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Ⅰ−PROLOGUE

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Ⅰ-PROLOGUE
・・・フラれた。
と言うのは、今さっきの出来事である。
俺、天地凶は、名前のせいなのか、物凄く運が悪い。なんで凶などという名前になったのかは不明だが。
そんな俺が、思い切って屋上に呼び出して告白したのである。

当然の如く、俺はフラれてしまった。
名前が名前で酷いものだから、まぁ仕方ないといえば仕方ないのだが。
家に帰った俺は、無意識のうちに、3年程前に買ってもらってまったく手をつけなかったギターを見つけた。
「フェルナンデス・・・」
世界のあの人モデルのギターで30万のものを1万でもらったやつだ。
なんで1万になったのかはわからないのだけれども。
そんなギターを、俺は無意識のうちに構えていた。
ベケベケベンベン・・・
エフェクターやアンプは繋げずに、ただただ弾くことだけを考えていた。ド下手だったけど。

そうだ・・・これだ・・・!俺の求めていたものは!
こうして俺はロックに目覚めた。

その後、俺は夜まで弾きつづけた。薬指には、ものすごい水ぶくれが起きていた。
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彩里 未那稀 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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