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会話の1

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第一幕

「なあ」
「何だよ」
「お前さ、この世の男が自分以外女になったらどうする?」
「お前は何を言っているんだ」
「真に受けるんじゃあない。
 仮にそうなったとしたら、だよ」
「おk、把握」

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「で、どうするわけ」
「どうするってもなァ……。
 俺以外女って事は、俺しか男がいないって事だろ」
「当たり前じゃないか」
「という事は、生殖行為が可能なのは俺だけという事だろ」
「そうなるだろうな」
「じゃあヤりまくりって事だよな。
 ……やべぇっ天国じゃん」

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「それはどうだろうな」
「あん?」
「だってよォ、人間の総人口を考えてみろよ。
 65億人はいるって話だぜ。
 このうち半数以上が赤ん坊かジジィかババァだとしても、数十億人が年頃の女だぜ」
「それがどうした」
「仮に全員がお前みたいな奴とヤってでもガキを作りたいとしよう。
 一回で確実に妊娠するとしてもだ、数十億回のセ(ryが必要になるんだ。
 だが考えてもみろ、平均的な一生を80年としたら、毎晩ヤって稼げる回数は幾らだ。
 既に十代も後半だ、残された年数は60年ちょっとだから、もっと少なくなるぜ」

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「でもよォ、そんだけできれば十分満足じゃね?」
「満足で終わればいいけどな。
 毎晩毎晩いろんな女と代わる代わるヤる人生に面白さを感じるのか?」
「それは……」
「一番の問題はそこだよ。
 最初の一週間や二週間は天国だろうさ。
 でも次第に飽きてくるんじゃないか?
 それでもお前には強制的に毎日ヤるノルマが課せられる。
 毎日毎日セックルだ。
 すっかり飽きてもお前はヤらなきゃダメだ。
 お前がヤった女が男を出産して、モノが機能するくらいに育つまではヤりっ放し。
 お前、そんな生活に耐えれるか?」
「そもそもそういうシチュエーションを想定する事自体おかしくないか?」
「お前がヤりまくりだ何だと言い始めたんだろう。
 俺はその線に沿って適当にシミュレートしてみただけの事だ」

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「で、そういうお前はどうなんだ?」
「決まってるだろ。
 俺の好みの女性を何人か選んで、そいつらとだけヤるのさ。
 無差別にヤる必要なんて最初からないだろ」
「ああ、そうか」
「納得したようだな」
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