリーがそんな感じになれば、地球もずいぶんと平和になるんじゃないかなと思います。
 やはりテーマは家族でしょうか。多分そうだと思います。
 
 ではここでちょっと本編では語られなかった栗山洋介と浅越逢紗子のなれそめを…。

 洋介は大学三年の春、まあなんともだらけた生活をしていました。
 そこである日、文芸部の友人からコンパの誘いを受けます。
 それは近隣のお嬢様が集う女子大学の文芸部との交流会なのですが、部員の少ない二流大学の文芸部。人数あわせのために暇な洋介がかり出されます。
 コンパの前に両大学の文芸部の活動として、詩の朗読会が行われたのですが。
 当然のことながら洋介は素人。慣れないソネットなんかをやって大恥をかきます。
 洋介の剽軽な性格に場が少しずつ笑いに包まれます。しかしその中に一人、くすりともせず憐憫を含んだ冷めた目で自分を見つめる女子大生を彼は発見するのです。
 それが浅越逢紗子。後に洋介の妻となる新大学一年生の少女でした(その時歴史が動いた風に)。
 みんなお洒落に自作の詩を披露するのですが、逢紗子は一人大真面目にふかーい短歌を詠んで、洋介とはまた違った意味で周りに異彩を放ちます。
 つらつらと詠み上げる、その少し面を下げた物憂げな美しい横顔に、洋介は一瞬で心奪われたのでした。
 そしてコンパの席で、隅でソフトドリンクのグラスを持っていた逢紗子に、洋介は近づきます。
 『やあ、君はやたら渋い歌を詠んでいたな。ありゃ一体どういう意味だ?俺には分からなかったんだが』
 すると彼女はさっきと同じ目をして、静かな声で言います。
 『…何か、悪かったですか』
 『いいや、全然。むしろ新鮮味があって良かった』
 『……。あなたは、本当は部外者ですね。今日は何のためにここに……、女性を誑かすためですか』
 明らかに彼女の瞳には軽蔑の色が表われてきました。洋介は苦笑して言います。
 『そんな人聞きの悪いこと言わないでくれ。まあいいじゃないか、いるもんはしょうがない。俺は栗山洋介…君は?』
 『…先ほども全員の前で言った筈ですが…、浅越、逢紗子です』
 『あさあさかぁ』
 『…やめてください』
 そんな寒と暖が触れ合う乾いた会話が、二人の全ての始まりでしたとさ。

 
 こんな感じだと思います。
 …と、あとがきなんかもそんな長く書く自信がないので、するするーっと幕をひきたく…。

 一応、次回作は頭の中にあります。
 かなーり毛色の違う話になりそうですけど。
 読んで頂ければ幸いです^^


 筆を置く前に、読んでくださった皆様に今一度お礼を。

 では、また会う日まで、ゲズントハイト。



 池戸葉若

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