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二章 構築編

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 ライトノベル投稿死南

 第二章 構築編

 必要なキャラが思いつかなかったあなたは好きなアニメのキャラを代役にして一応、
物語を書き始めます。ここは風景描写から入るとビジュアル的にも文章的にもキレイに
決まるので(*1)やってみましょう。そうそうその調子です。とても上手ですよ。もういいで
す。半ページ書いてまだ人物が出てこないと不安で読むのを中止してしまう読者がいな
いとも言い切れません。適度に切り上げましょう。
「さあどうするかな」
 ここで二度目の腕組をしてください。幼い頃から一人で遊んでいて友達の必要性がさ
ほどなく、普通人はどんなことを喋るのかが中々出てこず、苦しみます。キーボードに
手を置いたままで画面を見つめた目が乾いてきたところで、さっき引っこ抜いたLAN
ケーブルを接続します。あとは簡単で、あなたはいつものように気の向くままネット巡
りをすればいいのです。2時間が過ぎたころにあなたはoperaの後ろに最小化したメモ帳
があったことにようやく気がつきます。ここで「気分転換しよう」といい、横になって
みるのです。考える苦しみから一時解放されますし、そのまま眠り込んでしまえば体力
の回復も見込めるのですからこれを避ける理由はないとみて間違いないでしょう。童話
のように小人が寝ている間に仕事を肩代わりしてくれたら儲けものです。もし明日起き
てそのようになっていたとしたら、おおいに喜んでください。それから保険証を探して
病院の電話番号を調べた方が現実的に見てあなたが健康で楽しい人生を送れるに違いな
いことを天地神明に誓ってここに表明します。
 幸いにも目を覚ましメモ帳に書いた覚えのない文章がなければ、続きに入りましょう。
会話シーンが浮かばないので書きたいシーンから先に書こうとあなたは思い立ちます。
そこであなたはまだ主人公に名前がないことに気がつき、命名の作業に乗り換えます。
カタカナにして格好よい名前、可憐な名前、などいろいろ考えてみますがどれもしっく
りこないあなたはここでもう一度横になります。寝る子は育つといいますので構いませ
ん。(*2)仮に大人でも、寝る大人は縮むなど誰も言った試しがないのでよいのです。
なったらそれをネタに書けばいいのですからあなたに損はありません。

 あなたが寝ている間にお母様が部屋に入り、絨毯を粘着のコロコロで掃除したあと
うっかり参考に読んでいた過去の黒歴史ノートを彼女は見つけますが、安心してくだ
さい。「そんなの勝手に読まないよ」と言うでしょう。ここで注意しなければならな
いのは、女性とは嘘に罪悪感を覚えない感性だということです。なのでこの場合、
彼女は確実に中身に目を通しているでしょう。ケンカに発展する場合も少なくありま
せんが、これを避けるためには黒歴史ノートは鍵をつけておくか、表に出さないよう
にするか、中を英語で記しておくかすれば防ぐことができます。(*3)

 そろそろ食事の時間になります。あなたが実家で暮らしていればさきほどのお母様
が食事を用意してくれているはずです。ありがたいですね。どんなものであれ。
 ノート盗み見の件でいらだっているあなたは多めに食べてください。するとお母様
は「ほら、お代わりいれてあげるから」と手をだしますので「一口だけでいい」と
茶碗を渡してください。お母様は山盛りにして渡してきます。「一口って言ったんだ
けど?」「多かったら残せばいいじゃない」もう一度溝が深まります。
 お母様と目を合わせず食事をすることで不快の意をあらわしたあと、続きに入りま
す。主人公の名前は今だ決まらず、脇役キャラの名前も中々決まりません。そこで
適当に、便宜的に一応の仮名でシーンを書き進めていきましょう。2ページもすぎた
頃、どうしても名前に違和感があり耐え切れなくなり丸々削除してください。すると
名前を入れずスペース二つ分「  」で代用する手法を思いつくでしょう。これは
ナイスアイデアと自分を褒めてあげるとよろしい。ムチだけでは進みません。アメを
上げないと中々人間というものは気力がわかないものなのですから。
 プロの執筆日数と単行本の全頁数から、プロの1日あたりの執筆枚数を換算したあ
なたは今日一日で書いた原稿がプロを上まわったのを知り大いに満足するでしょう。
そしたらパソコンの電源を落として数日間忘れっぱなしにしてください。
「そろそろ続きを書かないと」
 とあなたはなぜかいやいやパソコンのメモ帳を立ち上げるのですが、当初の熱意
はここで大部分が失われています。こうなる仕組みは今のところ解明されていません。

*1 なんでラノベって風景描写多用するの?などと匿名掲示板で言われるかもしれません。
そんなものはほうっておけばよろしい。

*2 夜12時以降寝ていた私は168センチ。昼間も寝ていた兄は182センチ。ちなみに母は156
センチ、父は172センチである。遺伝とはなんなのだろうか?

*3 私は英語が出来ないので日本語をローマ字筆記体で記入している。もし母親が
大卒であったら無意味に違いない。
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